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黒猫組-01 [化け猫亭-20]

「このまま子猫組の教育環境は良くなって行くのかな。」
「時間は掛かります、拡大していますし寮から出た子も大勢いまして、転校先に馴染めず帰って来る子も出始めています。」
「帰る場所が有るだけマシなのだろ?」
「はい、出て行く子達には言い聞かせています、勿論母親にも。」
「親子で戻って来るのか?」
「今の所は子どもだけで、親から離れたい年頃でも有ります。」
「非行に走る子は出てないの?」
「問題行動を起こした子も受け入れていますが、男子寮…、子猫組は白猫組の傘下なのですが、男子寮だけは黒猫組の傘下だそうで、実際、藤井組長の指示の下、教育係りの指導が有ると聞いています。」
「子猫組の組長でも踏み込めない領域なのか?」
「若頭から三つ有る男子寮への立ち入りが禁止されていまして。」
「真樹さんが訪れるとなったら隠さなきゃいかんものが沢山有るのだろうな。」
「みたいです、それが有るから性犯罪が増え過ぎていないのだそうです…。」
「黒猫組がどんな教育をしてるかも聞いてないの?」
「犯罪を犯したらどうなるのか、小学生に対する話よりかなり深く教えられるだけでなく、女の子との正しい付き合い方とかも。」
「犯罪に対する抑止効果になるのかな?」
「期待したいですね、検証は難しいかも知れませんが。
それでも刺青を彫るとどういうメリットが有り、どういうデメリットが有るのか聞いてから、刺青に対する憧れが無くなったと聞きました。」
「メリットも有るんだね。」
「何でも、人を威圧する時には効果的だそうで、後は自己満足ですね。
子どもとプールの時は一枚着て隠さなくては行けないとか、消すのが大変だとかのデメリットを考えたら普通は刺青を入れたいとは思いません。」
「やくざ映画に出て来る様なのでは無く文字をワンポイントとかも有るだろ。」
「えっ、そんなのは人を威圧するメリットすらないですよ。」
「はは、目的は違うだろうがね、黒猫組からはどんな人達が来ているの?」
「実際に刑務所生活を経験した人とトークスキルが高くて教えるのが上手い人を組み合わせているそうです。」
「黒猫組への勧誘もしてるのかな?」
「特に勧誘という事ではなく、黒猫組志望の子達に具体的な仕事の説明して下さっています。
決して楽で楽しい職場では無いとも。
それでも学力の低い子達は、土木作業でも農作業でも構わないから黒猫組の関連企業で働かさせて貰って、藤井組長からの指示が有れば何時でも駆けつけたいと話しています。」
「やばい活動は教えていないのだろ?」
「はい、それより災害対応を意識している様です。」
「そうか、黒猫組は被災地への派遣を地味にやってたな。」
「地味ですが、現地で情報を集め本部へ送り、それを元に猫桜会で集めた寄付金の使い道を判断していると聞きました。
黒猫組が全うな事業で業績を上げ、子猫組へ資金援助をしたり被災地の支援をしている事は子猫組メンバーの誰もが知るところで、黒猫組を憧れの存在にしているのです。」
「だよな、藤井組長はよくやってくれてる…、真樹さん、残念だったね、彼が既婚者で。」
「わ、私は…。」
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黒猫組-02 [化け猫亭-20]

「おっ、本間くん、久しぶりだね。」
「はい、今日は週刊誌に書かれてしまった件について説明させて頂く様にと、藤井組長から言われまして。
本来は黒猫組組長自らが筋なのですが、飲酒を疑われる店への入店は二十歳になるまでしない、という方針を貫いておりますのでお許し下さい。」
「無難だな、ちょっと目撃した一般人が平気でSNSにアップする時代だ、でも家では嗜んでいるのかね?」
「桜さんによれば、うちの旦那さまは法に触れる事を一切していないそうで、彼女自身も結婚してから量を減らしていましたし、今はお腹の子の為に完全禁酒状態、彼が飲酒する様な環境では有りませんね。」
「そうだった、予定日は藤井組長、二十歳の誕生日前後なのだろ。」
「はい、無事の出産と組長の成人、共に祝いたいです。」
