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化け猫亭-06 ブログトップ

鹿沢桜-01 [化け猫亭-06]

「おっ、桜さん、今日は化け猫亭なんだ、CAT'S TAILの方は大丈夫なの?」
「ええ、スタッフが慣れて来ましたので。」
「全てが学生スタッフの手で動いているのかな?」
「勿論です、それが当初からの目標でしたので。」
「これからは化け猫亭にも出勤してくれるのか?」
「はい、以前と同じぐらいのペースですが。」
「もっと増やして欲しいけど無理は言えないか…。」
「色々有りまして。」
「ねえ、店名のCAT'S TAILは化け猫亭と関係しているのだろ?」
「ふふ、にゃんこのしっぽですよ。」
「化け猫の尻尾か…、猫又は尻尾が二つに割れているんだっけ?」
「あらっ、化け猫と猫又は少し違うのですよ。
人に飼われていた猫が長生きして人の言葉を話す様になったのが猫又、尻尾が二つになってです。
化け猫は人に恨みを持つ猫が魔力を持った妖怪なのですよ。」
「はは、改めて考えてみると化け猫亭って恐ろしい店名だな。」
「ですよね、でも、どうして化け猫亭にしたのかマスターは教えてくれないのです。」
「う~ん…、人に恨みが有るのだろうか…。」

「高川氏よ、桜さんを独占してると恨まれるぞ。」
「そうだな、折角だから皆でCAT'S TAILの事を聞こうか、桜さん、良いよね?」
「勿論です、先日のお話しで店と皆さんとの接点が広がりました、皆さんには、もっとCAT'S TAILの事を知って頂きたいです。」
「それなら、桜さんファンは移動だな。」

「私が知りたいのはCAT'S TAILスタッフが店で何を学んでいるかなんだけど。」
「スタッフは学部に関係なく、仕入れの流れから、客単価、原価率といった店舗運営の基礎を学習して貰っています。
経理関係の情報は全てのスタッフで共有、日々のデータを確認出来る環境は情報工学系の学生が経済関係の学生達と実習を兼ねて構築してくれました。
今は独立した株式会社にする準備を法学部の学生中心に進めていますが、やはり進捗状況をスタッフ全員が確認出来る形にしています。」
「学生が作った情報システムは見てみたいな。」
「是非、見て頂きたいたいです。
出来ればプロの目から見たアドバイスをお願いしたいのですが。」
「私も興味が有る、アドバイスは出来そうにないが。」
「構いません、化け猫亭のお客様には学生スタッフがアクセス出来るのと同じレベルで閲覧して頂けます、店のシフトに入る受付は出来ませんが。」
「はは、研修を受けて無いからな、で、情報は経営面だけなの?」
「防犯カメラの映像も見られますよ。」
「えっ、スタッフが見られる状態にしているの?」
「ええ、防犯上より、店の混み具合を知りたいという声が有りまして。
映像を見て、暇そうだったらお客さんに、混雑してたら応援店員にと考えているスタッフが居るのです、レジ情報から判断している人もいますが。」
「なるほど、俺も店の混み具合を確認してから行けば良いのか。」
「店に於ける金の流れは全員が把握出来るのかな。」
「はい、詳細なデータを確認出来ますので卒論での利用を考えている学生もいます。」
「そのデータを我々が利用しても構わないのか?」
「勿論構いません、化け猫亭のお客様方とは良い協力関係が築けると思っていますので。」
「桜さんが店長の店なら参考になると思う、アクセス方法は?」
「希望される方にはメールを送らせて頂きます。」
「手を上げれば良いのかな?」
「ふふ、私からのメールを受け取りたい人~!」
『は~い!』
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鹿沢桜-02 [化け猫亭-06]

「桜さん、店は儲かってるのでしょ、それが分かると賃上げの要求が出易いと思うけど大丈夫?」
「はい、当初の見込みを大きく上回っていますので要求が出始めました、ただ、自分達の給料では無く特定の二名に対してです。」
「どういう事?」
「経済的に余裕が無くてバイトを掛け持ちしている学生なのですが、二人とも仕事の要領が良いのです。
彼等の時給を大幅に上げて、店に居る時間を長くして欲しいと。
彼等の生活向上と店の安定を考えて、スタッフ達から声が上がっています。」
「それは面白いね、で、どうするの?」
「まずは店長候補として相談しています。」
「えっ、店長は桜さんだろ。」
「私にはこの先、社長というポジションが待っていますし店舗が増えれば店長も増やさなくてはなりません。
スタッフは大学卒業時に引退ですので、常に次期店長を育てる必要が有ります。
