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舞姫-03 [シトワイヤン-24]

「姫さま、発見と言うか最近ずっと考えているのですが、学校教育って元々富国強兵とも関係して、本来労働力を高める意味が有ったと思うのです。
ですが、実際に仕事の現場を体験してみると、学校では大切なことが欠け落ちている気がするのです。」
「長田さんは何が欠け落ちていると感じましたか?」
「例えば、高校生でも底辺レベルの連中は、授業内容をろくに理解もしないで卒業して行きますが、もし授業を聞いていたとしても、それが卒業後にどれだけ役に立つのか大いに疑問なのです。
彼らにとっての高校は、ただ単に体と心が大人になるまでの繋ぎで、取り敢えず高校みたいな。」
「そうですね、何らかの技術を身に着けようという気持ちが有れば少しは違うかも知れませんが、何の為の学校教育なのか、今まで疑問に思わない人ばかりだったのが不思議でなりません。
漠然と通う高校で将来の進路をどう考えて…、いえ、考えてなさそうな人が少なからずいそうだと、姉の話を聞いていて思いました。」
「自分もその一人です、将来の仕事のことなんて見えてませんでした。
勿論、しっかりした目標を持ってる人もいましたが、そもそも大人達がどんな仕事をして稼いでるかなんて知る由もなく。
自分は高校をドロップアウトしてチーム再起動に拾って貰ってなかったら、そうですね、就職して始めて会社の仕事を知り、愕然として、すぐにやめるパターンになったかも知れません。」
「姫さまは舞姫としてだけでなく中学三年生の頃から活動の幅を広げて来られたのですよね。」
「ええ、小学生の頃から学習に対して真面目に取り組み過ぎた結果、中学の授業を必要としない中学生になっていましたので、先生にとっては嫌な子だったでしょうね。」
「先生より教えるのが上手な中学生とテレビ番組で見たことが有りましたが、こうして実際に指導して頂いて、それを実感しています。
今まで接したどの教師より分かり易く導いて下さいまして。」
「私も同感ですが、その訳は姫さまが明確な目標を持って私達と接して下さってるからだと思うのです。
教師たちにもそれなりの目標を持っているのでしょうが、クラスの平均点を上げるとか小さな目標ではないでしょうか。
でも姫さまは私達の将来を見据えていて下さる。
私達が自分の能力を発揮出来る仕事に就いて充実した毎日を過ごせる大人になるようにと。
だから、教えて下さるポイントが教師とは違うのだと思うのです。」
「そう言って頂けると嬉しいです。
これから、チーム再起動では皆さんより意欲の弱い方を受け入れて行く方向なのは理解して頂けてると思います。
皆さんほど、再起動に積極的でなくても、我々の仲間として、皆さんの後輩を受け入れることになったら、今度は皆さんが導く側になって頂けたらと考えていますが如何でしょうか。」
「自分、力は姫さまに遠く及びませんが、それはチーム再起動スタートメンバーとしての役割だと考えています。
姫さまの負担は減らして行きたいですし。」
「ここで、後輩の面倒を見れない様では、今まで何を学んで来たのかと言われてしまいます、姫さまに救って頂いたのですから、後輩のサポートはお任せください。」
「皆で学校教育というものを見つめ直しながら、共に成長したいです。」
「百%良い事だとは言えませんが、私達に共通する学校という存在を生贄にすれば、仲間意識を高める事は簡単だと思います。」
「そうですね、生贄にされたところで、学校はビクともしないでしょう。
皆さん、よろしくお願いします。」

チーム再起動のスタート以来、仕事に向き合う上で、自分で考えるという事を重視して来た。
初期メンバーは高校を中退した人ばかりだが、能力が比較的高く、この企画に真面目に取り組んでくれそうな人を選んだ結果、期待以上の結果が出て来ている。
これから、枠を広げて行く過程では様々な問題が出て来るだろう。
でも、このメンバーの協力が有ればそれも乗り越えられると思う。
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