「だな、それで、我々は週刊誌の件、あまり気にしていないのだが、面白い話でも有るのかな。」
「大した話は有りませんが、近況報告をさせて下さい。」
「分かった、佳代さん、記者会見もどきの準備をお願い出来るかな。」
「はい、しばらくお待ち下さい。」

「では、週刊誌に書かれた、猫桜会黒猫組、指定暴力団と全面抗争か、という記事に関して、黒猫組若頭から説明して貰おうか。」
「はい、ヤンキーっぽい恰好をして歩いていた、うちの若いもんが暴力団のチンピラに絡まれ喧嘩になり警察のお世話になりました。」
「内容の無い記事で、実はそれだけなのだろ?」
「はい、記者が馬鹿で助かりました。
喧嘩相手の組は最近ついてなくて、闇カジノに警察の手が入ったり、薬物販売ルートが押さえられたりとニュースになっていますが、違法性の低い商売も売り上げが落ちていまして。
上から叱責されたチンピラがイラついて喧嘩を吹っかけた様です。
犯罪関係を取材している記者がたまたまそれを知って、面白おかしく書いた訳ですが、不確かな表現ばかりで断定は一切していません。
相手の資金源事情を探り、こちらの関係企業が伸びてる事を把握していたら、もっと面白い記事になったにも関わらずです。」
「それは残念なのかな?」
「実は全面抗争ではなく、警察の協力の下、一方的に資金源を叩いていまして、バレなくて良かったですね。」
「猫又組山猫組との共同作戦が成果を上げているという事か。」
「はい、相手の組員は大勢パクられ、奴等に協力していた警察官も逮捕されました。」
「黒猫組の仕業とはばれてないのか?」
「そろそろ商売敵だと気付いたかも知れません、でも、うちが犯罪者の更生を手伝って貰う為に県警OBを雇って居る事ぐらいは知っているでしょうから、下手に手出し出来ないと思います。」
「全然アクションを起こして来ないのか?」
「組員が数名、黒猫組で使って欲しいと言って来ました、こちらの内情でも探らせるつもりかも知れませんが、即採用して災害の被災地へバラバラに送り込み教育しています。
結構真面目に働いてるそうですよ。」
「本当に組を抜けて来たとしたら、やばくないのか?」
「どうですかね、下っ端のチンピラに人手や金を掛けられるとは思えないです、色々な情報から考えると。」
「このまま一気に潰せる、なんて事は?」
「難しいでしょうね、まだ法の隙間をついての大儲けを考えていまして、一筋縄では行きません。」
「そんな情報も掴んでいるのか…。」
「ええ、一般人が迷惑を被る事を想定して対応策を検討してます。」
「暴力団事務所の内情は筒抜けという事か?」
「そうですね、組員の子ども達の事もこっそり調べていまして、何か有ったら子猫組で面倒を見て貰うかも知れません。」
「はは、相手を叩きのめすだけでなく、アフターケアも考えてるのだね。」
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黒猫組-03 [化け猫亭-20]

「成果が出てるという事は、監視体制がかなり強化されたのだね。」
「はい、我々が設置したカメラは大した数ではないのですが、ウエブ上で確認出来る防犯カメラが結構な数、存在していまして。
監視映像はコンピューターで解析していますが、コンピューターの性能を上げAIも鍛えられましたので、警察に逮捕して頂いた人達の行動は、それだけでかなり把握出来ていました。
特に薬物の密売ルートを探るのには効果的で、ブツの受け渡し場所を特定するのが楽です。
また、事件が起きた時はその近辺の防犯カメラを精査し、うちの県警OBから警察へ情報を流しています。」
「警察とは微妙な関係なのだろ?」
「ええ、直接的な接触は避け県警OBに任せています。
あまり件数が増えると組織的な監視が疑われますので、ひったくり犯やコンビニ強盗などの画像や映像はSNSで紹介させて頂いています。」
「問題にならないのか?」
「全く問題がないとは言えません、匿名で映像公開、それに対して匿名で情報提供を受け逮捕に繋げていますが、悪意の有る無しに係わらず虚偽の情報も公開されます。
ただ、最近は県警を名乗り、県警で確認したところ虚偽だと、はっきり書かれた投稿も増えています。
