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広報-02 [シトワイヤン-05]

初めてのテレビ出演、本番の撮影は大学で行われた、勿論、大学の許可は取って有る。
十分ほどに編集される予定だが、撮影に二時間以上かかったのは、制作側の思惑と愛華たちの思惑が重なったからだ。
美男美女が大学の構内を移動しながら話すという形にしたのは、市民政党という真面目な話にいきなり興味を示す人は多くないだろうと考えてのこと。
屋外でスタート、屋内に入って上着を脱いだ姿、暖房の効いた部屋に移動して更にと、場所毎で話のテーマも変え、視覚的にもトーク的にも変化を付けた訳だ。
そんな撮影を終え、現場の責任者から…。

「お疲れ様でした、反響が無くても第二弾を考えていますから、お願いしますね。」
「岡田さん、どういう意味ですか?」
「テーマが固いので反響は弱いかもしれません、ですが四人は学生ユニットとして面白いと思うのですよ。
放送用は棚橋君をメインに編集させて頂きますが、別編集のロングバージョンを上の人に見て貰うつもりです。
で、生の番組に出てコメンテーターという立ち位置も考えて於いて頂けませんか、四人交代でとか。」
「需要は有るのでしょうか?」
「政治に興味の有る現役大学生という枠を作ります、皆さんなら直ぐに慣れると思いますよ。」
「その場で党の紹介をさせて頂いても良いのですか?」
「むしろお願いしたいです、生番組と言っても台本は有りますので心配要りません、私自身党員になって討論の場を見させて頂いた上での判断です。
皆さんは既存の政党政治、その問題点を国民の皆さんに考えて頂く切っ掛けを作ろうとしているのですよね?」
「はい。」
「偏向報道という言葉を聞かされても、それに直接係わっていない私達末端の人間は良く分からないのです、ここで市民政党の取材を続けたら、上から圧力が掛かるのかどうか、それを試してみたい気がしていましてね。
ネット上のバーチャル政党、それが一部の人にとって脅威と感じられる存在になるまで紹介し続けたいです、君たちが中年の怪しげな活動家だったら無理ですが、知性と美貌を兼ね備えた大学生なら継続的に行けると思ってるのですよ。」
「その…、自分は美貌では無いのですが…。」
「そんな事ないです、落ち着いて話してくれたから人気が出るかも、棚橋君とはファン層が分かれて良いと思う、ねえ、四人で歌ったり踊ったりするかバンド組んだりとかは考えてないの?」
「そ、それは…。」
「岡田さん、お遊び程度ですが検討させて頂きます。」
「清香…。」
「ある意味、市民政党若葉は君たちの手を離れて拡大しつつ有る、君たちの役目は更なる拡大に向けてより多くの人に知って貰う事だろ、その為の応援はさせて貰うからね。」
「はい、お願いします。」

にっこり笑って岡田さんに応える愛華の横顔はとても素敵だったが、歌ったり踊ったりは無理だ。
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