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猫田小夜-03 [化け猫亭-01]

「おお~、これがオナガサイチョウか、独特な鳥だね、他にも色んな生物の写真を保存しているの?」
「ふふ、そうですね、次の機会に少しお見せしますよ。」
「それって、毎日通えという事なのかな?」
「いえ、私は週に何度も入りませんので。
それよりも馴染みのないオナガサイチョウの写真をご覧になられて如何でしたか?」
「生物の多様性か…。」
「もし、鳥達が種類を越えてお付き合い出来るとしたらオナガサイチョウはモテなさそうじゃないですか。」
「そう来たか…、でもそれは彼等には関係ないだろ。」
「でしょうね、私の価値基準に過ぎませんので、ただ私に告白して来る男子は人間界に於けるオナガサイチョウみたいな人ばかりなのですよ。」
「恋愛関係の悩みでも?」
「いえ、悩んでいると言う程の事では有りませんが、お客様との会話に恋愛話はどうかと考えてみまして。」
「はは、小夜ちゃんはホントに個性的なんだね。」
「福山さんのその言葉に、喜べば良いのか傷つけば良いのか分からない自分がいます。」
「個性的は褒め言葉だよ。」
「そうですか、とてつもなく駄目駄目な人を傷つけないためにも同じ表現を使いますよね。」
「いや…、それより個性を大切にって話してる高校生が、みんな同じ様に髪を染めて、似た様な服を着ていた事を思い出したな。」
「あっ、逃げましたね、個性的な私に困っていますか?」
「うっ、参ったな…。」
「と、まあ、人間関係の中で理解しずらい人に出会った時、人はどう反応するのかというのが私の研究テーマの一つです。」
「えっ?」
「演技というのも研究テーマの一つなのですが。」
「そ、そうなのか…。」
「こんな話でも、視野が広がる気がします?」
「あ、ああ、面白い、君は何時もそういった研究テーマを意識しているの?」
「そうでも無いです、福山さんが化け猫亭の常連さんと知りましたので、覚えて頂くために少しインパクトの有る手段を考えてみました。」
「はは、しっかり覚えたよ、これからはお手柔らかに頼むね。」
「はい、宜しくお願いします。」

分かり易い人だから、彼が何を考えているかは大体分かる。
福山さんは少々いやらしい目で私を見ていたので、少しだけ私の怖さを味わって頂いた。
私の特技は人に嫌われる事。
近寄らないで欲しいと思う人にはこんな程度で済まさない、私の事が怖くなるレベルまで…。
でも、好かれたい人は考えが読みにくいだけで無く、すでに彼女がいるというのが現実。
正直、恋愛運の無さを感じながら二十歳になってしまったのだ。
容姿を褒められる事は多いのに…。
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