おそらく県警に担当が出来、うちからの情報を見て捜査してるのではないでしょうか。
虚偽情報を流した連中はネット上で叩かれていまして、悪質な場合は制裁を受けてるみたいです。
ちなみに県警OBからの情報では、我が県は犯罪検挙率と検挙までの速度が一気に上がっているそうです。」
「あまり目立つとまずくないのか?」
「良いじゃないですか、順次全国に広げて行きますので。」
「費用が嵩んでいそうだが?」
「監視網を利用して人の流れなどを調査、それを商売に繋げています、コンサルタント会社は良い取り引き先です。
猫桜総合セキュリティーサービスも伸びていまして、しっかり稼いでいるのですよ、裏で犯罪者を追い詰めながら。」
「犯罪者にとっては居心地の悪い監視社会、そうでなくても抵抗を感じる人がいるのだよな。」
「まあ、監視されていると感じるか、見守られていると感じるかですね。
今の社会制度は、特に外国人の犯罪者予備軍を生み出していると言い切れます。
黒猫組でも、騙されて日本に連れて来られた人の保護を始めていますが、先が見えません。」
「安価な労働力として、外国人をこき使おうという日本人になり替わってという事か…。」
「う~ん、猫桜会傘下にそういう企業はないと信じているが、我々も動かなくては行けないのかな。」
「法改正が必要ですね、研修を名目に外国人労働者がひどい目に遭わされている現状を変えて行かないと、うちで預かってる連中は法的に問題が有るのですが、騙された人達です。
藤井組長は司法と争う事になっても支援して行く様にと指示して下さいました。」
「私も、現状を聞いた時、日本人として恥ずかしいと思ったよ、化け猫組でも動けないか提案してみよう、その為の情報は流してくれるか?」
「勿論です、騙された人達の現状は多くの人達に知って欲しいです、大企業の看板を背負っていても技能実習生に対して不当な扱い、零細企業での扱いは酷いもの、現行法では充分な救済が出来ないかもしれませんが、放置せず、犯罪に走る人を減らし、日本を好きな労働者を増やしたいです。」
「金儲けの為なら他人が不幸になっても構わないという人が多いからな…。」
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黒猫組-04 [化け猫亭-20]

「黒猫組は、弱者救済を第一に考えると言う姿勢、揺らいでないのだね。」
「ええ、今はまだ準備段階に過ぎませんが、組長を始め幹部一同、世の為人の為、我々に何が出来るか、金儲けしながら考えています。」
「はは、確かに黒猫組関係の企業は売上高をしっかり伸ばしているな。」
「黒猫組が目指している所を、もっと化け猫組や猫桜会で共有というのも有りじゃないのか。」
「そうだな、今まで黒猫組には一番大変な部分を担って貰って来た。
外国人労働者の問題まで考えているのなら、我々としても法改正や支援を考える必要が有るな。」
「本間くん、困っている事は無いのか?」
「言葉の問題が有ります、日本語を教えて定住を目指させるのか、敢えて教えず技能だけを習得させ本国に帰すか。」
「通訳や日本語の教師は用意したのだね。」
「はい、当局にバレると強制送還されそうな人もいまして、最悪それまでに出来る限りの事をして上げたいと考えています。」
「全体では、かなりの人数みたいだよな、それを放置しておくと暴力団が利用しそうだ。」
「確かに彼等は社会的弱者の利用方法を熟知してるでしょうね。」
「利用されなくても犯罪を犯しかねない、健全な企業が正式に雇用出来る道を探るべきかな。」
「法的に問題が無ければ、職業訓練校という選択肢も有るのだが…。」
「法の抜け道を探りつつ法改正を模索しましょうか。」
「それを考えると今後の国政選挙では、猫桜会として応援する人物を増やして行かないと駄目ですね。」
「なあ、加奈さまが総理と対談した感触はどうなのだろう?」
「諮問機関にとの話が出た様だが、その後の事は分からないね。」
「私は来週お会いさせて頂く予定が有る、一度加奈さまに相談させて頂こうか。」
「黒猫組の事は猫田組を通さなくても良いの?」
