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96-体験 [岩崎雄太-10]

その後も漁村との交流は続いている、魚の捌き方を教えて貰ったり、一緒に野球をしたりと。
里美は漁船での漁を村人達に体験させたいと思ってはいたが、あえて黙っていた、漁師との交流の場でも。
漁は遊びの場ではないと漁師自身が訓練生に語っていたからでも有る。
それでも、漁の大変さは言葉では伝わらないと感じた一人の漁師が三人の訓練生を誘ってくれた。
その体験を終えて。

「君達、どうだった?」
「まさに男の職場でしたよ、里美姉さん、こいつは船酔いで役立たずになってましたが、吾郎は満足そうだったよね。」
「うん。」
「また乗りたいんだろ、船長さんも吾郎は根性が有るって褒めてたぞ。」
「へへ。」
「漁業実習は初めてなんだけど、吾郎くんさえ良かったら職業訓練プログラムを見直して、しばらく漁業について学習してみる?」
「う~ん。」
「吾郎、一緒にやろうよ、俺はお前ほど役に立てなかったけど、海は気持ち良かった、船長さんには気持ちを伝えて有るんだ。」
「亮くんは随分乗り気なのね。」
「はい、正直言って漁師が自分に向いているかどうか分かりません、でもここで修行させて貰えたら自分の自信になると思いました。」
「吾郎くんはどうなの?」
「亮が一緒なら、仕事は楽しかったから。」
「ふふ、分かったわ、船長さん達とも相談してみるわね。」
「俺は役立たずだったから…。」
「あらっ、武司くんの事も船長さん褒めてみえたわよ、船酔いできつかったのに最後まで頑張ってたって。」
「ほんとですか。」
「ええ、船は慣れも有るし、港には別の仕事も有るからまた手伝って欲しいそうよ。」
「ご迷惑をお掛けしただけだったのに…。」
「また相談しましょ。」
「はい。」
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