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子猫組-05 [化け猫亭-17]

「松尾さん、すいません、話をそらせてしまいまして。」
「いや黒猫組が正義のやくざで安心したよ、やくざ映画に憧れている人もいそうだね。」
「はい、やくざごっこをしている様なものなのですが、かっとなって万引き犯を殴ったりとかしまして、組長として、すでに十数回謝りに行ってます。」
「相手の反応は?」
「暴力団がらみは有りませんので穏便に、黒猫組の事を知っているのか、万引き犯の親御さんは自分が行くと喜んでくれまして、中には黒猫組で鍛えて貰えないかという方も。」
「はは、それで組員が事件を起こしてもイメージは悪くなっていない訳か、謝りに行くのが組長の仕事とはね。」
「殴った奴は反省するし、他の組員も組長に迷惑を掛けてはいけないと思うみたいですが、一晩寝ると忘れてしまうみたいで。」
「暴力団がらみや大きな事件を起こさない事を祈るばかりだね。」
「はい。」
「大谷さん、君達には危害が及ばない様、監視システムで見守っているからね。
それで、子猫組は白猫組の拡大に合わせて大きくなって行くのだろ、その辺りはスムーズに行きそうかな?」
「地方支部ではまだ中高生が係われず、大学生の援助も限定的で子猫組の拡大はとても難しいです、幼子優先ですので。」
「確かにそうだね、本部でも高校生が係わり始めるまでは時間が掛かった、まあ、それからが早かったみたいだが、子猫組の中高生達は地元志向が強いのかな。」
「そうですね…、この地に悪い思い出しかない子は少なく有りません、でも、仲間が出来た事を喜んでいる子は多いです。」
「そうか…、引っ越す事は考えにくいのかな。」
「京都で保護された中学生は京都支部が拡大したら帰りたいと話していまして京都の高校を目指しています、そんな彼女が京都に子猫組を広げるのなら手伝いたいというメンバーは何人もいます、他のメンバー達も、ずっと仲間だからと応援すると。」
「うんうん…、あっ、親の仕事の関係で離れた子も結構いるのだろ?」
「はい、彼等は土日を使って遊びに来ています、小学生以上は月に一回以上来て欲しいと話していまして。」
「やはり転校先に馴染めてない子も出て来てるのかな?」
「親の転属に伴う転校は、複数の子が同時になる様、白猫組で調整しています、親の再婚で転校した子も含め、今の所は大丈夫みたいです。
松尾社長のニュータウンへは大勢行きましたので、向こうの学校で大きな顔をしているそうですよ。
高校生組長に連れられて、こちらのメンバーが遊びに行く事も有ります。」
「子ども達は、やはり孤独にしない事が大切なのかな。」
「勿論です、子猫組メンバーの多くは孤独な時間を色々な形で、多分、一般家庭で育てられた子よりも長く経験していると思います。
その結果、集団に馴染むまでに時間の掛かる子もいます。」
「馴染みにくい子の率はどれぐらいなの?」
「年代によって違いますので一概には言えませんが、中学生前後で三割程度でしょうか、統計学的には意味のない数値ですが。」
「他の子達は?」
「環境の変化を素直に受け止め、直ぐ馴染み他の子達のフォローをしてくれてる子もいます。
やはり中学生前後ですが、凄く嬉しそうに猫桜会について学んでいる子も少なく有りません。」
一見両極端ですが、メンバー達は自分よりも酷い環境で育った子の存在を知ったりして、色々考えています。
そういう点では、新人の白猫組メンバーより子猫組メンバーの方が意識が高いかも知れません。」
「そうか、私達はこれからも進学を支援し就職後も見守って行きたいと考えている、この先、白猫組の事情で桜さんがお願いを聞いてくれない事が有るかも知れないが、そんな時は私達の窓口に相談して欲しい、但し、すべてを許す訳ではないからね。」
「はい、今の桜さんなら何をお願いしても聞いてくれそうですが、先の事は分からないですものね。」
「おいおい…。」
「はは、子猫組は猫桜会の子だからね、お母さんは桜さんでもお父さんは私達だからな。」
「えっ、皆、藤井組長が子猫組のお父さんだと思っていますよ、子猫組のお母さんは桜さん、お父さんは藤井組長で、加奈お嬢さまは女神さまとなっています。」
「私の存在は?」
「実績を知る年長者は尊敬しています。」
「加奈お嬢さまの婚約者だという事は?」
「女神さまは、本当に雲の上の存在ですので。」
「しくじったかな、う~ん、自分としては…、なあ、桜さん…。」
「大丈夫です、サンタクロースの座が…、いえ猫桜会ではサンタクロースに変わる存在として崇め立てられる最高神に祭り上げさせて頂きます。
まずは、色々お祭りをでっち上げて行きましょう、神々の婚礼も美しく演出しますよ。」
「もう少し子ども達と近い位置を考えていたのだがな…。」
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