「それは大丈夫です、猫田組にはマメに報告していて、重要な事は加奈さまにも届いている筈です。」
「では、今日の話を化け猫組で共有して、加奈さまに話してみれば良いのだね。」
「はい、最近、加奈さまの発言が世間で重く受け止められる様になって来たと感じています。
法の改正案は猫桜総合学園で、出入国管理及び難民認定法を研究しているチームが作成しているものが有ります、それを加奈さまから発表して頂けたら早いかも知れません。
特に日本国内で不当な扱いを受けた研修生や留学生に対しては速やかに対応して頂きたいので。」
「そうだな我々としてもその改正案を精査し、問題が無ければ猫桜会として後押ししよう。」
「与党が動くかな?」
「動いて貰わないと日本はどんどん悪くなって行くぞ。」
「野党は?」
「政権を獲る時に掲げたマニフェストが出来もしない事ばかり、今揉めてる基地問題だって、あの馬鹿が県外とか言わなかったらもっと早く解決してた、で、今は何党になったの?」
「真面目な話、今の政界を見てると猫桜会で政党を作り政権を握って変えたいよな。」
「それには魅力有る党首が必要か。」
「でも、猫桜会を大きく発展させれば可能性はゼロではないよな、本間。」
「はい、党首には藤井組長とかどうです、黒猫組の名前は知られ始めていますよ。」
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黒猫組-05 [化け猫亭-20]

「そうだな、世間に認知されつつは有るが…、黒猫組、被災地での活動はどうなってる?」
「過去の被災地も含め地道に行っています、それぞれの規模は大きくないですが現在八か所に拠点を置き継続的な支援をしています。」
「長期に渡る支援になるのか?」
「過疎からの脱却も見据えていますので終わる事を考えていません。」
「うん、被災地は過疎化が進んでる所も少なくないね。」
「我々は、まず仮設の商店を復興のシンボルとして展開していますが、それは利益を得る事を前提にしています。」
「商売としては難しそうだが。」
「はい、販売だけでは成り立ちませんので、現地での買い付けも行っています。」
「あっ、それが被災地の人にとって収入源となるのか。」
「はい、買い付けた作物をそのまま都会で販売したり、加工し付加価値を付けてという事を始めています。
白猫組を中心とした全国展開の拠点も増えていますので、青森から各地の拠点を経由し商品を集め東京へ運ぶトラック便は、帰りの便で猫桜会傘下の製品を東北各地へ届けています。」
「独自の輸送販売体制か…。」
「ええ、すでに東京のBLACK CATS STOREは好調ですので、東北の商品は名古屋まで届きません。
同様に九州四国といった地域からの商品は大阪で、名古屋は中部圏からのみとなっていますが、北海道、沖縄からの航空便や船便を検討しています。」
「BLACK CATS STOREか…。」
「うちの関連会社が復興工事の入札に成功した所は特に盛り上がり、仮設ではない商店の建設も始まっています。」
「どこから手を付けて良いのか分からない過疎地の問題に対して、被災地優先という事か。」
「災害をきっかけに過疎化が一気に進みかねないじゃないですか、そこへ黒猫組で保護した人達を送り込む、現地の人に拒絶される可能性は否定出来ませんが、最悪、廃村になってから黒猫組で新たな村を起こしても良いのです。」
「そんな土地に需要は有るのか?」
「有りますよ、自分達が生きて行くのに必要なものを生産し余った物を売って日用品を購入する様な生活、黒猫組が見守っていればそれも可能です。」
「あっ、分かるよ、引退後のプランを考えていたのだが、晴耕雨読の田舎暮らしを想定したら支出が驚くほど少なくて、平穏な生活を乱す様な輩から貢物を差し出させるシステムが完成すれば生活に問題は無さそうなんだ。」
「はは、手ぶらでは遊びに行けない訳だな。」
「不思議ですよね、月収百万の人が月収五十万の人と比べて余裕が有るかと思いきや、お金で苦労している人がいたり、皆さんの感覚では分からないかも知れませんが、月収三十万でも堅実に暮らしている人のいるのですよ。」
「足るを知る、気持ちの問題なのだろうね。」
