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26-サークル [岩崎雄太-03]

インターンシップに参加した学生達は雄太の予想以上に動いてくれた。

「明香、学生達はサポートサークルを作ってくれたよ。」
「聞いたわ、一回目から三回目のインターンシップ参加者が連絡を取り合って、目的はこのプロジェクトの拡大を早める事、私達もそれに応えないとね。」
「ああ、優秀な学生を選んだが、想定以上だ、ボランティアの力を借りるのは邪道だと考えていたが、彼等に言わせると、過疎の問題に対して何かしたいと考えていても何も出来なかった人に光を与えてくれたと、だから学生サポーターに使う費用は最低限にして、その分をプロジェクトの拡大予算へと話してくれた。」
「心強いわね。」
「彼等からは要望も来ている。」
「どんな?」
「廃村を一つ、学生の手で蘇らせてみたいとかね。」
「どこかの集落を彼等に託すの?」
「きちんとした事業計画を出す事が条件だが、隣の県に貰って欲しいと打診を受けてる廃村が有る、そこを任せてみても良いかな、先々の事は相談だが、ここよりは都会から通いやすいんだ。」
「それでも、始めは色々大変よね。」
「そこは社員がサポートしてくれるだろう、学生主体の事業は初めから多額の初期投資とはしない、彼等にプレッシャーを与えかねないからね、但し人を雇う事になったらうちの社員扱いだな。」
「人件費は大丈夫なの?」
「ああ、都会で稼いで過疎地に投資、この流れは維持出来そうだ、社員の賛成も得られて俺達の会社が株式会社岩崎の株主になるからね。」
「一生配当は得られないのでしょう?」
「まあ実質寄付、だが何に使われているかはしっかりチェック出来る、というよりみんな応援してくれているよ、建設中のコテージを岩崎村支社として、村での生活を体験してみるとかね、ネット環境が整ってるから仕事に支障はないだろ。」
「そうね…、問題は収入の差かしら、株式会社岩崎の従業員はお父様の会社の給与体系に準ずる形だから、それなりの月給だけど、専門職集団の方は軽く二三倍の給料でしょ。」
「さらに株主企業の従業員でも有る、でもまだ定住を考えてる訳でもないから試すぐらいは大丈夫だろう。」
「そうね、社長は同じでも全く違う会社の従業員が仲良くしてくれたら嬉しいけど。」
「その間を学生達が取り持ってくれるかもだな、新たな取り組みに関しては積極的に関わって行きたいと学生代表から言われているからね。」
「学生達は具体的に何を?」
「人手が欲しい時に学生バイト募集の窓口になってくれる、法的に問題の無い形を検討中との事だ、田舎体験とセットでと考えてくれてる。」
「ほんとは社員で固めるべきでしょうけど、体験とセットに出来るのならバイトという形も良いわね。」
「農学部の学生に協力を求めて、実験農場を考えてくれる学生もいる、ここの気候に合って利益率の高い作物を模索する手伝いをしてくれるよ。
そのままブランド化してマーケティングまで考えたい、という声も。
彼等にとっては実習だね。」
「優秀な子がいたら、引き抜くの?」
「それも有りだな、なんなら新規事業を立ち上げて貰うのも有りだろう。」
「意欲的な学生なら乗って来るかもね。」
「過疎の問題とも向き合える真面目な学生ばかりだからな。」
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