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市民政党-01 [シトワイヤン-02]

俺達は、市民政党の可能性を考え始めてから、政党や政治について語り合って来た。
その始めの頃は…。

「沖縄の海が埋め立てられ米軍施設を建設するって、どう思う?」
「愛華、環境問題と基地問題の提起だけど、どっちから考える?」
「えっ?」
「沖縄の海を埋め立てる、という視点で考えると俺だって綺麗な海を埋め立てる事に抵抗を感じる、でも、沖縄って結構埋め立てて来てるし、辺野古以外にも埋め立て計画が有るみたいなんだ。
だから、埋め立てに反対するのなら、今までの埋め立てを総括し他の計画にも目を向ける必要が有ると思う、だが、そんな話はあまり聞かない、ネット情報だから実際どうなのかは分からないけどね。」
「基地問題とは別ということですか、和馬。」
「単純な話ではないけど、まずは埋め立て自体に反対してる沖縄の人がどれぐらいの割合なのか見えてないと思うんだ。」
「基地問題は?」
「日本が戦争に負けた後、日米安全保障条約、朝鮮戦争が絡んで簡単な事ではないよな。」
「基地はいらない~、って声が有るだろ。」
「そりゃ、自分の住む近所には欲しくないだろ。
でも、国際情勢を考えたら軍備がいらないなんて言えない。
マジな話、基地が無かったら日本の空は外国籍の戦闘機飛び放題、沖縄や対馬とか適当な理由をつけられて占領されても何も出来ない、国際社会だって経済的に豊かなのに自国を守る意志のない国を助けてはくれないだろう。」
「どの国も自国の利益が最優先です。」
「朝鮮戦争、冷戦時代を経て米軍基地が有るが、米軍に守られているのは事実だと思うんだ、自衛隊だけではね。」
「米軍がいないと戦争が起きるのかしら?」
「反日教育をしている反日国が存在するからね、市民の不満を日本への攻撃で解消するなんて大統領が出て来ても驚かない、そして、日本には憲法九条が有る。」
「九条…、日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
この条文、一方的に攻めて来られる事態は想定されてるのでしょうか。」
「清香も、そう思うだろ、侵略戦争に敗北した国が戦勝国の指導の下、作られた憲法だからな。」
「私は小学生の時に自衛隊って陸海空軍その他の戦力に当てはまらないのか不思議に思ったわ。」
「普通の国語力を持ってたら誰しもそう感じるさ、防衛専門と言っても軍には違いないのだから。」
「憲法関係なく、戦争なんて起きて欲しくないわね。」
「それは間違いないが、世界には、そう思ってない人もいるだろう。」
「自国の利益の為にはってことか。」
「国際情勢を考慮したとして、適正な基地の数とか軍備の数は分からないと思いませんか?」
「うん、各国のリーダーによって変わるし、一応国家間のパワーバランスとかを考えて予算を組んでいるのだろうけど、軍需産業という存在も有るからね、米国は日本への自動車輸出に失敗したけど、武器輸出に関しての日本はお得意さん、その辺りも国家間の利害関係だと思うよ。」
「武器なんていらないのにね。」
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市民政党-02 [シトワイヤン-02]

「確かに実戦で使われる武器が無ければ良いと思うが、抑止力という一面も有るよな。」
「ああ、経済的にも簡単には無くせない。」
「康太の言う抑止力は何となくわかるけど…、和馬は軍需産業を肯定するの?」
「全面的に擁護する気はないが、兵器開発が科学の進歩を進めて来た側面は残念ながら否定できない。
軍需産業だって、すでに大きな産業になってるだろ、武器を完全放棄したらどれほどの失業者が出ると思う、軍人だってそうさ、自衛隊は災害時に活躍してくれる貴重な存在だが、違憲だからと言って解散したら、雇用の場が大きく減る。」
「経済的な側面か…、軍隊ってないのが理想だと思うけど、歴史を振り返ったら存在して当たり前なのかしら。」
「まあ、色々な理由を付けて戦ってきたのが人間だからな。」
「皆さんは自衛隊を海外へということには違和感が有りませんか?」
「ああ、そもそも日本は、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない、だからな、とは言え国連のPKOに全く参加しないと国際社会では肩身が狭くなり、日本の発言力を考えたらマイナスになるのかもしれない。」
「そんな紛争には、国連が介入せず当事者が勝手にやってれば良いと思うよ。」
「だが、難民の問題が有るだろ、難民問題は日本にほとんど影響しないから日本人は気にもしていない、だが当事者たちは違う、極東の平和ボケした島国の住人なんだよ、俺達は。」
「地理的に難民が押し寄せて来る環境ではないのよね。」
「日本は入国する僅かな難民に対して厳しいのだよな。」
「飛行機での入国は諸外国の難民とは異質だと思います。」
「とは言え日本の外国人差別を甘く見て不幸な目に遭ってる人は少なく無さそうだね。」
「日本人さえ良ければという考え…、恥ずべき事です。」
「そうかな、基本的に自国民さえ、いや自分さえ良ければという人が、地球上の大半じゃないのか?」
「でも、日本人の国民性は違うと思うわ。」
「日本人だって利己主義だろ、でなけりゃ貧富の二極化は進まなかったし、それに伴う少子化だって進まなかった筈だよ。」
「そ、そうね…。」