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黒猫組-06 [化け猫亭-20]

「しかし、過疎地の再開発は簡単ではない、化け猫組で取り組んでるニュータウンエリアは交通の便が酷く悪い訳でもなかったから、集中投資で一気に人口を増やせた、だが条件が悪いと集中投資もしにくいし中途半端な事では続かないだろう。」
「はい、それは理解していまして、自分達は少し違った取り組みを考えています。」
「ふむ。」
「まず空きが出始めた仮設住宅に、黒猫組関連企業から希望者を募って住んで貰います。
第一弾は先方の行政機関とも話が付きました。
過疎地体験になりますが期間は柔軟に対応します。」
「移住を視野に?」
「それは少し先にして、まずは多くの人に田舎暮らしを体験して貰います。
夏休みには子猫組の子達も送り込みたいですね。」
「目的は?」
「多くの人にとって、故郷の様に思える場所にしたいのです、帰省先を持たない人達、特に子ども達には田舎暮らしを体験させたいです。
正直言ってやってみないと分からない部分が多いのですが、過疎の町に人が増える…、勿論、派遣する人達には事前の研修を受けて貰いますので、そこから何か見えて来ないか期待はしています。」
「見えて来たら仮設では無く社員が住める住宅を整備して行く事になるのかな。」
「はい、用地は確保して有ります。」
「どれぐらいの人数?」
「第一陣は五十名程度になります、年齢関係なく独身者中心に男女半々程度でスタートします。」
「もしかして婚活も兼ねてるのか?」
「ええ、向こうで良い仕事を作り出し、過疎化少子化に対抗して行くのが理想ですね。」
「予算的には?」
「各社の研修費用と福利厚生という形でかなり賄えます、現地で人が五十人増えれば店の売り上げが増えますし、復興状況視察ツアー的な企画を発信して行けば、それなりに稼げると思っています。」
「うん…、それを、過疎と向き合う町の取り組み視察ツアーに繋げて行くのだね。」
「ですが、まだまだ企画が弱いですから、これからが勝負、それでも、テレビ局の取材が入りますのでスタッフは気合を入れていますよ。」
「黒猫組による被災地支援を売名行為だと批判する声に対して、加奈さまがはっきり売名行為ですと応えられたからな。」
「開き直らなくても困ってる人の為の活動、その一言がかえって国民の多くを味方につけ、黒猫組の活動に注目させた一面が有る、テレビ局としても無視出来ないだろうね。」
「局によって温度差は有りますが、取材依頼は増えています。」
「売名行為云々は自作自演ではなかったのか?」
「いえ、頼みもしないのに黒猫組を目立たせて下さる方々がいたのですよ。」
「目立つと隠してる部分がバレたり、下っ端組員の喧嘩とかも注目されてしまわないのか?」
「隠してはいますが犯罪を減らす事が目的ですし、黒猫組が犯罪を犯した人の社会復帰を手助けしていると正しく理解して頂けるきっかけになれば…、まあ頭の悪い連中は誤解すると思っていますが。」
「そうだな、誤解する様な一部の連中に気を使っていてはきりがない、いずれ黒猫組のすべてをさらけ出す事になるのかな。」
「さすがにそうは行きませんが、一度ドロップアウトした連中の社会復帰に光を当てて欲しいですね。」
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黒猫組-07 [化け猫亭-20]

「なあ、過疎地で難民を受け入れるのはどうかな?」
「それは難しいと思います、日本は難民の受け入れに消極的ですし、飛行機に乗って日本まで来る様な人達は過疎地での生活を望まないと思います。」
「言われてみればそうだ、過疎地に人を呼び込むのは難しそうだが…、本間くんは他にも策は有るの?」
「はい、ネット環境さえ整っていればどこにいても出来る仕事が有ります。
田舎暮らしを体験して貰う人達は、現地でも今の仕事を継続して貰います、午前中は畑仕事、午後はパソコンとにらめっこみたいな。
また、一か所に留まる必要は無いと考えていまして、時には観光地に宿泊しながら、時には過疎地の仕事を手伝いながら、気に入った土地に長期滞在や定住しても良いのです。」
