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進路-03 [高校生会議-02]

午前中のプログラムはグループ毎に終了し、食堂へ案内された。
食事は各自持参となっていたが私は持ってこない様に言われていた。

「遥香さまこちらへどうぞ。」
言われる前に自分の席は分かる、う~ん、先輩方やりすぎです。
広い食堂の一角だけテーブルも椅子も背景も王室の広間を模した様な舞台セットに。
「随分手間を掛けたのですね。」
「はい、本日は遥香さまのお披露目でも有りますから。」
「特別な紹介なしという事は口コミでどれだけ広がるかという実験ですか。」
「はい、ですがもう一つ二つ演出を考えていますのでお付き合いお願いします。」
食事は美味しかった。
後はデザートかな、というタイミングで…。
「本日の料理を担当致しました山田です、お食事は如何でしたでしょうか?」
「美味しかったです、味付けは学校近くのお店と似ていますね。」
「あっ、はい、遥香さまの仰る通りです、私共の店には二度ほどのご来店のみで、そこまで味を理解して下さっていたとは思ってもいませんでした。」
「私が二度利用させて頂いたという事はどうしてご存知なのですか?」
「遥香さまの美しさは店の者の間でも評判になっております、次のお越しを一同心待ちにしております。」
「そうでしたか、お店の高校生向けメニューは好感が持てました。
ところで、今頂いたのは店のメニューにはなかったと思います、新しいメニューなのですか?」
「はい、学生向けのマナー教室を企画しておりまして、その場でお出しするメニューとして完成させました。」
「悪くないですね、優子もマナー教室を受講しては如何かしら。」
「はい、遥香さま、私向けの企画の様です。」
「先日の話から、ここまで進めるスピード感は心強いです。」
「恐れ入ります。」
「この後はどうなりますか。」
「午後のプログラムの前に、企業紹介の為に来て頂いてる社長がご挨拶させて頂きたいと申しております、如何でしょうか。」
「私からも感謝の意をお伝えせねばなりませんね、お通しして下さい。」
「かしこまりました。」
山田さんとの会話からは距離をおいてのもの、つまり小声ではなくそれなりの声で話さなくてはいけなかった。
周りの参加者たちは状況を把握できないまま静かに見守っている、まずはお店の宣伝をしたという事になるのか。
しばらくして現れたのは父の会社の社長。
「姫さま、大きくなられましたな、そしてお綺麗になられて嬉しい限りです。」
「爺も元気そうで何よりです。」
社長を爺と呼んだ瞬間、優子さんやサポートスタッフに緊張感が走るのを感じた。
「この度はお父上に成り代わって領内に目を光らせて下さるそうで嬉しく思っております。」
「若輩者故至らないことも多いと思いますが、国王陛下への忠誠心を父に成り代わって見せねばと思っております、爺も力になってくれますか?」
「勿論でございます、我々家臣一同遥香さまを精一杯支えさせて頂こうと話し合っております。」
「有難う御座います。」
姫と家臣の爺という体で世間話を続けた後…。
「遥香さまのお写真も国王夫妻の横に掲げさせて頂きたいのですが如何でしょうか?」
「国王陛下と私では身分が違い過ぎて、国王陛下に対して失礼になります。」
「陛下からは、この地の発展と岩崎高校生会議の活躍を期待するという言葉と共に、当地の姫を後押しせよとのお墨付きを頂いておりますが。」
「それでは承諾せざるを得ませんね…、私の知らない所で話が進み過ぎてますよ、爺。」
「それは遥香さまのお力故のことです。」
「ですが、急ぎ過ぎて足元をすくわれたりする事の無きようお願いします。」
「はい、心掛けさせて頂きます。」

社長が退席すると参加者たちは、おしゃべりを始めた。
さりげに見てみるとクラスの友人と午前中一緒だった三人が情報を広めているようだった。
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