それから、俺達は社会問題を検討してきた、清香も愛華も素直に調べ考えてくれる、出会った日の言葉通り真面目な人達、あっ、失礼、康太もだ。
俺達の学習会は、専門家から見ればとても幼稚なものに見えるだろう。
でも、国民の多くは似た様なものではないのだろうか。
浅い知識に対してマスコミからの偏った情報の影響、とは親父が良く口にする言葉だ。
俺の考えだって論理的に展開しているつもりでも、多くの人から偏っていると言われるかも知れないし浅いだろう。
でも、俺達は市民政党のささやかな可能性を考えてきたのだ。
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市民政党-03 [シトワイヤン-02]

自分達の学習は進んでいると言っても、国政を考えたらほんの僅かだと思う、だが、それでもと、柚木氏と出会ってから考えていたことを三人に話すことにした。

「なあ、敢えて中身の無い状態で市民政党スタートってどうだろう?」
「どういう事、少しずつだけど学習は進んでると思うわ。」
「多くの人が参加し易い方が良いだろ、始めから知識の乏しい俺達が考えた方針とかを見て貰うのでは無く、興味を持ってくれた人と共に作る方が楽しくないか。
そうだな、訴え掛ける文としては…、今の政党とは違う中道政党を作りますが、初期段階は参加者の意見を大きく反映させる形にしたいです、党のスローガンや規約も皆さんから募集したいですし、代表になって下さる方も党の選挙で、発起人の私達は、まだまだ勉強不足ですので皆さんに教えて頂きながら活動して行きたいです。
党名も仮のものですので変更は構わないと考えています。
党内で大きく意見が分かれる事も有ると思いますが、そんな時、バーチャル政党として、分裂するのか歩み寄るのか、色々な可能性を探って行きたいです。
みたいな感じでさ。」
「成程、それならすぐにでも始められるし、参加し易いかもな。」
「私は和馬の方向性に賛成するわ。」
「スタートしてから私達の案も出して行けば良いのですね。」
「まずは誰も見ないブログを早速始めるか。」
「誰も見ないブログ? 康太、見て頂かないと意味はないでしょ。」
「いきなり人が増えても整理が出来なくなると思うんだ、少しずつ宣伝して、まずはバーチャル政党としての核を作りスタッフを固める、それから、我らが市民政党の考えに賛同する人を増やして行く、目標をリアル政党の結党に置きたいけど、それは早くても、六、七年後、美人党首佐伯愛華が衆議院議員に立候補出来る頃じゃないかな。」
「作業進行は参加者次第で大きく変わると思います、それで、愛華は政治家の道を目指すのですか?」
「それは分からないわ、市民政党が全然盛り上がらなかったら候補者にすらなれないでしょ。」
「お金の問題も有るしね、リアル政党に出来なくても政権政党に影響を与えるとこまでにはしたいが、その…、デモ行進とかするのでは無くさ。」
「論理的な分析や提案をしたいです、でも、諸外国が反省してやめようとしてる様な案を出して来る与党に聞く耳は無いのかも知れません。」
「折角天皇の交代がスムーズに行くようにと退位されるのに、元号を新天皇の即位後に発表とか訳の分からない事を言ってるお年寄りがいるそうだからな。」
「サマータイムの話もお年寄りからでしょ、そろそろ退場して頂きたいわ。」
「俺達の力で退場に追い込むのは無理そうだが、それでもまずはブログ開設に向けて準備するよ、暇つぶしでブログやってる伯父さんから、情報は仕入れて有るんだ。」
「じゃあ、康太にお任せかな。」