「そういう働き方が可能な時代になったという事か…。」
「満員電車の現状…、毎日他人と体を密着させての通勤通学なんて自分には考えられません。
過疎地でのゆったりした生活を考える人が増えてもおかしくないと思います。」
「今までは仕事の場に束縛されていたのが、緩くなって来てるのだね。」
「ええ、しばらくは試行錯誤になりますが…、何時でも貧困に喘ぐシングルマザーや行き場の無い若者を保護出来る様にと、各地の拠点では住宅の確保を進めています、しかしそれには空室を用意しておく必要が有り効率的では有りません。
そこで需要のない間だけその住居を利用して、知らない土地で暮らす事を体験して貰う取り組みも考えています。」
「独身だったり、子どもが小学校に上がる前なら有りだね、何時でも転居出来るというのが条件か…。」
「猫桜会全体なら希望者はそれなりにいそうだ、夏は北海道、冬は和歌山で暮らすのも悪くないかな。」
「はは、軟弱者だな、冬の北海道を体験してみても良いのではないか。」
「どんな形で有れ過疎地を体験して欲しいので、都会の映像を見せながら数万分の一の自分、過疎地の映像で五十分の三の我が家、という様なキャンペーンを猫桜会で進めて貰う方向です。
かつては田舎に仕事がなかったから都会に出たという人もいます、今は、田舎でも出来る仕事が農業以外にも有るとアピールして行きます。」
「そうだな、松尾さんの所は本社機能の多くを田舎に移して、さすがに移転当初はトラブルが有ったそうだが今は落ち着いたみたいだ、他ではあれほどの集中投資は出来そうにないが…。」
「ニュータウンの人達、パワーが凄いですよね、お洒落なカフェがなければ作る、住みたくなる街並みにと、街作りを楽しんでるのが伝わり、他県からの客が来るぐらいになって、農村体験エリアが近くにあっても、あそこでは過疎地を体験出来なくなりましたね。」
「ですな…、本間くん、短期の過疎地体験が実現するとして、それは今現在過疎地で暮らす人にどう映るのだろう。」
「それぞれの事情が有るでしょうから一概には言えないと思っています、まずは一歩踏み込んでみるという段階で、でも、疎ましく感じる人がいるかも知れませんが、隣の家までの距離は都会とはずいぶん違いますからね。」
「そうだな、試行錯誤すらしないで自然に限界集落から廃村というケースも有っただろう、私は黒猫組の挑戦を応援するよ。」
「私も現状を見に行こうかな…、本間くんは被災地へ行く事有るの?」
「回数は多くないですが、黒猫組の幹部は交代で視察と観光を兼ねて行っています。
幹部の一人は、今、新婚旅行を兼ねて各地を回っていますが何時帰ってくるのか分かりません。」
「仕事をしながらなんだね、組長も?」
「はい、必ず夫妻揃って、現地の作業を手伝う事も有ります。
現地スタッフは恐縮してる様ですが、売名行為だからよろしくねって言いながら、しっかり作業をしているそうです。」
「照れ隠しなのかな?」
「加奈さまが、売名行為ですと仰られてから流行っているのですよ、でも組織のトップとして末端が何をしているのか身を持って体験、彼を我々のリーダーにした事は間違ってなかったと思っています。」
「確かにな…、組織が大きくなるとトップが末端の作業まで体験なんてなかなか出来る事ではないね。」
「被災地への支援活動を行いながら事業拡大してるのだよな。」
「はい、『猫桜』三店舗同時オープンが楽しみです。」
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黒猫組-08 [化け猫亭-20]

「中村さんは『猫桜』もう行かれました?」
「勿論さ、うちも関係してるからね、うちの商品が品切れになってる所を妻と見てきたよ、恵美ちゃんは?」
「もう三回行きました、今までの店とは何か違いますよね。
品切れという事は中村さんの会社は数量限定商品を提供しているのですか?」
「ああ、売り切れる事が前提、だが売り切れまでが早かったから第二弾を前倒しする事になったよ。
恵美ちゃんは三店同時オープンで勝負している『猫桜』の展開、理解出来てる?」
「えっと、黒猫組が主導、猫桜ブランドとして猫桜会傘下の企業から…、最大の特徴は多くの企業が特別に猫桜ブランドとして統一感有る商品を提供している事ですよね。
