So-net無料ブログ作成

神沢祐樹-162 [高校生会議2-25]

「沢井さん、祐樹くんにプレッシャーを掛けるのはそれぐらいにして、社会的な常識に囚われない自由な発想を別の分野で展開してみないか?」
「片山さんはどんな分野を?」
「職を失ったらどうするとか。」
「常識的に考えると、生活費の問題から始まるのかしら、非常識に考えると、そこから遊んで暮らすというのは有りね。」
「そもそも、労働って人によっては遊びの延長でしょ、ねえ、祐樹くん?」
「ですね、生活の為に我慢して働いている人と楽しんで働いている人がいます。
うちの社員達は如何に短期間で売り上げを伸ばすか、ほとんどゲーム感覚ですから。」
「職を失ったら、次はゲーム感覚の仕事か…。」
「ゲーム感覚で働けるのは能力の高い人だと思うけど、それ程能力の高くない人にその感覚を味わって貰える場を作れたら…、労働に付加価値を付けられるのかな。」
「ハンディをお持ちの方に作業をお願いしている現場でなら色々試す事が出来そうです。
単純に生産性を上げる事は、個々の方の事情が有って気を付けなくてはならないのですが、モチベーションを上げる取り組みは実験的に出来ると思います。」
「絵美お嬢さま、我々がその現場を見て提案させて頂く、という事ですか?」
「はい、皆さんは会社の方向性を理解して下さっていると思います、楽しくない労働が楽しいものになれば、という事ですよね、天野さん。」
「でも、良く分からないのですよ、頭脳労働と肉体労働で感覚が違うじゃないですか。」
「自分は肉体労働も経験してみました、スポーツ感覚で取り組めれば悪く無いですよ。」
「へ~、片山さんは頭脳オンリーかと思っていました、肉体労働はスポーツに転化出来るのですか?」
「心の持ち様って事かな、自分で目標を設定してそれに取り組む、でも長時間だとね…、ずっとマックスでは働けないでしょ。」
「その辺りのバランスを取る事が出来ればという事か、私も経験しておくべきなのかな。」
「柳井さんに肉体労働は似合わないよ。」
「天野さん、それって私には似合うって事?」
「とんでもない、そもそも、沢井さんは経験しようとも思ってないでしょ。」
「まあね、でも、考えてみても良いわね。」
「そう言った事を含めた知的集団として、常識に囚われない、でもバランス感覚を持っている人で構成されるチームが動いたら面白そうでは有りませんか、チームVivaceとはまた違う存在として。」
「なるほど、がり勉系の秀才を抜きにしたグループで動くのは気が楽だな、さっき話してくれたテレビのコメンテーターとかだと、真面目な意見しか出せない人は向かないしな。」
「祐樹くんとしては我々四人をイメージしているの?」
「今の所は自分達を含めた六人です。」
「ねえ、一樹はどう?」
「兄貴ですか、どうかな…、表には出たがらないと思いますが、話してみます。」
「チームVivaceは秀才集団として拡大して行こう、我々はその核として動きつつ、自分達の能力を試してみる。」
「活かされない能力は無いに等しいものね。」
「活動の方向性はお任せします、チームVivaceと別扱いにするのであれば予算も別で考えさせて貰います。」
「名称は、やっぱり音楽用語からにするの?」
「Quasiとかでどうだろう。」
「いいですね。」
「えっ、祐樹くん、どういう意味なの?」
「andantino quasi allegretto、みたいに使われて、アレグレットのようなアンダンティーノ、なんか曖昧な所が面白くて片山さんらしい発想です。」
「活動する時はチームVivaceと曖昧で良いのよね、lento quasi vivaceでも良いのでしょ。」
「遅いのか早いのか全く分かりませんが、そんな感じですね。」
「ふふ、楽譜にそんな記号が書かれていたら見た人は悩むでしょうね。」
「しばらくはチームVivaceメンバーにも伏せておいて、暗号名lento quasi vivaceというのも有りだな。」
「暗号名だなんて、天野さんはそういう発想をするんだ、子どもっぽい所も有るのですね。」
「柳井さん、おかしいですか?」
「可愛いですよ。」
nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。