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98-肩書 [岩崎雄太-10]

数日後の港。

「あっ、里美姉さん、いらしてたのですか。」
「亮くん、こんにちは、仕事は?」
「今、上がった所です。」
「どう、少しは慣れた。」
「もう仕事も覚えましたし、海を眺める余裕も出来ました、広い海は居心地が良いです、吾郎も生き生きとしてますよ。」
「聞いたわ、前の訓練内容にはついて行けてなかったのでしょ、亮くんが誘ってくれて良かったわ。」
「彼は体力も有るし真面目なんで、それより聞きましたよ、漁業に挑戦するって。」
「ええ、あなた達にも色々教えて欲しいからよろしくね。」
「漁船を新造となるとすごくお金が掛かるのではないのですか。」
「そうね、安くはないけど、漁船と養殖場で十億までなら私の判断で投資させて貰えるから大丈夫よ、お父さまには二十億が上限と言われたけど、人の問題も有るからそこまでは必要ないの。」
「すごいですね、その…、里美姉さんに対するお父さまの信頼も。」
「そうね、ハイリスク覚悟と話して下さったから、大きな損失を出す事も覚悟の上でしょうね。
でも、この先お父さまの企業の中枢で働いて行く事を考えたら十億ぐらいは自分で責任を取れないとだめなのよ、それと私、失敗する気ないし。」
「その自信はどこから?」
「一つがだめでも他でカバーできる体制を作って行くの、担当の佐山さんを通せば色々応援も頼める、場合によっては自分でお願いに行くけど。」
「はあ~、さすが我らが姉さまだ、肩書は姉さんのままですか?」
「永遠にあなた達の姉よ、でも肩書としては、株式会社岩崎常務理事、漁業部門担当という事にして頂いたわ、対外的に動き易いように、岩崎雄太の長女という肩書も便利だけどね。」
「県内では有名人になりつつ有りますものね、すでに幾つかの中小企業の立て直しを成功させたとか、テレビのローカルニュース見ましたよ。」
「どう、美人に映ってた?」
「それはもう、なんか見ていて、こっちが照れくさくなる程。」
「よし、今度奢ってあげよう、最近は魚料理ばかりなんでしょ、たまには焼肉でもどうかしら、五人の新米漁師揃って。」
「喜んで、お供させて頂きます。」
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