展示スペースには全く別会社の商品で、一つの部屋をトータルコーディネイトしていました、お酒のラベルにも拘って。
でも売り切れ前提では利益が限られませんか?」
「そうでもないんだ、数量限定で販売しているのは質の良い高級品、猫桜限定仕様で利益率も高く設定して有る、今回は猫桜会以外の企業にも参加して貰っているが、製造効率を下げない数量でも限定仕様なら確実に売り切れる数量を予測しての製造販売、効率良く利益を挙げているのだよ。
店のスタートで想定以上は有っても、想定以下はなくてね。」
「う~ん…。」
「黒猫組が提案したのは、猫桜ブランドを立ち上げ、仕入れた商品を定価で売り切る効率的な販売形態。
売れ残りを安く捌く必要がないし、電化製品等でも一か月以内に売り切るという目標が達成されてバックヤードもすっきりしてるそうだよ。」
「でも、欲しい人が買えないという事も有るのですよね。」
「そこだよ、買えない場合も有るから価格が維持出来る、薄利多売とは真逆なんだ、売れ残りを安売り、という事がないからね。」
「あっ、そうか比較的高価な商品でも、売り切れると思うとつい買ってしまうかも知れませんね。
でも、猫桜限定パッケージの飲料等はコンビニと同じ価格で売られていました。」
「ラベルが違うだけでも、他では買えないからバカ売れなのさ、自分の為だけでなく友人への贈り物としてのケース買いが多いみたいだよ。
他では買えない商品を全国三店舗だけで販売してる事で効率の良い商売になってる、加奈さまや藤井組長のファンは増えてるし、黒猫組で売り出しているアイドル達も売り上げに貢献出来るまでに成長したからね。
問題はブランドとして定着させる事が出来るかどうか、お金持ちが率先して買いたがる様なブランドに出来たら成功だ。」
「やはり、飽きられるとか有りますものね。」
「だからデザイナー達は必死だよ、猫桜ブランドのイメージをどう守り、どう発展させて行くか、この企画はデザイナーの力量に掛かっているからね。」
「大変そうです、猫桜をモチーフにした、のほほーんとした漫画のアニメ化も関係しているのですか?」
「ああ、猫桜会のイメージアップを狙っているが『猫桜』の新店オープンに合わせてね、今度は二店舗同時になる。」
「あの漫画、都会のスタイリッシュな女性が田舎では、のほほ~んとしてるギャップが面白いのですが、初めから『猫桜』の展開を意識してたのですか?」
「そうらしいね、黒猫組には策士がいるのだよ、『猫桜』の取り組みは猫桜会の結束に繋がるだろう。」
「野菜の販売も前から準備していたのですか?」
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黒猫組-09 [化け猫亭-20]

「勿論だよ、恵美ちゃんは猫桜会の広報サイトを見ていないのかな?」
「あっ、このところは…、不勉強でした。」
「『猫桜』で扱う野菜の事も出ているよ。
根菜類が最も栄養価を失わない、尚且つ農家にとって余分な手間が掛からない形で店頭に並べる事を考えるとか。」
「それって…。」
「簡単に言えば土の付いたままの野菜をそのまま店で売る、生産者サイドの手間を減らす事で売値を下げる事が出来るだけでなく、野菜によっては栄養価的にもプラスになりそうなんだ。」
「確かに『猫桜』では洗われていない大根やジャガイモを目にしました。」
「曲がったキュウリ、でも美味しい物を、真っ直ぐなキュウリは調理が楽かもしれないが、拘れば出荷する側の経費は高くなる。
そんな事を考慮して黒猫組は各地の拠点を通して買い付けているんだよ。」
「新鮮さは大切です。」
「その為の確実に売り切るシステム、午後四時になると猫桜会傘下の店が残り物を買いに来て、売り場は空になって行く、店員は順次片づけて行き、閉店の六時には綺麗になっているのさ。」
「十時開店で六時閉店というのは売り上げに影響していませんか?」
「残業なしで、店員への負担が少ないから良いのさ、平日買いに来られない方は土日に来店して下さるのだよ。
店員は全員正規雇用、その人件費をしっかり賄えるだけの売り上げになってる。
