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或る日の-02 [シトワイヤン-15]

そこから話題は梅子姉さんとのレギュラー番組に。

「企画として、地方の中小企業再生ですか?」
「ああ、十年以上続く会社で、続けて欲しいと思える何かを持っているのが条件、そこから地方の再生に役に立てるというものなんだ。」
「ポイントになるのは再生させるに値する企業かどうかですね。」
「そこは専門家に見て貰った上での判断かな、実際の経理状況を晒す覚悟が経営者に有って成り立つ企画だけど。」
「経営者がプロの意見を素直に聞くのであれば、後は番組の力で再生出来ると思うわ、案件によっては時間が掛かったりするのだろうけど、清香のチームなら簡単でしょ。」
「うちが買収する時は経営権を確実に手に入れる形です、愛華が経営者に出した条件は最低限のこと、でも、企業の再生と言うのは面白そうで、そちらに人員を回すので有れば、うちの社員を増やせます。」
「今も入社希望は多いのか?」
「ええ、苗川の再開発は息の長い事業ですので。」
「和馬、番組企画としての企業再生、その過程での資金調達はどう考えているの?」
「企画の進行次第だけど、番組の為と言うより地方再生の為と考え、当初は自分のおこずかいを株式に換えても良いと思っている、個人で出した本の印税もあるし。」
「和馬の自己資金だけでは再生出来る企業に限りが有ります。
企画次第では、資金の調達を幅広く考えて行きたいですね。」
「うっ、清香が幅広くと言うと、規模がどこまで大きくなるのか見当がつかないのだけど。」
「大したことないです、お金は動かさないと行けません。
効率的に投資出来れば地方経済の活性化に役立つ、その可能性を考えてみたいです。
番組企画が成功すれば、経済界に大きな影響を及ぼすと思います、和馬もそう考えているのですよね。」
「ああ、経営再建の過程を示して行く事で、何故企業は倒産するのか皆さんに分かって頂けそうだろ。」
「そういう視点からも考えているのね、清香の会社は勿論安泰よね?」
「苗川には集中投資の相乗効果が有ります、経済的に成長しているエリアで事業を拡大して行くことは難しく有りません。」
「逆に言えば、経済的に停滞していたら、成長ではなく衰退だろ、だから地方経済を番組で後押ししてでも成長に繋げたいと思うんだよ。」
「単発的な支援ではなく、集中投資が理想ですが…。」
「エリア集中ほどでなくても、企業をグループ化しての投資なら単独よりはましになるんじゃない?
そこから企業の合併や、買収、分社化といったことを視聴者の皆さんに分かり易く伝えて行くことも番組の役割だと思うわ。」
「その通りだ、企業再生企画、ゴーサインを出せば本格的に動き出すのだが、構わないか?」
「構いませんが、和馬の資金を使い切った後は任せて頂けますか?」
「清香のサイフにはまだ余裕が有るということか?」
「ええ、うちの乾社長は事業展開を苗川だけに留めたくないのです、かと言って漠然と展開して行くのはリスクが大きいと考えています。
番組の企画を絡めるのなら、そのリスクが小さくなり…、ちょっと電話します。」

清香は乾社長と相談。
結果は聞くまでもない、乾社長にとっての会社は地方活性化の為のアイテムに過ぎない、切っ掛けさえあれば、そこから泥臭く貪欲に会社を大きくして行く意欲の持ち主なのだ。
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