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大下穂香-09 [化け猫亭-13]

「穂香ちゃん、小夜ちゃんのテーブルに見かけない人がいるね。」
「はい、猫田組の組員です、超健全な店を経験させるとかで、研修の一環だそうです。」
「スタッフの子に不安は無いのかな?」
「誰も心配していません、問題を起こしそうな人を小夜さんが店に入れるとは思えませんので。
今日来てる人達は会社で言うところの管理職だそうです。」
「そうか、店のオープンが決まったのだったな、テレビで見たよ。」
「その番組の反響が大きくて、今後の流れを軌道修正なんだそうです。」
「反響というと?」
「前回より猫田組の事を詳しく説明したではないですか。
それで、高校をやめたとか、やめたいという子達が猫田組に入りたいと、それが結構な人数なので、どう受け入れて何をさせるか…、甘くし過ぎる訳には行きませんので、受け入れたとしてもそこからドロップアウトする子達をどうフォローして行くのか等、検討しているそうです。
小夜さんは番組で、少し過激だけど正義を貫く感じ、その感覚が若者の心を掴んでいると思います。」
「ほかっておいたら良からぬ事をするかも知れない連中だから組の配下に入れて見守るのかな?」
「中退イコール犯罪では無いと思いますが、小夜さんは彼らの為に目標を作りたいと話していました。」
「目標は必要かもな、それで何人ぐらいの問い合わせが有ったの?」
「今のところ五十人ぐらいだそうですが、まだまだ増えそうだと聞いています。
募集をしていないのにこの人数、組員募集を正式に発表したらそれなりの人数になるでしょう。」
「高校や大学を卒業して就職という流れから外れた子達を守って行けたら大きいだろうな、猫田組長を心の拠り所にしてか…。」
「強者の下に居たいという心理が有ると思います。
小夜さんは社会の常識に対して怯む事無く自身の主張をされています、彼らの英雄ではないでしょうか。」
「英雄と女神…、そこに常識人としての桜さんと藤沢くんや松尾さんという天才…、穂香ちゃん、日本が変わりそうな気がしないか?」
「ふふ、もう変わり始めていますよ。」
「これから支社がどんどん増えて行きますが、それに対する資金援助も膨れ上がっています。
松尾常務の会社もこの事業に大きく貢献している事が知られてから更に売り上げを伸ばしているそうです。
猫田組が良い形で広がってくれたら更に勢いづくのではないでしょうか。」
「大きな組織になりそうだね。」
「はい、ファンクラブ、加奈お嬢さまの僕達も拡大を続けています。」
「大きくなるとトラブルも多くなりそうだが…。」
「仕方ないです、加奈お嬢さまには詳しくお伝えしない事になっていますが…、子どもを残して亡くなってしまったスタッフもいますし。」
「ああ、元々病弱だったのだろ。」
「はい、子どもはスタッフが面倒を見て行くからと言われて、安心したのか穏やかな最期だったそうです。
ただ、赤の他人が面倒を見て行くには法的な問題が有りまして。」
「解決出来たの?」
「はい、何とかなりましたが、今後の事も考え児童養護施設の運営を始める事になりました。
親に何か有っても対応出来ますし、養護施設出身の人達が沢山のお母さんに守られる環境は絶対良いと力説したそうです。」
「病気以外の理由で不幸な子達を本格的に救って行けそうなのかな?」
「世のお金持ちが無視出来ない存在になって来ました。
お金儲け自慢をすると、どれだけ社会的弱者に対して支援をしているのかを問われる風潮が芽生えつつ有るみたいです。
松尾さんがテレビ番組で、色々語って下さったのが大きいのでは有りませんか。」
「あれはすごい宣言だったな、近い将来、働く意欲の有る障碍者は全員我が社で雇い守って行ける体制を作る、社会的弱者を我々の保護下に入れていく事で日本を再生する。
今まで誰も口にした事のない…、だが彼なら、いや彼等なら女神さまに見守られてやってくれそうな気がするよ。」
「ふふ、その彼等には斉藤さんも含まれますよね?」
「はは、とてつもなく微力だがな。」
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