今は数名のチーフが交代で店を守っていてくれますが、私の立場で店を見られる人が複数いても悪くないと思っています。」
「ふむ、それで時給はどうするの?」
「チーフの時給は、その責任を考慮して千五百円にという話でまとまっています、そこに店長見習い加算という事で二千円に、その線で調整して行けば彼等の睡眠時間を増やせると思います。」
「う~ん…。」
「学業にも真面目に取り組んでいる人達なので、皆で売り上げを伸ばし、更なる賃上げをと訴えているスタッフもいます。」
「他人の給料なんだろ?」
「ええ、タイプの違う二人ですが、彼等の人柄でしょうね。」
「そうか、何にしても人を思いやる気持ちの有る若者達…、何か嬉しいよな。」
「ああ、乾杯だ。」
「素敵な若者達に!」
『Cheers!』

「苦学生って現実にいるんだな…、化け猫亭のスタッフを学生標準と見ていたから考えてなかったが。」
「化け猫亭のスタッフにも余裕の無い人いるのですよ、後輩を紹介する時には、そういう人を優先していますし。」
「へ~、皆、育ちの良いお嬢様ばかりだと思ってたよ。」
「影で努力してる人もいるのです、勿論変に詮索せず今まで通りでお願いしますね。」
「勿論だ、そう言えば、この所授業料無償化の話が進んでいるが、桜さんはどう思う?」
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鹿沢桜-03 [化け猫亭-06]

「高校の授業料無償化に続いて大学もですね、そんな予算が有ったのなら今までの奨学金制度は何だったのでしょう。」
「だよな、自分は就職に失敗してないから問題なく返済しているが、苦労してる話を聞いた事が有る。」
「奨学金名目でローンを組む様なのも有るのだろ。」
「考えてみると怖いよな、先の分からない高校生が大学卒業後の生活を信じて借金を背負うのだから。」
「能力のある学生に対して返済の必要のない形が本来の形だと思うね。」
「だな、儂らの時代は頭が良くて経済的に余裕の有る人が大学へというのが一般的だった。
借金して大学へという人は少数だったと思う。」
「今は、大した目的も無く、大卒の肩書を得る為という奴も少なく無いですね。」
「教育に金が掛かり過ぎるイメージから少子化が進行、それを食い止めようと税金を投入ですか。」
「教育システムそのものを見直す必要が有ると思いませんか。」
「岩田さんは、何かお考えをお持ちです?」
「公立学校でも、もっと早い段階から能力別にすべきだと思います、公立だと今は義務教育を終えてからですが、無駄が多過ぎます。」
「確かにそうだ、高校受験を経てようやく自分の力に合った授業…、中学の授業はほとんど必要無かったな。」
「差が有り過ぎですよね、自分が中三の時、隣の子は九九すらだめで、数学の授業は彼女にとって完全に無駄な時間だと思っていました。」
「君にとっては?」
「予習をしてましたので、適当に…。」
「学校での時間を考えると、岩田氏の言う通りだな、桜さんはどうだったの?」
「人の心理に興味が有りましたので小学校の高学年ぐらいからは、暇つぶしに先生や同級生が何を考えているか推察していました。」
「公立の小中学校生活は無駄では無かったの?」
「学習は教えて貰うものではなく、自分で行うものだと母から教えられていましたので、馬鹿げた授業の時は自分のテーマに沿って思索を展開していました。」
「ずば抜けた人達はそうなんだ、自分は半端だったな、変にいらついて…、今思うと無駄な時間を使っていたと思う。」
「授業料の見直しだけでなく教育制度改革が必要か…。」
「中学の時、散々授業の進行を妨げていた奴が、同窓会の時、三流大学に合格したって自慢してた、そんな奴はしっかり授業料を納めて欲しいがな。」
「税金ですよね。」
「自分が大学生の頃と比べると学費が上がり過ぎてる、細かい数字は分からないがざっと十倍ぐらいかな、給料はせいぜい三倍ぐらいだと思うよ。」
「そうでしたか、少なくとも真面目な学生の学費は見直しは遅過ぎるぐらいだったのですね。」
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鹿沢桜-04 [化け猫亭-06]

「いっそ、定期試験の成績で学費が決まるとか面白いと思いませんか?」
「はは、桜さん、それは良いね、学生にとっても明確な目標の一つになるし、自分の身の丈を考えて受験する事にも繋がるのかな。」
「特待生制度を拡大するのか…、明確な理由なく留年したら学費割増しとかはどうです?」
「不正が起こらなければ良いが…。」
「どんな制度でも隙をついて不正を考える輩がいるからな。」
「日本の大学は入学のハードルに対して卒業が楽だと言われてましたよね?
