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122-チケット [岩崎雄太-13]

譲治が運営のメインに加わった事でスタッフは活気づいた。

「聡志、譲治に頼んで良かったね。」
「ああ、俺の負担がかなり軽くなった、裏方の仕事を落ち着いてやれそうだ、京子の負担も減ったろ。」
「ええ、譲治が皆に我儘を言えない雰囲気を作ってくれてる、でも、今まで彼がやってた作業は大丈夫なの?」
「テレビ局の紹介で手慣れた人を株式会社岩崎の従業員という形で雇う事になった、今後はスーパーでのイベントが減って、ホールでの演奏が増えるだろうと考えて、前から相談はしていたんだ。」
「当初企画してたライブは全席売れてチケット収入も嬉しいけど、追加公演のチケットは…、譲治発案のネットオークション、実現しそうなの?」
「基本的なシステムは出来てるそうで、もうすぐ売り出し開始だよ、上手く行きそうなら転売屋対策の一つとして利用して貰えないかと目論んで他へも情報を流しているそうだ。」
「転売目当ての買い占め対策か、でもチケット価格が高騰しないかしら。」
「それだけの人気が有るなら市場原理で良いだろ、正当に評価された金額が正当にコンサート運営サイドに渡るのは何ら問題ないと思う。」
「そうか、運営とは関係ない人が売る為だけにチケットを購入してる現実を考えたら…、運営サイドも予定以上の売り上げになったら、寄付するとか考えれば反発もなく実現出来そうなのにね。」
「確かにそうだな、チケットオークションシステムの営業担当に提案してみようか、うん、全部のコンサートでは難しいかもしえないけど、そういう形もファンに対して提案出来るアーティストならいると思うな。
まあ俺達の場合は正平の今の人気度がストレートに分かるというメリットが重要だけどね、広い会場でも空席が出来にくいだろうし。」
「オークションで幾らぐらいに落ち着くのかしらね。」
「これからの活動次第だろうが、譲治は赤字にはならないだろうと話してた、多少高くても来て良かったと思えるステージを続ける事が前提だけど。」
「不正対策は?」
「個人でオークションに参加出来るのは一枠のみ、つまり一人席かカップルシートのどちらか一つにしか参加出来ないというシステム…、ネットオークションとチケット販売のルールを考えて構築してるそうだ、まあ実際に運用してみないと分らない部分は有るだろうね。」
「そっか、ねえ寄付の話をするのなら、そろそろ私達の純益が児童養護施設の運営費に充てられる事を公表しても良くないかしら。」
「そうだな、次の収録分が譲治のテレビデビューになる、タイミング的には問題ないと思うよ。」
「じゃあ、譲治達と、もう一度相談しておくわね。」
「頼むよ、立場上は俺がリーダーだけど仕事は裏方、設定上は裏のボスだけど実質は表の顔である譲治、あいつの方がルックスもトークもテレビ向け、何かいい形になって来たよな。」
「そうね、でも役割分担が上手く回り始めたからって気を緩め過ぎないでね。」
「分かってるよ、馬車馬のように働くさ。」
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