So-net無料ブログ作成

160-再構築 [岩崎雄太-16]

譲治達が岩崎村に落ち着いた頃、村にスタジオが完成した。

「お父さま、素敵なスタジオですね。」
「だろ、ここは結衣の為に作った様な物だから好きに使ってくれな、屋外で映画のセットを組む場所も将来観光名所にしたいと考えてる連中が確保したからな。」
「親父さんは結衣に甘いから。」
「譲治、これから娯楽作品だけでなく社会問題ともしっかり向き合って行くのだろ、そうなると収益的には難しくなるかもしれない、だが、今必要なのは国民の意識改革だと考えている、お前達二人なら私利私欲に走る事無く、ゲスな話題を提供する事もなく、真面目に取り組んでくれると思っている。
私と明香だって最高のカップルさ、でも国民にとって今最高に幸せそうなカップルと言えばお前達の他にはいないだろ。
そのカップルが幸せな人を増やす取り組みのシンボルとなって動き始めてくれる、父としてこんなに嬉しい事はないぞ。」
「う~ん…、目先のコストではなく、将来へ向けての啓蒙活動に価値を見出して下さったという事ですね。」
「ああ、社会問題と言われている事は幅も広く単純な事ではない、相互に問題が絡み合っている分野も有る、大学の社会問題研究所も利用してくれな。」
「それで、スタジオは研究所の近くに建てたのですか。」
「まあ、研究所の連中に違った刺激を与えたかったという事も有るがな。」
「ふふ、譲治さんとのいちゃいちゃを見せつけてあげましょうか。」
「はは、これからは研究所の連中も必要が有ればどんどん使ってやってくれ、彼等もより良い日本を、政治的宗教的に偏らない形で模索してる真面目な連中なんだ。」
「そうなると…、今後の取り組みに向けてうちのメンバーとも交流の場を設けないといけないですね。」
「その辺りは恵子が中心になって進めている筈だ、パリからのメールに対して、動かねばと思ったそうだぞ、詳しい返事を受け取ってなかったのなら、それは彼女なりの気遣いだろう、新婚旅行のじゃまをしない様にとな。」
「里美姉さんからは、組織を組み直し今後の方針や流れの案を作ってから相談しようと、それまではゆっくりしてて良いからと言われてます、映画監督は色々構想を練っておられますが。」
「それまでとは言わず、ゆっくりしてて良い、譲治がトップなのだから全部任せてな、里美もそのつもりだから心配しなくて良いぞ。」
「親父さん同様のスタンスを自分がとっても問題はないですか?」
「大丈夫だろう、対外的には株式会社岩崎常務取締役に就任して貰いたいが、岩崎ファミリーの長男として皆をまとめて行って欲しいと考えている。」
「取締役ですか…。」
「まあ、名前だけだよ、他の企業ほどの高給取りにはならない、その分ゆったり、じっくり取り組んで欲しいかな。
組織の再構築が進んだら、株式会社岩崎から芸能関係を独立させ新会社の社長には譲治をと、里美達は画策してる。」
「分社化のメリットとデメリット…、確かに組織の再構築は必要でしょうね、自分も考えてみます。」
「この機会に株式会社岩崎全体の業務に関しても見直してくれないか、そのまま次期社長を目指してくれても全く構わない、というより支えるから譲治にお願いしたいという声も多くてな。」
「はは、自分みたいな若造でなくても力の有る人は少なくないでしょうに。」
「佐藤社長も優秀な方だが、その彼が会社のシンボルとして譲治が適任だと話してくれてね、ご本人は副社長になりたいと。」
「私も譲治が社長になる事に賛成よ、会社のイメージアップに繋がるだけでなく、それだけの魅力も力も有るもの。」
「という事だ、優秀なスタッフがいるから心配いらない、情報は小出しにして世間の注目を集め続けていこう。」
「分かりました、じっくり考えてみます。」
コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。