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87-レポート [岩崎雄太-09]

里美が村へ来て一週間、彼女は精力的に村を周り人と接している。

「里美、今日まで村のみなさんと接してみてどうだった?」
「はい、皆、この村の事を真面目に考えておられます、私の親戚の様に自分の事ばかり考えてる人が思っていたより少なくて意外でした、ここへ来るまでの経歴だけでは判断できないと痛感しています。
職業訓練校の弟や妹達も、学力では計れない人間としての力を持っていると感じています。
児童養護施設を外して計算すれば黒字化はさほど難しくないです。」
「慌てる必要は無いし、訓練校の規模拡大や訓練内容に幅を持たせる事も考えて行きたいからな。」
「はい、問題は養護施設の子です、夢を見させてあげたいけど、現実も教えて行かなくてはならないというジレンマが有りまして。」
「どんな夢を?」
「漫画家になりたい子やダンサーを目指したいという子がいます。」
「漫画家はとりあえず趣味の範囲で上を目指させれば良いかもな、ダンサー希望は大学近辺で職に就かせて、イベントのオーデションを経験させる事も可能だな、上に上がって行くには教えられて、というより本人の努力とセンスじゃないのか?」
「う~ん、確かにそうです、実力が有れば上がって行ける環境を用意、実力がなければその現実を本人が気づけるかどうか、という事ですね。」
「プロの道は厳しいが趣味でやって行く分には問題ない、それぐらいの環境は作ってあげよう。」
「はい、ところで私の活動はレポートで報告する必要ないと言われてますが、その~、それで単位の方は大丈夫なのですか?」
「はは、レポートはぼつぼつ出始めているよ、株式会社岩崎の社員、職業訓練校の訓練生は課題として所長補佐からの指示についてレポートを提出する様に指示が出ているからね、後で見せるから。」
「それが私の評価になるという事ですか?」
「まあな、簡単に言えばレポートをまとめる時間が有ったら、その分ゆっくりしたり、この村の事をを考える時間に充てて欲しいと考えているんだ、もちろん自分の考えをまとめたり先輩方の意見を求める為のレポートが必要ならまとめてみたら良いよ。」
「実習生として報告を求められないのが不安なのですが。」
「君のここでの活動は結果が見えやすいからね、里美がここで頑張ってる事は、もうみんな知ってるんだ、君の時間を大切に考えて周りは動いている、休む時は休むべきだし、余裕が有ったら訓練生や養護施設の子との時間に充てて欲しい。
君は報告する側ではなく、報告を受ける側だと考えてくれるかな。」
「あっ、そういう事でしたか…、分かりました、確かにレポート作成に時間を掛けるのは無駄かもしれません。」
「提案は口頭で伝え、結果は自分の目で確認出来そうです、大学や事務局への報告は私からでなくても良い訳ですね。」
「もちろん、その報告には目を通してくれな。」
「はい、分かりました。」
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