俺の思い付きにみんなが乗ってくれた事で市民政党の立ち上げが見えてきた。
狡い様だが、万が一中途半端に盛り上がっても参加者次第でこちらの負担を減らせる、バーチャルで有っても、まともな活動を考えたらスタッフを増やせない様では長続きしないだろう。
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市民政党-04 [シトワイヤン-02]

市民政党のブログ、康太はシンプルなのを見せてくれた。
「これは公開されてるの?」
「いや、まだ下書き、文章は愛華がまとめてくれたそのままだろ、直す所が無ければこのまま公開するけど。」
「なんかドキドキする。」
「でもな、伯父さんに言わせると、公開しても閲覧してくれる人は少ないし、政治に興味が有って更に俺達の実験的な企画に乗ってくれる人はほとんどいないと考えて間違いないそうだよ。」
「俺達も学習して、内容を充実させて行く必要が有るのだな。」
「愛華と清香の水着姿を公開すればアクセスは一気に増えると思うが、さすがにそれはね。」
「それにつられて来た人がバーチャル政党に興味を持つとかはないのか?」
「ないない、変に荒らされるのがオチさ。」
「勿論、俺は二人の水着姿を人目に晒したくはないけどね。」
「和馬は私の水着姿、見たくないの?」
「見たいです。」
「ふふ、遊びに行く計画も立てたいですね、父からは良く学び良く遊べと言われています。」
「そうよね、単位も順調に取れそう、まだ一年生だからかも知れないけど。
でも、万が一市民政党が盛り上がったら忙しくならない?」
「可能性は低いが、盛り上がったとしても、俺達は今まで通りの生活が出来なくては行けないんだ、過労死を目指してはダメだろ。
多くの人に協力して貰い俺達の負担が少ない状態に出来なければ、市民政党は続かず失敗だよ。」
「ですね、私達の考えを押し付ける訳では有りませんし、私達は発案者として、参加して下さる方々の意見を整理する必要は有りますが、裏方作業も含めての市民政党と考えて頂かなければ確実に挫折すると思います。」
「伯父さんに言わせると暇そうな人はいる、そんな人達が係わってくれたら面白いのだが、思考の柔軟性に欠けるかも知れなくてね。」
「お年寄りって事か?」
「ああ。」
「俺が出会った人達はそうでも無かったよ、経験を踏まえて色々教えてくれた…、でも思想や信条が絡むと意固地になる人もいるのかな。」
「逆に、世代を越えて手を取り合える政党を構築しませんかって、挑戦状を叩きつけても良いのではないですか。」
「難しいとは思うが…、柚木氏やうちの家族は協力的、タイミングを見計らって党のキャッチコピーにしても良いね。」
「最終兵器として、愛華と清香のセクシー画像を期待してるからね。」
「康太!」
「ご、御免なさい…。」

こんな俺達の、とても小さな一歩が始まる。
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市民政党-05 [シトワイヤン-02]

市民政党若葉

既存の政党に失望している人達に、新たな政党を提案します。
私達は…。

「今の政党には魅力を感じないのよね。」

という仲間の一言から始まりました。
魅力ある政党を作る、どう考えても簡単な事では有りません。
ですが、ネット上でバーチャル政党を作る事から始めたら、何年か後には皆が投票したくなるリアル政党に出来るかも知れない、時間はとてつもなくかかると理解していますが、始めなかったら自分達が積極的に投票したくなる政党は永遠に出て来ないと考えての提案です。

提案しておいて無責任な様ですが、どんな政党にするのかは中道の政党とだけにさせて頂きます。
始めから自分達の幼稚な考えを主張するより、皆さんの意見を聞かせて頂きながら党を構築して行く。
本当にゼロからのスタートにしたいと考えてのことです。

バーチャルですが、現実を踏まえながら意見交換出来る、そんな、市民が作る市民政党を思い描いています。

まずは、興味を持って下さった方々と意見交換が出来れば幸いです。

よろしくお願いします。


発起人代表 瀬田和馬

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市民政党-06 [シトワイヤン-02]

