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岩崎高校生会議-41 [高校生会議-21]

岩崎高校生会議では社会のあらゆる問題と向き合っている。
その中で宗教に関する事は、まさしく思いもしない展開となった。
始めは、教会を持たない宗教組織、ささやかな願いなら叶えてあげる様な宗教が有ったら面白いと考えていた。
教会を持たないという事だけで、運営経費はかなり抑えられる。
金銭的に余裕のある人のお願いを叶える時は必要経費を請求するが、それ以外は信者からお金を求めない宗教。
寄付によって運営されている施設は有るが、収入源は色々有り信者に寄付を強要する必要はない。
こんな宗教に同調してくれる高校生会議のスタッフが多数いる事によって、ボーダーレス教団は発展してきた。
私に特殊能力が無かったとしてもそれなりに拡大したと思う。
逆に特殊能力のお陰で私が悪目立ちしてしまい、テロの標的になってしまったと言える。
自分達の宗教と関係ない神がこの世に存在していてはまずいと考える人達がいる訳だ。
こちらとしては、今までの信仰を大切にして欲しいと訴え、バーチャル王国を感じている時のみの、国境のない人種差別も宗教対立もない、そんな世界の宗教と捉えて欲しかったのだが。
過激ではない宗教家達とは、この旅行中に会う機会を設けた事で折り合いをつけ始めている。
冠婚葬祭はボーダーレス教の役目では無い、つまり彼等の収入源を断つ事を目的とはしていない、死後の世界と言った事に我々は口を挟まない、今を生きている人の為の宗教という位置づけだと理解して頂いた。
簡単に納得して頂けたのは、私の能力によるのかもしれないが…。
その私の特殊能力に関してはあちこちで大論争が繰り広げられているそうだ。
遠くからでも私の姿を見ると神を感じるという、ただし写真や映像では充分に伝わらない。
当然、私と対面した人と、していない人では話がかみ合わない。
元々は会った事も見た事もない存在を信仰の対象としている人達なのだが。
女神論争から発展し、神を説きながら一方で金儲けに走ったり退廃的な行為に及んでいるといった、宗教活動の在り方を見直し始めた宗派や、神の根源を見つめ直そうとしている宗派も有るという。
私の姿を目にすると人々は思わず跪きたくなり、悪事を働いた者は懺悔をしたくなる様だが、ボーダーレス教では基本的に私を女神とはアピールせず、王国の姫、歌姫として前面に出している。
教祖はネット上にしか現れず、司祭や神官は存在しない。
こういった形を取った事から、自分達の宗教に私を取り込もうと画策する人達が現れた。
聡美曰く、賢い選択。
そもそもキリスト教や仏教を名乗る人達は長い年月を経て、多くの宗派に別れて来た歴史が有る。
そこに新たな一ページが加わってもおかしくないだろう。
信徒のほとんどがベランダ前広場で私の歌を聴いたという教会は、分派を決定せざるを得なくなった、私と会った事の無い本部の人達を説得出来そうにないという…。

「遥香さま、教会の女神さまとなって頂きたいとの依頼が届きましたが如何でしょうか?」
「私に何をすればと?」
「特には何も、お写真を教会内に飾ったり、グッズの製造販売をするぐらいです。」
「それでも…、揉めてないのかしら?」
「信徒が力を合わせて乗り切ると話していました。」
「は~、無理しないでねって言える立場では無いのよね…。
聡美、日本の状況報告は見た?」
「はい、元々信仰心が弱いですから、お願い出来る神社が増えたぐらいの感覚、でも楽しめるイベントを作ってくれたらグッズが売れそうとか…、美の女神、叡智の女神として。
日本ではビジネスライクに徹しても喜んで貰えると思います。」
「宗派間の抗争から内戦になってしまう国も有るのに、日本って本当に平和よね。」
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