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パリ-02 [シトワイヤン-25]

本間市長は、本間塾塾長として万里の環境を整える様に指示を出している。
中学を卒業してから彼女が正式に所属しているのは本間塾だけで、彼女自身も本間塾塾生という肩書を気に入ってる様だ。
勿論、本間塾長が付きっ切りで指導する訳ではないのだが…。

「我らが舞姫さまからはフランス語とドイツ語の先生をという話が出たので、そのまま旅行に同行させることの出来るフランス人とドイツ人を探させて苗川に呼び寄せたよ、二人ともメロディ言語も使える人でね。」
「英語だけでも旅行に支障は有りませんよね。」
「言語に対する興味は前から有って、この機会にヨーロッパの言語を研究するおつもりなんだ。
ただ、旅行後に使う機会が無いと面白くないそうで、フランス語やドイツ語の歌に挑戦してみようかな、なんて話してたよ。」
「自由に学習してるという感じですか?」
「ああ、いい形になってると思う。
講師陣は高給でレベルの高い人を揃えた、舞姫さまの稼ぎなら安いものだからな。
語学講師たちとは言葉だけでなく国による文化の違いや、フランス人が市民革命をどう受け止めているといった話もしているよ。
他の講師たちも舞姫さまが上手に使いこなしている感じかな。」
「時間的に窮屈とはなってないのですよね?」
「学校ではないからな、姫さまの気分に合わせれば良い訳で、盲学校への道中が語学学習の時間だったりするのさ。」
「場所も選ばない訳ですね、盲学校へは良く行ってるのですか?」
「ああ、生徒に手伝って貰って、自身の能力について研究してるそうだ。
それがね、大きな声では言えない事なのだが…。」
「何か問題でも?」
「まだ、数回通っただけなのだが、視力に改善の兆しが出てる生徒が複数いるそうだ。
舞姫さまの姿を見ようと頑張ってるからという説が有るそうだが、一応眼科医と連絡を取りながら、箝口令を敷く方向で関係者に話を通して貰ってる。」
「もし、姫さまに医学的能力が有ったら、という事ですか…。」
「そうなら奇跡だが、有り得ない話ではないだろ、舞姫さまのDVDを見てると足腰の痛みが和らぐといった話は多いからな、でも、それは単に気分的な問題だと思っていた。
ホントに治療効果が有るとしたら。
今まで彼女の周囲に病人がいなかったら気付かなかったのか、彼女が近くにいるから病気にならなかったのか。
小中学校在籍時のデータなども検証する必要が有ると思わないか?」
「確認だけはしておきたいですが、万里ちゃんはそのことについては何か?」
「うん、盲学校での話を聞かせて貰った時、それに対して人がどういう反応をするのか、可能性を説明したら、箝口令の話は納得してくれた。
病人は数えきれない程いるからな。」
「科学的に分析したいという学者が現れそうですが。」
「前に日米のチームで調べた時は何も分からなかったのだろ。」
「はい、ただ、あの時は舞を視覚情報として捉えていましたので、アプローチを変えれば違って来るかと。
でも、彼女を疲れさせるだけになる様な気がします。」
「そうだな、病は気から、舞姫さまの存在が気分を変え、たまたま痛みなどの症状が軽くなった、視力に影響を与えたと、落としどころはこの辺りにしたいものだ。」
「舞姫さまが嫌な思いをされ、お疲れになられたら、そのパワーが弱まってしまう、という事にでもしておきましょうか。」
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