ささやかにブログを公開して数日後、我が家でバーベキューパーティーが開かれた。

「お父さま、このお肉美味しいです~。」
「はは、今日は松阪牛だからね、こっちもそろそろ食べ頃だよ。」
ま、待て、愛華よ、何故俺の親父を、お父さまと呼ぶのだ…。
「和馬、お肉取りましょうか?」
「あ、有難う、俺はどちらかというと主催者側だから、気を遣わなくても良いよ。」
「ふふ、焼き加減はミディアムでよろしくて?」
「ああ。」
清香の笑顔は最高に眩しい…。
「和馬、楽しい学生生活を送っている様だな。」
ささやかな幸せをじっくり噛みしめる間もなくの邪魔者登場は想定内。
「はい、加藤さん、良き友人にも恵まれ充実しています。」
「で、こちらの御嬢さんは、もしかして柚木さんではないのかな?」
「はい、柚木清香です。」
「やはりそうか、前に何かのパーティーでお見かけしたことが有ってね、当時は可愛かったけど、すっかり美人になったね。」
「ふふ。」
「彼女と一緒に講義を受けたりしてるのか?」
「それはないですが、学習会を開いています。」
「真面目な?」
「ええ、政治経済中心に、市民政党を作れないか画策しています。」
「政党?」
それから、自分達の考えを紹介させて頂いた。
「成程、真面目に考えているのだね。
だが、魅力有る政党というのは随分アバウトだな。」
「自分達も学習している段階ですので、ただ、現在の与党と野党の中間に利権や感情論に流されない政党が有って良いと思うのです。」

それから加藤氏は近くの大人達を会話に加えて下さった。
自分達の話を頭ごなしに否定する人がいなかったのは、大人達も既成政党に対して失望感を抱いていたからだ。
ネット上に構築するバーチャル政党の可能性。
そんなテーマでの議論を楽しめる人が親父の作為によって集められていたのは間違いない。
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市民政党-07 [シトワイヤン-02]

市民政党の可能性について、討論は盛り上がった。
そして…。

「…、ということは私達がサクラになれば良いのかな?」
「安藤さん有難う御座います、四人だけではどうしても意見が偏ります、少しずつ教えて下さい。」
「清香さん、始めのテーマは何が良い?」
「勿論、皆さんが一番興味を持っておられることです。」
「安藤は教育だろ、俺は老人福祉だな、まずは行政上の問題点を簡単にまとめてみようかな。」
「そうだな、初期はあまり難しくしないで少しずつ、誰でも参加し易い形にした方が良いね。」
「それで、ブログにコメントすれば良いのか?」
「はい、もしURLが必須となっていたらお好きなサイトのURLを入力して下さい。」
「一度にコメントすると愛華さんたちが大変そうだ、まずは教育関係が良いだろう、安藤がテーマの提示をするのなら任せるが、俺が先陣を切っても良いぞ。」
「分かった、ならば俺達は教育について党の方針を固めて行く先駆けだな。
色々問題の有る学校教育制度について提起して行こう。」
「和馬は男子校問題をどう考えているんだ、中高と男子校なのに、うちの娘をバーベキューに連れて来ても避けてたし。」
「え~、和馬ってそんな高校生だったのですか、娘さん傷つきませんでした?」
「まあ、娘の方も特に意識してた訳ではなくてね。」
「ですよね~。」
いかん、愛華が餌に喰いついた…。
「そんなにシャイだと彼女出来ないぞって指導していたのだが、まあ、大学に入ってちゃっかり美女の友人をゲットしてるのだから俺の杞憂だったのかな、なあ、和馬、お二人とはどうやって知り合ったのだ?」
「ぐ、偶然ですよ、偶然。」
「女の子とはあまり話して来なかったのだろ、男子校のハンデとか感じなかったのか。」
「男子校でも彼女のいる奴はいましたし…。」
「いや、こんな美人相手に緊張しただろ。」
「はい。」
やばい、固い話から一気にくだけた雰囲気に。
ほろ酔いの男性陣だけでなく愛華たちの表情も緩んでる。
「和馬は…。」

愛華が俺に関することを披露し、それをネタに盛り上がる、まさに俺は、まな板の鯉。
全く持って赤面の至りなのだが、皆さんの話からは俺に対する愛が感じられた、そう清香たちからの言葉にも…、俺の勘違いで無い事を祈るばかりだ。
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市民政党-08 [シトワイヤン-02]

バーベキューの翌日、安藤さんがブログにコメントを寄せて下さった。

『多くの問題を抱える学校の問題を掘り下げ、改革案を考えてみませんか。
まずは教師の労働環境と教育の質とか。
例えば公立校に於いて教師の評価がどの様になされているのか。
生徒の学習意欲を掻き立てる教師と生徒を睡魔に誘う教師いる。
子ども達は授業という無駄に拘束されていないだろうか。
長くなりそうですので、今日はここまでにしておきます、バーチャル市民政党期待しています。』

