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夏休み-06 [シトワイヤン-08]

旅行期間が二週間近くになることもあり、俺達のスケジュールは仕事、学習、観光ときっちり組まれている。

「パソコンさえ有れば仕事もレポート作成も、どこに居ても出来ると実感しました。」
「だね、極めて少数ながらも都会から田舎暮らしを選択し、ネットを活用して仕事をしてる人がいるって聞いたよ、静かな環境が安く手に入るのだとか。」
「大学を卒業したら試してみますか?」
「夏は高原に住み、冬は沖縄で過ごすのも良いかな。」
「冬はオーストラリアという手も有るわね。」
「敢えて冬の北海道を体験してみたい気もします。」
「今日の市長さんには雪の話も聞かせて頂こうか。」

と、のんびり気分で参加した市長を囲む集いだったのだが。

「和馬くん達が市民政党を立ち上げたことを知って私はとても驚いたのよ。
バーチャル政党を名乗りながらも、私たちの様に市民団体から市長を生み出した人にとっては当たり前の主張、ベータ版の頃は大学関係者中心に党員が増えて行ったでしょ。
誰もが入党出来るのならと、みんなで参加の可能性を探って来たのよ。
ねえ、立ち上げる時に今の姿はイメージ出来てたの?」
「そうですね、幸いなことに人脈がそれなりに有りましたが、逆に言えば手伝って下さる方に対して、本気で取り組み、それなりに拡大出来ないと申し訳ないという思いが有りました。」
「貴方は裕福な家庭で育ったのでしょ、どうして政治に興味を持ったの?」
「恵まれた環境で生まれ育ったからこそ、社会に対して自分の出来る事を考える様に、ということを父から言われて育ちましたので。」
「なるほどね。」
「自分の人脈も父や兄の人脈から派生したものです。」
「そっか、それにしても党の立ち上げを良く思いきれたものだわ。」
「そうでしょうか、自分はネットの環境が整っている今の状況で、誰も市民政党若葉の様な発想で党を立ち上げなかった事の方が不思議なくらいです。
積極的に投票出来る国政政党が一つも無くて、投票に行こうと呼びかけられても行く気にならないのなら、自分達で政党を立ち上げるしかないです。」
「う~ん、私達は地域政党を立ち上げたけど国政までは視野に入れてなかった、普通は考えられないと思うわよ。
でも、市民政党若葉が、国政を分析し党の意見を明白に示してくれた事で、地域政党が次に何をすれば良いのかが見えて来たのよね。
私達が市民政党若葉の所属となることで、他の地域へも影響を与える事になるでしょ。
それからね、私達が推薦して当選させた衆議院議員が一人、今は与党の議員だけど和馬くんの判断で彼女は所属政党を動くと思うわ。」
「えっ、自分の判断ですか?」
「貴方が実質的な党代表、党首なのよ。
被選挙権は持たないし党内での発言を控えてる、でも、番組では党の発起人という肩書で、しっかり自身の考えを示してるでしょ。
市民政党若葉が国会議員を擁する政党になる、そのタイミングは和馬くんに判断して欲しいのよ。」

それから、党内の求心力といった話を教えて頂いた。
市長は、表の代表が誰であれ、大きな判断には、党の顔として目立っている自分の意見が大きく反映されていると見せることで、多くの党員に納得して貰えるのだとも。
勿論党のことは考えていたが、その辺りの判断は党員選挙で選ばれた代表にお任せする流れだったので考えさせられることとなった。
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