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高松加奈-12 [化け猫亭-09]

「加奈さん、君のお爺さま、今日は見知らぬ女性が付き添っているね。」
「はい、家政婦の伊藤さんです。」
「あっ、三人雇ったと小夜ちゃんが話していた人か。」
「ええ、今日は他の二人が子どもの面倒を見てくれています。」
「もう三人でチームみたいに?」
「はい、採用時の条件ですし、私達が何をしようとしているのか理解して下さっています。
しばらくの間、お爺さまの付き添いは三人が交代でとなります。
お爺さまは女子大生とお話ししたり、将棋を指す事が目的ですので、彼女が暇そうにしていたら話し掛けても構いませんよ。」
「そうか…、高松会長は将棋を指される様だから、ご挨拶してから話をさせて貰うよ。」

「初めまして、安川と申します、伊藤さんが暇そうにしていたら話し掛けても良いと加奈さんに言われたのですが、よろしいですか?」
「はい、こんなお店は始めてなので…、でも女の子がお客様にくっついたりしないのですね。」
「はは、ここはそういうお店じゃないんだよ、知性派女子大生との会話を楽しむ場なんだ、勿論美女を見て楽しんではいるが。
ちなみに私達は高松家の家政婦事情にとても興味があるんだ。」
「加奈お嬢さまの起業関連ですね。」
「ああ、家政婦になってみてどうだい?」
「経験が無いにも関わず好条件で採用して頂いて、今は三人とも人生をやり直せると…、ご存知だと思いますが、離婚に至るまでの経緯、離婚、子育てをしながらの仕事と、ずっと疲れていましたので、ようやく落ち着けたという感じなのです。」
「成程…、加奈さんから、三人が協力し合う事を採用時の条件にしたと聞いたけど、どう?」
「はい、食事や洗濯を三人で分担する事によって随分楽になりました。
子ども同士で遊んでいてくれますし、うちの子は新しく出来た弟や妹達の面倒をみようと頑張っているのですよ。」
「やはり、シェアハウスの構想は間違ってないという事なのかな?」
「はい、集団が形成されればそれなりにトラブルは発生するでしょうが、加奈お嬢さまに救って頂いた者同士になりますので、プラスの要素がとても大きいと思います。」
「将来的な事は考えてるの?」
「そうですね、加奈お嬢さまやお嬢さまのお友達と意見交換をしていますが、私達のスキルを活かせる職場を考えて下っていまして。
私達も言われた事をこなすだけのレベルから脱却する事を考え始めています、家政婦という仕事は自分で考えないと良い仕事は出来ません、今までの自分が甘かったと先輩から教えられました。
今後の事は加奈お嬢さまに恥をかかせる事の無い様にと真面目に考えています。
でも、高松家の方々は、暫くゆっくり生活してみなさいと話して下さるのです。
そう言われると、余裕の無い状態を自分で作っていたのかもと、反省しつつ再スタートというのが今の私なんです。」
「そうか…、高松さんは余裕で三人の大人を養えるという事なのかな。」
「はい、もっと多くても大丈夫だそうで…、加奈お嬢さまは私と同じ様な境遇の人達のお母さんになって下さると思います。」
「えっ、君よりうんと年下だろ。」
「でも、本当に私達の事を真剣に考えて下さっているのですよ、私の親なんて…、あっ、御免なさい変な話をしてしまうところでした。」
「う~ん、私は加奈さんの事を知的美女として高く評価して来たつもりだったが、それでも過小評価だったのかな。」
「私にとっては女神さまなのです。」
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