「安藤さんのコメントを見て少し調べたのだけど、問題は多いのよね。」
「教師ってその実力を評価されるものなのか?」
「公立校ではそれ以前にやるべき事が多過ぎるという問題が有るみたい、でも生徒に教師の評価をさせるという考えが有って驚いたわ。」
「それはどうなんだろう?」
「予備校ならまだしも、学校で…、教師の評価基準って難しいよな、生徒に甘いと好評価になってしまうとか。」
「進学校なら問題ないと思いますが、そもそも机を並べて黒板を見る様な授業は必要なのでしょうか?」
「それは有る、自習能力が無ければこの大学入れないだろ。
俺は授業よりクラスメートに教える事で理解を深めて来たよ、楽しい授業は真面目に聞いていたが、それ以外は読書や予習に充ててたな。」
「教師は何も言わなかったのか?」
「なに、結果がすべてさ。」
「和馬が聞くに値しないと判断した教師と、楽しい授業をして下さった教師は、学校として優劣がつけられていないのですよね。」
「だと思う、清香はどうだった?」
「中三の頃に病気で一か月ほど学校を休んだことが有りますが、その休み明けの定期テストで始めて学年一位を取りました。」
「そういう人っているのよね、授業中ほとんど寝てるのに成績が良くて、アメリカの名門大学へ進学とか。
聞いたら、寝ているのではなく目を閉じて学術的考察を巡らせているのだとか、でも、涎を垂らしてたのよ。」
「公立小学校では、そんな子と分数の意味が把握出来ない子が席を並べているのかな。」
「康太は分数理解できたのね。」
「当たり前だろ、数量としての分数と割合を表す分数を区別出来ない様では、ここにいないよ。」
「あっ、塾のバイトはどうなの?」
「子どもの能力は様々だよ、同じ説明をして一回で理解出来る子がいれば、そうだね、三歩いたら忘れてるみたいな。
でさ、たまたま新聞で見たのがイエナプランという教育法、オランダで実践されてる教育法なんだけど面白いと思った、まあ検索してみてくれよ、名古屋市で公立校改革の動きが有ってその参考にしているそうだ。
それから調べてみたら、ドイツのシュタイナー教育とか、幼児教育として将棋の藤井聡太くんで有名になったモンテッソーリ教育とか、教育に対して真面目に取り組んでいる人達がいてさ。
うちの塾生達は学校で、大した工夫のない昔ながらの授業を受けてるという事実にたどり着いた訳だ。」
「そうね、安藤さんの、子ども達は授業という無駄に拘束されていないだろうか、という投げかけは心に響いたわ。」
「俺も調べてみるよ、ただ、見落としてたけど教育改革って地方行政が担う部分が大きいのかな。」
「ですね、国政レベルだけでは語れないのかも知れません。
そして、国が定めた法律に基づいて進める教育、特に公立学校に自由は無さそうです。」
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市民政党-09 [シトワイヤン-02]

それから暫く俺達は教育問題と向き合ったのだが…。

「ねえ、2017年度にうつ病など心の病気で休職した公立小中高校などの教員は5077人だったそうよ、多忙でストレスを抱えていることが要因の一つとみられているみたいね。」
「その記事は俺も見た、まあ、今まで調べて来た現状が事実だってことだろうな。」
「分かっていたつもりだけど、教育問題一つをとっても問題が山積み、私達が政党として社会問題全部と向き合うのはとても無理そうだわ。」
「既存の政党はどうしてるのでしょうか?」
「与党のバックには官僚がいて、野党は与党が出した法案の荒さがしやスキャンダル追及に特化していれば良いのだろ。
俺達と感覚がずれてるから魅力ある政党が存在しないということじゃないのか?」
「だろうな、なあ、川上さんが書き込みしてくれたの見た?」
「どんな書き込み?」
「まあ、見なよ。」

『自分の死後、この社会の先行きに興味の無い人が負の遺産を子孫へ遺そうとしていますが、私は、明日を造る子どもたちの為に、より平和で暖かい社会を構築して行く、それこそが今を生きる我々の役割だと考えています。
自分の事だけ、自分の子や孫の事だけを考えるのではなく、明日の社会を考える、それがなされて来なかった結果が貧富の拡大、格差社会だと思います。
市民政党若葉が明日の社会を考える、市民自らが時に反省しつつ、より良い形を構築して行く政党になってくれたら嬉しいです。』

