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プロローグ-01 [高校生会議-01]

「君が、清音遥香さん?」
「はい?」
教室で昼食を済ませたタイミング、知らない男子生徒から声を掛けられた。
相手は私のクラスの生徒ではないが制服の襟章からすると私と同じ一年生。
真面目そうでルックスは悪くない。
入学してからお付き合いをお断りして来た様なチャラい連中とはタイプが違うと感じる。
告るのなら名前を確認しないと思うし。
なんて判断を私が瞬時に終えたタイミングで。
「君のお父さんは岩崎関係の会社で働いてるよね?」
「ええ。」
いきなり父の話が出たのには戸惑った。
この地方都市には岩崎家に関係する企業が集中していて人口の五割ぐらいが『岩崎関係』では有るが…。
「岩崎高校生会議の事は知ってる?」
あっ、そっちか…。
「ええ、父から聞いてるわ。」
「良かったら参加してくれないかな。」
「勧誘なのね?」
「うん、このクラスの江田島くんが推薦してくれた、あっ、御免、俺は久兼剛太、隣のクラス。」
「私を勧誘しなくても、この高校では参加資格のある人、結構多いと思うけど。」
「でも、まだ岩崎高校生会議の事を良く理解してない人ばかりでさ、俺は姉さんから色々教えて貰ったから…。」
「始めは、体験的な機会が有るのよね?」
「ああ、進路相談、趣味の仲間探し、勿論君から提案が有れば他の事でも検討するよ。」
「う~ん、江田島くんの推薦というのはどういう事なの、私、彼と話した事もないのに。」
「江田島は大人しいだろ、でもじっくりクラスのみんなを見てるのさ、でね、ルックスだけでなく人間的にも魅力的な人はいないかと相談してた時に、ぼそっと君の名をね。」
「それは微妙ね…、気軽に欠伸も出来ないのかな、私。」
そこへさっきからニヤニヤしながら話を聞いていた茜が口を挟んできた。
「遥香は注目の的だもんね、入学してから告られたの八人だっけ。」
「そんなにいないわよ。」
「う~ん、確かに二人は告った人数に入れるかどうか微妙ね…。
でね、久兼くん、遥香は岩崎高校生会議に興味が無かった訳じゃないの、ただ部活とかに色々時間をを取られている内に若葉の美しい季節になってしまったのよ。」
「ホント?」
「ええ、岩崎社長の事を尊敬してるからね。
ただ、部活のサポートに来てる人達、お父さんの会社の人が多くて…、小中学生時代からの顔見知りばかりで決めづらいのよ。」
「遥香は誘われている七つの部活、どこへ入ってもそれなりにやれそうなのよね。」
「お父さんからは器用貧乏という言葉を教えてもらったわ。」
「結論は出せてないのか?」
「ううん、今決めた、岩崎高校生会議の活動をメインに、どうしても応援が必要な部活へは助っ人として参上させて頂きますって、茜、どうかな?」
「それならコーチ達も納得せざるを得ないわね、久兼くん私もよろしくね。」
「よろしくって、茜さんも参加してくれるの?」
「容姿も頭脳も運動能力も、遥香には遠く及ばないけど、いえ、だからこそ岩崎高校生会議を活用させて頂きたいとは考えていたの、でもタイミングを逃していてさ、急ぐ必要もないでしょ。
「なら今日の授業後時間とれるかな?」
「え~っと…。」
「遥香、部活への連絡は私も付き合って上げるよ。」
「有難う、じゃあ久兼くん授業後にね。」
男の子と待ち合わせなんて、ちょっと新鮮かも。
待ち合わせ場所とか決めて久兼くんは教室を出て行った。
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