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猫田小夜-20 [化け猫亭-02]

「ねえ、小夜ちゃんの専門外だとは思うが、老人介護の問題はどう思う?」
「ふふ、高川さんは、ようやく不安になって来たのですか?
健康寿命を延ばすには、お酒を控えめにしないとだめですよ。」
「う、うん…。」
「不安の原因は厚生労働省が発表した介護職員に関する推計ですね。」
「ニュース、見たんだ。」
「ええ、介護職員が近い将来大きく不足、でも、私は重そうな高川さんを介護するなんてまっぴらごめんです。」
「だ、だろうな…。」
「それで…、高川さんは、もし介護が必要になった時、介護して下さる方に充分な報酬を支払おうと考えていますか?」
「そんな事は考えた事無かった…。」
「安ければ良いと値切るのでしょ?」
「そりゃあ、安いに越した事は無いからな。」
「人によるサービスの価値を低く考える人が多い状態で、介護職に就こうなんて思う人、増えませんよ、もっと楽な仕事が有りますからね。
しっかり調べた訳では無いのですが、介護職は重労働で精神的にもきつい割に給料が安いみたいです、まあ、その隙をついて稼いでる人もいらっしゃるそうですが。
今の社会は、介護に限らず肉体労働に対する対価を抑え過ぎていると思いませんか?」
「う~ん…。」
「今は頭の良い人達にとって都合の良い社会、社会を動かしているのは学歴関係なく頭の良い方々が中心ですし、肉体労働の方は社会的な力が弱いです。
その頭の良い人達が貧富の差を広げてしまった、気が付いたら少子高齢化です。
富裕層に集まり過ぎてるお金が、肉体労働者にもバランス良く行き届いていれば、経済活動が盛んになるのですけど、企業の偉い人達はそんな事考えていませんよね、利己的ですので、高川さんもそうでしょ?」
「うっ、手厳しいな…。」
「介護を含めたサービス業が正当に評価されていたら内需はもっと拡大します。
高川さんの会社は大きいですから、老後の面倒を見る部門か子会社を作って、そこで働く人の給料を営業社員と同等にするとか如何です、安心して老後を迎えられますし、安定した雇用の場を広げる事になり会社のイメージアップに繋がりますよ。」
「だが、それは費用が掛かり過ぎる…。」
「やはり職種差別するのですね、社会全体の給与体系を見直さないとバランスの取れた国にはならないと思うのですが。」
「そうは言っても…。」
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