時間帯によって忙しい部署が変わるから、それに対応すべく家電コーナーから食品売り場への応援とかも普通にしてて効率的なんだ、店員達が笑顔なのはブラック企業と真逆の体制が出来ているからなんだ。
売り場の雰囲気が良いからリピーターも多く売り上げが安定して来ているのさ。」
「そうでしたか、一度学習し直してから『猫桜』へ行って来ます。」
「ああ、猫桜会の方針もしっかり確認してね。」
「はい。」
「今、猫桜会のセンターには黒猫組の藤井組長がいるんだ。」
「加奈さまではないのですか?」
「勿論、シンボルはそうなのだが、実務を担う最高責任者の立場に彼を据えて行こうと画策している。
恵美ちゃんはマニフェストって分かるかな?」
「えっと、選挙公約みたいなニュアンスで使われていますね。」
「過去に、掲げた公約をほとんど果たせず日本を低迷させた内閣の存在は知ってる?」
「詳しくは分かりませんが、野党を支持する気になれない程度には理解しています。」
「今、猫桜会の広報では、藤井組長をトップに位置づけ組織内で進めている社会改革や教育改革を政党のマニフェストの基礎となる形から作って発表しているのだよ。」
「もしかして大きな動き…、でも、誰も教えてくれませんでした。」
「まあ、化け猫亭のスタッフなら知ってて当然だと思われているのではないかな。」
「ああ~、油断してました…。」
「その中で色々な意識改革を提案しているんだよ。」
「ど、どんな改革ですか?」
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黒猫組-10 [化け猫亭-20]

「例えば、教育改革、学習過程の選択肢を増やしながら、何の為の学習なのかを討論している。」
「難しい問題ですね。」
「本当に難しいが、偏った教育現場が有って良いというのが、猫桜会の主張なんだ。」
「偏った?」
「数学の苦手な子が理解出来ない授業を無意味に受けるぐらいなら、その時間を調理実習に充てた方が良い、そんな風に思える様な子は君の周辺にいなかったかな?」
「いました。」
「授業時間が長くて集中出来ない子を無理に教室にいさせる事で、忍耐力が身に付くと思うか?」
「中学時代は誰も聞いて無い様な授業が有りました。」
「だろ、そんな無駄をどう変えて行くか、猫桜総合学園で考え整理している。
大学入試に必要な知識と社会に出てから本当に必要な能力は違う、勿論職種によってもね。
今まで当たり前の様に学校で教えていた事を見直して行くんだ。」
「う~ん、教育と向き合う意識を改革していくという事ですか…。」
「ああ、他にも法改正を議論しているグループ、経済や外交を考えてるチームも有るが、そこから上がってくる意見をまとめて、猫桜会として世間に発信し始めている、藤井組長には猫桜会に於ける総理大臣みたいな立場になって貰っているんだ。」
「それにはどういう意味が?」
「どんな意見にも賛成反対は有るだろ、規模が大きくなった猫桜会でも同じだが、猫桜会としての判断を藤井組長にお願いして行こうとね。」
「うっ、簡単な事ではないですよね?」
「ああ、だからサポートもしている、でも、彼の判断を猫桜会の方針として発表しているんだ。」
「えっと…、彼は私と同年代で…、間違いは無いのですか?」
「間違った判断をする事は想定している、ただ彼の判断を尊重して次の展開が始まるんだ。
採用されなかったチームは、修正意見を考えたり、実行に移されて行く施策を検証して行く、勿論採用されたチームもね。
今、猫桜会で進めているのは大いなるシミュレーション、猫桜会が政権を握ったら日本をどう変えて行くのか、藤井組長をトップとしてね。」
「えっ、猫桜会を政党にするのですか?」
「それが可能かどうかも含めての実験、本当に日本を変えるには既存の政党では無理だと思わないか?」
「それは分かりますが…。」
「政党の体をなさない状態から、実現可能な政治改革を提案しつつ、猫桜会の力で出来る事を実現して行く、私は、ゴミレベルの野党以上の存在になるまで時間は掛からないと思っているよ。」
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