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脱東京-10 [シトワイヤン-11]

苗川を中心とした一か月を超す俺達の旅は、知事選投票日に終了。
選挙結果は清香の実家で待つことに、柚木社長とも久しぶりだ。

「和馬は選挙戦に貢献出来たのか?」
「どうですかね、清香と愛華の客寄せ効果は大きかったみたいですが。」
「お父さま、和馬が目立つと、瀬田和馬と書かれた無効票が増えるという話が出たのですよ。」
「はは、有りそうな話だな、どこかの雑誌では総理大臣になって欲しい人というアンケート結果で九位にランクインしたそうじゃないか。」
「あれは、調査対象に偏りが有ると思います、でも、ああいったアンケート結果に影響される人もいるのでしょうね。」
「それで、君達の脱東京計画はどうなんだ。」
「脱東京というより苗川市を中心に周りの市町村を巻き込んでの活性化を考えています。」
「活性化か、すでに盛り上がってるみたいだが。」
「まだまだです、本間市長の考えを我々が後押しすることで、他の市町村のお手本になるようなレベルに、作田さんが知事に当選すれば、それがスムーズに行くと思います。」
「清香が考えている投資も、その一部ということか?」
「はい、本間市長が進めておられる企業誘致との相乗効果を見越しています。
ログハウス村で作業が進んで行く光景に、人は興味を持ちました。
何もない所に村が出来て行くのは楽しいと、番組では週一回のコーナーとして紹介していますが、評判は良いですよ。
同じことを苗川市でも、都市計画を発表し、町が綺麗になっていく姿をゆっくり見せて行きます。
生まれ変わる町を見て貰うことで親しみを覚えて頂けると考えています。」
「土地区画整理事業を進めるということなのかな?」
「はい、地権者との協議を始めています、苗川市土地区画整理組合の組合長になった人は力の有る人なので話が早いそうです、地権者に市民政党の党員が多い事も有りますが。
宅地造成と並行して、駅周辺の大胆な再開発、田舎の町を大改造しながら企業誘致を進めて行きます。
魅力ある町にする計画が有れば企業誘致も進め易いと。」
「だろうな、廃れて行く町には、大胆な投資が出来ない。」
「はい、中途半端な投資では結果が出にくいと思います。
住みたくなる地方都市を大都市から離れた位置に形作る意味は大きいですが難しい、でも、本間市長なら実現出来ます。」
「地方の人口減少に歯止めを掛かる切っ掛けになるのかな?」
「まずは、人口三万の地方都市に注目を集め続けることで、何とかしたいです。」

『脱東京』は本間市長の企業誘致次第となる、ただ他の事業は地方から地方への移住になる可能性を否定できない、田舎暮らしの良さを知る人に安定した職を用意するという一面が有るからだ。
それでも、地方都市が生まれ変わるのなら面白い。
近い将来、苗川を自分達の拠点にというのには愛華も賛成している。
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