「全員が笑顔でいられる社会、難しいでしょうが、目指すべきです。」
「まずは、それに反する動きに対して意見をまとめて行けば良いのかもな。」
「明日を生きる子孫の為に明るい社会を構築する、党のスローガンとしてどう?」
「悪くないね、心の病で休職や退職するのは教師だけではないし。」
「ホントかどうか分からないけど、警官や教師の飲み会は荒れると聞いたことが有るわ。」
「普段のストレス原因かな、教師を夢見てなってみたら、仕事に追われ、担当するクラスにいじめ問題が有っても気付けないとか。」
「ボケ易いのが教師、ボケにくいのが政治家ともね。」
「政治家はなんとなく分かるが、教師はボケ易いのか?」
「工夫することなく同じ作業を繰り返している教師がいるということでしょうか?」
「特に評価が昇進や昇給に繋がらなければ、モチベーションの低い人もいるってことね。」
「モチベーションの低い教師に受け持たれたら、子どものモチベーションも上がりません。」
「だとしても革命的な変革は難しいだろう、改革と…、う~ん、思い切ったことをするのなら、義務教育を無視して子どもの為になる教育環境で育てるという手も有るが、大学進学や就職で不利益を蒙る可能性は否定出来ないか…。」
「それは、少し緩くなったのよ、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律ってのが有って、でも不登校児を意識した法律だから、私達の子どもを質の高い教育者の元で自由に学ばせるとなったら問題が有るかも知れない。」
「不登校児の何割かは教師に問題が有るのだろ?」
「いじめも、教師に余裕が有ったら起きにくい筈です。」
「でも、単純に教師を増やせば良いという問題でも無いのよね。
教員に採用され学校に配属後、見習い期間を作ったとしても、その指導者が昔ながらの考え方しか出来ない人では効果は半減するし、そもそも教育に対する考え方は人それぞれ、子どもと有る程度の距離を置かないと疲れてしまう人もいる訳で。」
「今の学校教育には多くの問題が有りますが、政治としては、それを一つずつ解決して行かなくてはならないです、勿論全員の賛成が得られる訳はなく、よりベターな学校を目指して。
長年放置されてた問題も市民が声を上げた事で少し動き始めたのだと理解しています。
動く人がいないと、無意味な授業に拘束される子どもたちを減らすことは出来ないのでしょう。」
「そうだな、市民政党若葉を、少しでも影響力の有る存在にしたいね。」
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市民政党-10 [シトワイヤン-02]

俺達は今、大人達の助言を受けながら党の形を考えている…。

「国会で審議される法案に対しては、党としての考えを表明したいね。」
「党内で意見が割れたとしても、それが出来なければ政党とは言えません、それを遂行して行く部署が党組織の要になると思います。」
「教育問題を始めとする社会問題を継続的に検討して行く部署と連携を取りつつも一つ上の存在だな。」
「問題は党首とか代表よね、意見表明をするにしても最終判断を下す人は必要、先送りしてると話が進まないと思うのよ。」
「でも、今の状態でお願い出来る人はいないだろ、大学生のお遊びレベルなんだから。」
「和馬くんが良いと思いま~す。」
愛華が楽しそうに俺を追い込み始めた…。
「賛成~。」
康太の乗りは何時も軽い。
「いやいや、それは、もっと考えて欲しいんだ、真面目な話、党としての足場固めをし幾つかの条件をクリア出来たら、リアル政党までは行かないとしてもバーチャル政党として参加者を増やすことは全く無理ではないと考えているんだ、そうした時に経験のない俺では完全に役不足になる、別の言い方をするなら、それだけの可能性が有ると思ってる。」
「私もよ、(仮)でも良いじゃない、私達の役割は声を上げること、和馬に負担が掛かるだけの政党なら失敗だと、はっきり表明しておけば良いわ。」
楽しそうに話す愛華は本当に素敵だ。
「しかしだな…。」
だが、それとこれは別問題。
「和馬、大変になるとしても、それはまだ先の話です。」
追い打ちを掛けるのは、清香の静かな微笑みを伴う一言、俺にはそれに抗えるだけの力は備わっていないし、彼女達の俺に対する評価が下がるのを避けたいという本能も働く。
「俺が仮の代表になれば良いのか?」
「ふふ。」

これは俺達四人だけの話なら自然な流れだった、俺は大学入試に対して余裕が有り、少しばかり広い視野で物事を見る機会を親から与えられていた、だが、大人達と比べたら絶対的に経験が浅いという事も理解している。
複雑な思いは有ったが俺達に付き合ってくれてる大人達にも、バーチャル市民政党若葉初代代表(仮)と表明させて頂いた。
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