少しは学生の資質向上に繋がるのかな…。」
「皆さんは、大卒新入社員のスキルをどう捉えていますか?」
「微妙だな、うちは現場でしか学べない事が多いから、学習能力が必要と言えば必要か…。」
「人間関係の基本が出来てなかったり、電話応対の仕方とか酷い子がいたから、学力以前に社会の常識を学んで欲しいかも、スキルと言えるレベルではないが。」
「そうですよね、何でこんなレベルの事を説明しなくてはならないかと思う事が有りますよ。
社会に出た時役に立たない講義を減らして、一般常識の講義が必要なのかも。」
「十八歳人口が大きく減った割に大学の定員が減っていなければ、当然、学生の資質は落ちているだろうな。」
「皆さんは、そういった知識を何処で得られたのですか?」
「私は体育会系だったし、バイトが良い経験になっていたのかな。
それでも、社内の暗黙ルールを理解するには多少時間が掛かったけどね。」
「えっ、中村さんの会社にはそんなルールが有るのですか?」
「何処にでも有ると思っていたけど…。」
「暗黙のルールか…、来週の会議で検討しようかな…、そういう視点で考えてなかったよ。
いらないルールが合ったら廃止、必要な事なら明文化の必要が有る。
新入社員が一番分かるのかな。」
「生まれてから長い教育期間を経て就職、学校にも会社にも検討課題が沢山有るみたいだね。」
「色々な場面で無駄や無理が有るのかも知れません。」
「桜さん、もしかしてCAT'S TAILの取り組みはその辺りも考えているのかな、単なる経済活動ではなく教育的側面も。」
「ふふ、流石、小夜ちゃん一押しの檜田さんですね。
真面目な学生を集めた、大学の枠に囚われない取り組みに、化け猫亭の素敵なお客様方が係わって下さったら、楽しくなると思いませんか?」
「それはもう始まりつつ有るのだろ?」
「まだまだこれからですよ。」
「そうか、目指している所は結構高次元なのか。」
「仕掛け人は桜さんとマスターか、目立つ活動になったら愉快だな。」
「学生達のレベルは…、このエリアに大学は幾つも有るけど、全国的に見たらマイナーだよな。」
「うん、桜さんなら東大を狙えたんじゃないの?」
「東京で一人暮らし何て嫌です。」
「名古屋大学卒業で充分だよ、大学名は気にする必要ない、ただのラベルであって人物評価の基準にはならないね。」
「その通りなのだが、名城、南山、中京、椙山といった大学の知名度が全国的に低いというのは残念な気がするな。」
「中京は浅田真央、宇野昌磨や室伏広治などのスポーツ選手で有名ですよ。」
「ねえ、桜さんは中京が大胆な改革を成功させたって知ってた?」
「いいえ。」
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鹿沢桜-05 [化け猫亭-06]

「昔の中京大学は偏差値が低いイメージだったな。」
「ですよね、でも今は偏差値も大学のイメージもかなり良くなりました、分かり易いのは付属高校も大学の改革に合わせてレベルアップに成功したという事です。
自分達の頃は偏差値がかなり低かったので、娘が受験校の候補に上げた時には本当に驚きました、オール4レベルでしたので有り得ないと、でも、焦って調べたら納得出来るレベルでした。」
「えっ、中京大中京ってそういうレベルになってたのか、そりゃ驚きだ、誰でも入れる高校だと思っていたよ。」
「しっかり目標を定めて改革に取り組めばそういう事も可能なんだな。」
「でも、偏差値の低い子の受け皿も必要じゃないかな。」
「中京の様なレベルアップで無くても、大学や高校は生き残りを賭けて改革に取り組んでいますね。
女子レスリングで有名になった至学館高校も校名を変えて男女共学に、偏差値は低いですが悪い噂はあまり聞きません、実家が近いんですよ。
共学にしてから創部された野球部が甲子園へ行ったのには驚きましたね。」
