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子猫組-04 [化け猫亭-17]

「さあ、場が和んだ所で。」
「松尾さん、和んでませんよ!」
「まあまあ、桜さん…、私としては子猫組メンバーの進路について大谷さんから聞いておきたいのです、どうです、大谷さん。」
「あっ、はい、進学の意志が有り、それなりの学力を認めて頂いた者は受験に向けて励んでいます。
猫桜会に保護して頂いた事で上を目指せると、少し頑張り過ぎてる子もいますが、競い合ったり教え合ったりしています。
それぞれが将来、猫桜会の一員として活躍する姿をイメージしながらです。」
「うん、イメージする事は大切だね。」
「学習意欲の弱い子には、高卒で就職する時を考えて貰うため、職場見学やアルバイトとして職場体験をして貰っています。
中学生は全員高校進学を認めて頂いていますが、余りにも高校の三年間が無駄になりそうな子、それと落ちこぼれ高校生には、黒猫組という選択肢を、桜さん了解の下に提示しています。」
「他の職場ではだめなの?」
「かなりの高確率でドロップアウトしそうな連中ですので。」
「藤井組長、鉄砲玉ぐらいには成るかも知れませんね…。」
「ああ、そうだな、だがここは堅気の場…、大谷さんに絡むし、里香さん、本間は酔っぱらっているよな、頼むよ。」
「承知致しました。」

『ぐぎ! ずるずるずる…。』

「うっ、藤井くん、本間さんの婚約者って…。」
「黒猫組武闘派の一員でも有りましてね、一見綺麗なお姉さんですが、体力や武術に自信が有って黒猫組の一般募集に応募して下さったのです。
普通に戦ったら本間は勝てないでしょう、でも黒猫組への忠誠心が高いですから本間の嫁にはぴったりだと思います。」
「本間氏からは少しぐらいの浮気を許してくれる人だと聞いていたが…。」
「ええ、本間の心を掴むにはそれぐらいの事が言えなきゃだめだぞって、アドバイスしときました。」
「大丈夫なのか?」
「大丈夫も何も、彼等の事は他人がとやかく言う事では有りません、なあ、桜。」
「彼女が、どういう青春時代を過ごして来たのか分かりませんが、もし暴力団の襲撃を受けたら、組長と私を優先的に守り、出来れば愛する若頭も守れたら嬉しいですと、真顔で話してましたね。」
「秘書としても有能と聞いたが。」
「多趣味なんですよ。」
「藤井くんは、それで片づけてしまうのか?」
「他の人なら大学受験などに費やす時間を、多くの趣味に費やした結果です。
武術や登山、バイオリン、珠算、書道などは子どもの頃から取り組んでいたそうです、何でもやりたい事をやらせてくれる家庭だそうで、それらを比較的短時間で極め、幾つかは教える立場になっています。
知識も、例えば、花の名前に詳しいですし、武闘派のリーダーが言うには、世の中に出回っている銃器の事は彼女が一番詳しいと。」
「銃器か、猫又組としては大きな見落としをしていた気がするな…。
まだ、本物の拳銃とは監視映像を通しても遭遇していないが。」
「彼女が集めたデータは整理して貰っています、彼女は3Dプリンターで作れてしまう様な銃には興味が無いそうですが。」
「大丈夫、そっちは作ろうと思えば何時でも作れる。」
「えっ、それって…。」
「はは、藤沢さんは、まだ作りませんよ。
鉄砲玉とか拳銃とか言っても…、まあ、黒猫組や猫又組の話を聞いて少し怖く感じたかも知れませんが命のやり取りをする気は有りません。」
「分かっています、前科の有る方を受け入れ、犯罪予備軍を減らす活動だと理解しています。
でも、その過程で暴力団と向き合わざるを得ないのですね。」
「うん、静かに資金源を絶てれば良いのだが、うちには頭の悪いチンピラもいてね、自分達は堅気の方には絶対迷惑を掛けない正義のやくざだと言って、暴力団と対決したがってるのですよ。
猫桜会の傘下にいる内は絶対駄目だと命じて有るし、猫桜会に迷惑を掛ける事は絶対だめだと教育はしているのですが。」
「大変そうですね…、でも、子猫組として応援出来る事は無さそうです…。」
「子ども達のクラスメイトにやくざの子はいないのかな、いたらどういう対応をされているのか知りたいのだけど。」
「あっ、いじめ関係でいましたが、すぐ引っ越しまして。」
「うん、そういう情報だけでも共有出来ないかな?」
「はい、これからは気に掛けて幹部達とも話し合っておきます。」
「お願いします、たまたま親がやくざだったと言うだけで本人は悪くないでしょ、親が後を継がせたいと考えていたとしても。」
「そうですね。」
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