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万里-08 [シトワイヤン-19]

「愛華さん、『丘の上の鹿丘小学校』は、良い感じの本になりましたね。」
「ええ、万里ちゃんのお蔭よ、これで子どもを転校させたくなる親が増えるでしょう。」
「急すぎる人口の増加は弊害をもたらすと聞いていますが。」
「まだ、簡単に引っ越して来られる状況にはなってないから大丈夫よ、どう、二学期からの転校生達は?」
「夏休み期間中から交流の有った子が何人かいましたので、スムーズに馴染んで貰えました。
三学期からの転校生は少ないそうですが、四月からは一学年二クラスになる予定で大変そうです。」
「何か対策はするの?」
「転校予定の人達に、休みを利用して遊びに来て貰ったり、ネットで交流という方向で動いて貰っています。」
「万里ちゃんが中学生になると小学校が心配よね。」
「正一達今の五年生に任せますよ、転校して来た子の中にも、しっかりした子がいますので。
もう来年度のクラス分けを意識しながら相談しています。」
「クラス分けは先生が決めるのでしょ?」
「いえ、五年生と先生とで決める方向で話を進めています。」
「そうなんだ、全校児童の事を把握してる万里ちゃんは関わらないの?」
「トラブルが起きない限り、小学校の事には口を出さないつもりです、中学の方が大変そうですし。」
「中学ね、転校生が馴染めていないとか?」
「ええ、小学生より難しい時期なのと、前の学校でトラブって転校という人がいたり、高校進学の問題も有って。」
「特別なフォローが必要かしら?」
「今の所は大丈夫そうです、四月からが少し心配ですけど。」
「万里ちゃんが生徒会長になって導いてあげれば良いんじゃない。」
「先輩を差し置いて生徒会長にはなれません。」
「でも、転校生が馴染む手助けはしてあげるのでしょ。」
「はい、小学生と中学生の違い、お姉ちゃんからは反抗期とか、心と体が大人になって行くことを教えて貰ってます。
自分自身がどう変わって行くのか不安も有りますが。」
「大丈夫よ、万里ちゃんは、そこにいるだけで人を幸せに出来る特殊能力を持っているのだから。」
「え~、そんな能力有りませんよ。」
「学校への行き帰りに暗い顔をした人と出会うこと有る?」
「皆さん笑顔です。」
「万里ちゃんにとっては当たり前のことでも、普通はそうじゃないのよ、朝は沢山の人と挨拶を交わすのでしょ?」
「ええ。」
「万里ちゃんの登校に合わせて、家の前の掃除、お散歩、通勤を遠回りしてる人も結構いるのよ。」
「あっ、そう言われると…、家と駅の位置を考えたら不自然な方も結構…。」
「鈴木万里に関して聞き取り調査をしてるチームが驚いていたのよ、万里ちゃんの通学時だけ歩行者が一気に増えるって。」
「え~、知らなかった。」
「万里ちゃんの舞姿、ポスターや色々作ったでしょ、そのどれもが凄く売れてるのよ、もちろんBlu-rayやDVDもね。」
「あれは曲が良かったからです。」
「ふふ、CM出演のオファーが来始めているそうなの、良い経験になるから適度に受けなさいね。
で、色々お金が入って来るから使い道を考えておきなさいよ。」
「はい、銀行に預けたままのお金は寝てるも同然だからって、清香さんから苗川名物を製造販売する会社のオーナーを勧められて、少し調べています。」
「面白そうじゃない、それで?」
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