「愛知啓成と同じパターンだったな、女子高から共学にして、力の有る監督呼んで選手を集めて甲子園。」
「制服をお洒落に変えたりしたのかな…、イメージを良くするだけで偏差値が上がったりして。」
「上がりますよ、愛工大名電も自分が高校進学の頃は九九が怪しくても入れるレベルだったのが、校舎も綺麗になり、うちの姪は吹奏楽部を目指して入学しましたよ。」
「吹奏楽部は昔から有名だったな、後は卓球や野球か…、イチロー効果も有ったのかな?」
「どうでしょうね、でも、姪の一言には考えさせられました…。」
「言いにくい事なのですか?」
「ま、まあ…、吹奏楽部に入りたくての入学で学力的には余裕が有ったらしいのです。」
「スポーツ推薦で入って学力的に問題有りとは逆パターンですか。」
「部活やりながら学年トップクラスだから気持ち良いと言ってました。」
「それは良いじゃないですか。」
「でも、もう少し上のレベルの高校で切磋琢磨とか思いませんか?」
「佐藤さんは学歴幻想に惑わされてる気がします、部活も学習も頑張ってるのだから、きっと素敵な女性になりますよ。」
「でも、進学や就職を考えたらどうかな。」
「高卒で就職希望ですか?」
「まだ、進路は考えてないみたいです。」
「はは、東大首席でも愛工大名電首席でも、本人にとって価値が有れば良いと思うがな、人生は学力だけじゃ無いだろ。」
「おお~、大場さんの一言は重いです。」
「どんなに学歴が高くても、自分の能力を活かせなかったら残念だよな。」
「能力を活かす場ですか…。」
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鹿沢桜-06 [化け猫亭-06]

「皆さんの会社では高卒の人も雇用しているのですか?」
「うちは工場や事務職で雇っているよ、すぐやめてしまう子も居るが真面目な子も少なく無い、部署のリーダーになって年上の大卒社員を使っている人もいるよ。」
「その場合は、いずれ大卒の人が昇進して立場が入れ替わったりするのですか?」
「ケースバイケースだね、大卒だからと言って必ずしも優秀とは限らない、十八の頃から現場で積んだ経験を活かし部長になった人もいる、うちは能力主義だからね。」
「うちは、事務の女の子ぐらいかな、職種的に高卒には向かないんだ。」
「営業職はきついだろうな、でも、うちの事務には高校で色々な資格を取って来た真面目な子がいてね、素直だから可愛がられているよ、大卒より作業が的確で速いし。」
「大卒、高卒問わず当たり外れが有りますよね、就職試験や面接だけでは見抜けないです。」
「だから、真面目な学生と交流して、出来れば優秀な学生を我が社に迎え入れたいのだよ、桜さん。」
「急に人手不足感が広がっていますものね。」
「元々愛知は失業率、低かったからな。」
「うちは機械化計画を前倒ししたよ。」
「おかげで我が社が潤う訳だ。」
「お二人は、そういうご関係でしたか、私の所は機械化が難しい作業が有りましてね。」
「そういう作業は無くならないのかな、でも、世界の人口が増え続けている事を考えると、機械化が進むのは怖い気がしますね。」
「失業率か…。」
「営業もAIがする様になるのかな。」
「悩ましい問題だな、私達は趣味に生きる事になるのか…。」
「でも、接客サービスはロボットではなく生身の人から受けたいですね。」
「ですよね、いずれ人の意識が変わって行くのかもしれませんが、こうして、桜さんを囲んで皆さんと話せるのはとてつもなく贅沢な事かも知れません。」
「はは、そうだな、だから化け猫亭に通ってしまう、おっと、CAT'S TAILの売り上げにも貢献したいかな。」
「自分がたこ焼き買いに…、行ってきま~す。」
「あれっ、張り切って買いに行ったね。」
「う~ん、今だと…、麻里ちゃん目当てかしら。」
「ここに来る前に店を覗いたんだろうな。」
「たこ焼きのテイクアウトが有るのは店の強みだね、あの店におじさん一人で席に着くのはハードルが高いよ。」
