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進路-04 [シトワイヤン-23]

「あらっ、私を見くびってるのね。
市の職員採用計画だって把握してるし、新人研修の講師もしてるのよ。」
「あっ、採用された側じゃないんだ、失礼致しました、市の職員採用に関して、差支えない範囲で教えて頂けないでしょうか。」
「採用は、市の規模に合わせた適正人数を検討していてね、無理なく無駄なくが本間市長の方針だから、採用枠を増やす方向で条例案を出しているわ。
まあ、幾ら枠が広がったとしても、人気が有って梨花の採用は簡単ではないかも、縁故採用は完全に禁止だから実力で頑張ってね。」
「も、勿論よ、縁故採用される様な職場は嫌だし、でも、人気が有るのよね、大学卒業後は苗川で就職したいのだけどな。」
「それなら市の職員より好条件な企業が幾つも有るわよ。
梨花が大学で余程力を落とさない限り、私の紹介だけで採用決定の会社がね。」
「企業の移転は進んでるみたいだけど、大卒の新卒を雇ってくれるの?」
「各社、色々な枠が有るし、私が関わってる会社も有るからね。
一応、梨花が高校の時のままだったら、検討に値する会社のリストを作って送るけど。」
「大学で堕落しなければということなのね。」
「夜な夜な遊び歩いてない?」
「してないわよ、バイトも有るし。」
「彼氏は出来たの?」
「少し気になる彼はいるけどまだね、智里の方こそどうなのよ、働いてばかりのシスコンでは心配だわ。」
「万里と相談して三人スルーしたけど、もう直ぐ告白して来そうな人は万里も大丈夫だろうって。」
「そんな相談も万里ちゃんにしてるのか。」
「万里の兄になるかも知れない人だからね、実際スルーした人達はその後、人間的にどうかというレベルの人だと分かったわ。
万里は一瞬で見抜いてたけど、私はまだ修業が足りないのよ。
少し時間を掛ければ大丈夫なんだけど、大丈夫だと思ってた人がしばらく会わない内にという事が有ってね。」
「私なら大丈夫よ、一人暮らしでも、ちゃんと万里ちゃんのDVD見てるから、変わらずに、じゃなかった成長して苗川に帰って来るわよ。」
「それなら、苗川インターンシッププログラムに参加してみる?」
「えっ、それって初耳なんだけど。」
「まだ正式スタートしていなくて、これからテスト的に始めて行く段階なの。
本間市長発案で、スタートには市が大きく関わっているのよ。
梨花ならネットで基礎研修を受け、夏休みや春休みに実習という形に出来るわ。」
「そこから苗川で就職する新卒を増やして行こうという事かしら。」
「苗川で就職する学生の掘り起こしが目的だけど、将来的にはもう少し広いエリアを意識していてね、今までは東京なら良い仕事が有ると考えて上京した人が多かった訳でしょ。
このエリアに良い職場が有るとアピール出来る所までプログラムを拡大するつもりなの。」
「つもりなのって、智里の仕事?」
「ええ、こういった仕事は役所勤めの長い人には向かないし、肩書の低い若手では話が進まないのよ。」
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