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舞姫-02 [シトワイヤン-24]

「姫さま、今日の倉庫実習、楽しかったです。」
「ふふ、中川さんは終了時に作業内容を褒められていましたものね。」
「姫さまは如何でしたか?」
「それがね、私は少し作業をしてから別の現場見学に…、ちゃんとやれてたと思うのだけどな。」
「舞姫さまは優雅過ぎてピッキング作業に向いてらっしゃらないってリーダーが話してましたよ。
舞を舞うが如く作業していらして、御自身のペースがゆっくりなだけでなく、周りの連中が見とれてしまって作業にならなかったとか、ようやく姫さまの弱点を見つけました。」
「え~、私、球技とか全然駄目で、弱点だらけなのですよ。」
「姫さまが倉庫の中を飛び回ってたら、それはそれで違和感を感じます、私の姫さまはピッキング作業なんて似合いません。
パソコンの入力は凄く早くて華麗なのですから、オフィスの華になって下さい。」
「はいはい、考えておきます。
今日の現場はスケジュールが合えば、今後も入る事が可能です。
何度か入ってみて、大丈夫だと思ったらコンスタントに入る事も出来ますので、相談して下さい。
それと来週は、今日と同じ様な現場なのですが、もっと機械化されてる物流倉庫の見学に行けます。
今日の現場と比較して見ると面白いですから、是非参加して下さい。」
「その現場は実習ではなく見学なのですか?」
「ええ、でも働きたかったら、掃除の仕事をお願いしても良いですよ。」
「あっ、お願いしようかな、姫さまに教えて頂いた『考える掃除』を実践してみたいです。」
「良い心がけだけど、単に草刈りを依頼されたとしても、そこから思考を広げられそう?」
「はい、姫さまのお話から、観察と思考、発想の転換、単純作業だったら自分にも脳内作業の余裕が有る事に気付きましたので。」
「では、お願いしてみます。
他のスケジュールは各自確認しておいて下さいね。」
「姫さまは、来週何回くらい来て下さるのですか?」
「倉庫見学と、今後の新人受け入れについての相談会はチーム再起動と動きますよ。」
「自分は農業実習の報告を、客観的な視点で捉えた形で見て頂ける様、相談会までにまとめておきます。」
「私はスーパーでの実習を、お客様目線と店員の立場という観点から整理しているのを完成させますので見て下さい。」
「ふふ、焦らず頑張り過ぎないで下さいね、チーム再起動には充分な時間が有ります、少し慣れて来た時に失敗する事は良く有る事だそうですよ。
もっとも、もう失敗から学ぶということにも馴染んで来ましたね。」
「姫さま、私、嬉しくて仕方ないのです、姫さまと出会って始めて学ぶという事の意味を理解した気がしまして。
学びとは与えられるものでなく自ら求めるものだ、なんて視点は持っていませんでしたし、そもそも学校でする学習の意味すら考えていませんでしたから。
自ら学ぶ楽しさ、それを世界中の人から崇拝されている、舞姫さまに導いて頂けるのだから自分たちは幸せ者です。」
「ふふ、大袈裟なんだから、さあ、肩の力を抜いて、今日を振り返りましょう。
実習を通して、気付いたこと、発見したことは有りますか?」
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