「えっ、そうか、私は一人で行ってパフェとか注文してるがな。」
「お~、勇者だ。」
「油断してると、香川さんに優秀な学生達を持って行かれてしまうのか…。」
「はは、店員達の受け答えが良くて気持ちの良い店だが、そんな話はしてないよ。
まあ、客の少なそうな時間を狙って行くと話し相手をしてくれる事もあるけどな。」
「どんな話をされるのですか?」
「昨日は、都市の有るべき姿というテーマを振ってみた。」
「難しいテーマですね。」
「香川さんは、どんな考えをお持ちなのです?」
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鹿沢桜-07 [化け猫亭-06]

「東京の比では無いが、名駅や栄周辺に商業施設が集中し過ぎているとは思わないか?」
「家賃が高くても、それ以上に集客が見込めて効率良く利益を得られるのでしょう、岐阜から名駅までとか所要時間が短いですよね、鉄道の力は大きいです。
バランスを考えるのなら、逆に名古屋から岐阜へ買い物に行くぐらいの環境が必要なのでしょうが、有り得なくて、岐阜駅周辺は名駅周辺に客を取られて大変らしいですね。」
「そしてリニアか…。
客は栄から名駅へ流れているみたいだが、更に名駅周辺が混み合う事になるのかな。」
「桜さんも買い物で栄や名駅へ行く事有るの?」
「いいえ、人混みが苦手ですので星ヶ丘で済ませています。
家族での買い物は車で長久手方面へ、イオンモールはそれなりに混んでいますが車で行き易いのが強みですね。」
「そうか、栄方面ばかり意識していたが郊外に有る大規模店の意味は大きいのかな。」
「周辺の店は大変だろうな、イケアも出来たし。」
「難しいだろうな、都心部なら相乗効果が見込めるが、郊外だと独占的状況になりかねない。」
「でも、客にとっては便利だね、私も利用しているよ、映画館の空白地帯だったから喜んでる人は多いんじゃないかな。
入ってる店舗も単独では成り立たないだろう、長久手ではね。
まあ、かなりの集客力があっても、都心部の混雑解消には繋がらない訳だが。」
「新しくて広いしリニモで行けるのが強みですね、春日井の古いモールは空きスペースだらけになってましたよ、昔は結構賑わっていたのに。」
「空きスペースが目立ち始めるとやばいね、定期的に補修して古さを感じさせない様にしていないと別の店への流れが加速するのかな、車でなら多少遠くてもドライブ気分で買い物に行けるからね。
土岐プレミアム アウトレットなんて、東海環状自動車道を使って行く人もいて結構混んでるよ。」
「そうか、集客力の有る魅力的な商業施設が増えれば、客も適度に分散するのだろうが、難しそうだね。」
「混み合ってる方が人気店っぽくて行きたがる女性が多いのではないですか。」
「そういう心理ですか…。」
「桜さんは違うんだね?」
「人の視線を感じて…、知らない人から見られるのに抵抗を感じますので。」
「美人の宿命か…。
でも人混みが苦手でも高校への通学はバスか地下鉄じゃなかったの?」
「いえ、菊里でしたから。」
「はは、桜さんはずっと近場で済ませて来たんだね。」
「菊里って星ヶ丘だっけ?」
「はい、平日に千種区から出る事はずっと無かったのです。」
「じゃあ、地下鉄にも乗らないんだ。」
「中学生の頃に痴漢の話を聞いた事が有りまして、嫌じゃ無いですか。」
「だろうな、通勤時の地下鉄は結構混む、東京ほどでは無いけどね。」
「都市部は利便性を落としてでも、会社を分散させるべきだと思わないか。」
「香川さんは、バランス重視なのですね。」
「確かにバランスが悪すぎですね、都市だけでなく国も…、国立大学は人口の少ない県へ移転とかどうです。
東大は青森へ、京大は鳥取とか、東京の私大に制限を求めているのですから、国が率先して過疎過密の問題に取り組んで欲しいです。」
「確かに東大が丸ごと移転したら、その経済効果は大きいだろうな、青森に有る東京大学というのは笑えるが。」
「一度には無理でしょうが、どうなるのか見てみたいですね、人気が落ちて質が下がるのは問題かも知れませんが、優秀な高校生はやはり東大を目指すのか、それとも早慶とかを選ぶのか。」
「大きく移転では無く少しずつなら可能ですね、今でも東大演習林関係で、生態水文学研究所が瀬戸市に有ります、色々な形で地方に施設を移転させる事は可能だと思います。」
「だが、愛知の私大は都心回帰だからな。」
「ですね、名古屋市の周辺自治体を活性化してくれてたと思っていましたが、愛大はみよし市のキャンパスを閉鎖して名駅近くの笹島、愛知学院は日進市から名城公園の隣へ移転ですか、具体的な規模は知りませんが、地下鉄の混み具合としては悪い方向へ動きましたね。」
「そうしないと学生が集らないのかな。」
「日進市や長久手市は若いファミリー層に人気ですが学生にとってはそうでも無かったのですかね。」
「通う事や講義の後に遊ぶ事を考えたら仕方ないのか。」
「学生だけではないだろ、企業の本社も駅に近い方が何かと便利では有るからな。」
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鹿沢桜-08 [化け猫亭-06]

「名駅前の本社、出張には便利ですが、出勤時の地下鉄は混みますし車での移動時は渋滞と信号待ちの長さにうんざりする事が有りますよ。」
「企業は郊外にオフィスと社宅をまとめて建てて徒歩通勤とか考えられないのですか?」
「はは、徒歩通学の桜さんらしい発想だ、オフィスの移転は難しいが、工場新設プランが有る、そちらで提案してみようかな。」
「工場は何処に?」
「まだ幾つかの候補から検討中でね、土地の安い所にしたいが、不便過ぎると人を集めるのが大変で悩ましいよ。」
「敢えて過疎化が進んでる所に建設、娯楽施設やスーパーとか誘致して新しい町を作ると言った事は出来ませんか?」
「さすがに従業員はそこまで多くないからな。」
「桜さんの発想を進めるなら工業団地とニュータウンを隣接する形で開発すれば効率が良いですよね。」
「だろうな、でも役所の部署が違ったりして…、昔なら公害問題も有ったのかな。」
「守山の志段味はある意味、総合的な開発を目指していたと思うが、どうなってるのかね…。」
「開発とは別で進めていた道路の拡幅工事が何十年も掛かったのが象徴的です、宅地は増えていますが、志段味ヒューマン サイエンス タウン構想は順調なのかどうか分かりませんね。」
「あっ、そんなのも有ったな、志段味方面へは良く行くの?」
「はい、愛岐道路から恵那方面を目指すのが自分のドライブ定番コースの一つですが、岐阜まで行かずに志段味辺りをうろうろする事もあるのです。」
「私も、瑞浪のゴルフ場へ行く時に通るのだが、東濃地方でも少し山の手に入ると空き家を目にするんだ、その一方、志段味では新築一戸建てがどんどん建てられているだろ、アンバランスだよな。」
「この辺りでは空き家なんて考えられませんよね、近所では家を取り壊したと思ったら敷地を分割して三軒の家が建てられました。
交通の便や環境が良くて、学校が多いのは魅力ですかね。」
「女子高生、女子大生の多さだろ。」
「はは、そりゃあ老婆とすれ違うよりは良いわな。」
「ふふ、正直でよろしいです、それで、その東濃地方に住むメリットは無いのですか?」
「車さえ有れば生活には全く困らないと思う、地価は安いから、ここに小さな家を建てるより、森に囲まれた広い家でのんびり暮らす事も可能だろうな。」
「それでも人がそこを選択しない理由は?」
「いや、新築も目にするから選択する人もいる…、色々な事情が有るのだろうね。」
「子どもの教育環境ですか。」
「車でないと日々の買い物に行き辛いとか。」
「JR中央本線と中央自動車道が近くを通っていても、そのレベルという事は本格的な過疎地に未来は有りませんね。」
「そうなんです、ずっと離れずに暮らしていたら抵抗は無かったかも知れませんが、一度都会に出てしまうと、そして、都会に出ざるを得ない環境だったのです、私は。」
「ご実家は?」
「長野の山奥で、ほんとに自然以外何も無くて、それでも子どもの頃は何の疑問も抱かなかったのですが…。」
「そういう話を聞かされると、考えさせられますね、人口が減って行くのに都市の過密が進んでいて。」
「過疎地では限界集落から廃村ですか…。」
「都会では貴重な土地が、過疎地では余っているのですよね。」
「ネット社会を利用して地方で会社運営をしている所もあるが、さすがに過疎地では従業員を確保出来ないだろうな。」
「過疎地の土地…、地価はどれぐらいなのでしょう?」
「桜さん、買うの?」
「考えてみたいです。」
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鹿沢桜-09 [化け猫亭-06]

「廃村レベルだと地価はただ同然みたいだね、固定資産税は安い筈だが、固定資産税を払い続けるのがバカらしいと考える人もいるみたいだ。」
「瑞浪辺りだとどうでしょう?」
「さすがにそこまで安くは無いだろうな。」
「誰も住みたがらない様な激安物件はネットでは探しにくいかも。」
「でしょうね、今、瑞浪の土地で調べたら五十坪百万、八十七坪九十一万の土地が出て来ましたが…。」
「中村さんは早いね、しかし流石に安いな。」
「千種区のこの辺りだと幾らぐらいなのですか?」
「条件にもよる、駅に近ければ五十坪で五千万ぐらいかな。」
「それだけの差が有るのですか…。」
「どう、百万ぐらいなら桜さんでも買えるでしょ。」
「ええ、車の運転に慣れて来ましたのでドライブがてら見て回りたいと思います、今後の構想を練りながら。」
「どんな構想なのかな?」
「前からぼんやり考えていたのは学生の合宿所です、建設費と維持費を考えると簡単では有りませんが、今、皆さんのお話を伺って、比較的近い東濃地区と少し遠い長野の過疎地とか、食料はこちらから持って行くのでは無く現地調達。
そこから学生達が過疎の問題と向き合ってくれたらと考え始めています。」
「爺さん婆さんばっかの村に若者が来たらお年寄りが元気になるかもな。」
「学生だけなの、化け猫亭の客が学生の行かない日に利用とかどう?」
「良いね、有給使って家族連れでとか、それなら建設費や維持費を出し易くなる。」
「はは、もうスポンサーになるつもりですね。」
「ゴルフ帰りに一泊とか、長野なら季節ごとに色々楽しめそうだろ。」
「料理とかはどうしますか?」
「そこは現地の人にお願いするのさ、学生達は自炊でもね。」
「家政婦さんですか?」
「ああ、探せば見つかるでしょう。」
「家政婦さんって、どんな感じですかね?」
「うちは、子どもが生まれた頃から随分お世話になってるよ、今は週一、妻は専業主婦だが手伝って貰う事で余裕が出来てる。
お陰で家庭内は平和だね。」
「費用は嵩みませんか?」
「その分、仕事を頑張って来た訳さ、貯め込んでたら経済は回らないでしょ、でも、しっかりやってくれるし妻の相談にも乗ってくれてるみたいなんだ。」
「そうですか、うちも同居してる両親が年老いて来たから考えるべきなのかな…。」
「金銭的に余裕が有るのなら家事代行や便利屋のサービスは上手に使うべきだよ、業者は選ばないといけないが。」
「学生のバイトとして、家政婦と言った事は可能でしょうか?」
「主婦経験を活かしての家政婦だから経験値的に難しいかな、女の子だと別目的で頼む危ない輩もいそうだし。」
「あっ、そうですね、でも、家事の経験を積みたい学生はいると思うのです。」
「だろうな、将来の夢はお嫁さんとか。」
「それを合宿所で経験出来ないかと思っていたのですよ。」
「なるほど、だが、教えてくれる人が居れば経験値は上がり易いのだが、そこは考えてた。」
「まだ、そこまでは考えていません、でも、今日は皆さんのお陰で考える事が増えましたので、しばらく楽しく過ごせそうです。」
「桜さんのお役に立てたのなら光栄だね、CAT'S TAILの今後や合宿所の展開、私にとっても楽しみが増えたよ。
でも、桜さんの仕事は時間的には大丈夫なの?」
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鹿沢桜-10 [化け猫亭-06]

「全然問題無いです、すでに高度プロフェッショナル制度を適用して頂いてる様なものですから。」
「小夜ちゃんから少し教えて貰ったが、すでに時給という感覚では無いのかな。」
「はい、今日は自分の判断でここにいますが、来なかったとしても月給は変わりません。」
「そうか、CAT'S TAILと化け猫亭の事を考えて…、私達との交流は管理職としての仕事でも有る訳か。
マスターからはどんな話を?」
「そうですね、任せられる人を見つけ、その人に任せる事が出来なかったら、管理者として無能だと言われてます。」
「そうか、労働時間は短くなければだめなんだね。
高度プロフェッショナル制度は長時間労働に繋がると言われているがどう思う?」
「本当に優秀な人は自分が潰れる様な働き方はしません、それ以前にまともな企業が優秀な人材を潰す様な使い方をしますか?」
「だよな。」
「ブラック企業が制度を悪用する事は問題ですね。
皆さんの中に、高度プロフェッショナル制度の対象になりそうな人はいるのですか?」
「適用されたとしても、あまり変わらない気がする。」
「うちは、制度に関係なく残業ゼロと有給を取る事を推奨しているよ、労働環境の良い企業なら優秀な人材が集って来るし、有能な人が辞めない、結果、効率良く利益を上げる事に繋がるんだ。」
「企業に良心が有ったら労働基準法とか必要無いのですね。」
「それを言われると少し耳が痛いな、うちはセクハラ、パワハラ関連から社内改革を進める事が出来つつ有るところなんだ、我が社をブラック企業にしたくないとは考えているが、改革を急ぐ必要が有るのかな。」
「労働時間でドイツとの比較を見せられると負けてる感が有りますよね。」
「だね、ドイツは残業しないで済ませるだけの能力が有ると考えるのか、日本は利益に貪欲過ぎるのか。」
「桜さんの月給は学生達に公開してるの?」
「いえ、CAT'S TAILからではなく化け猫亭の運営会社から支払われるという形になっていますので。」
「内緒なのか。」
「年収五百万ですよ。」
「おっ、大学四年生で五百万か…、マスターは太っ腹だね。」
「管理職として育てると考えたら多過ぎないね、優秀な学生は大企業を目指す、そこを…、でも、ここの運営会社って儲かってるのかな?」
「ふふ、店はマスターの趣味です、何で稼いでいるかは、想像して楽しんで下さいね。」
「趣味か…、マスターは謎が多いよな。」
「株で儲けていても驚かないしギャンブルが強くても不思議ではないね。」
「実は多額の家賃収入が有るとか。」
「桜さん、CAT'S TAILは借入なしでスタートさせたの?」
「はい、私が使える資金はまだ一千万ぐらい残っていますので、社会に貢献出来、且つ利益の出せる事業を検討中です。」
「羨ましいね。」
「やはり学生アルバイトで回すの?」
「そうですね、スタート時にはCAT'S TAILのスタッフに相談するつもりです。
あっ、そろそろ時間になりましたので。」
「お父上がお迎えに来られる時間か、私も帰るかな、桜さんの時間に合わせていれば怒られないんだ。」
「はは、親が認める夜のお店、化け猫亭ってホントに健全だよな。」
「桜さん、CAT'S TAILとかの進行状況はまた教えてね、楽しみにしてるよ。」
「有難う御座います、では、失礼します、おやすみなさい。」
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