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24-学生 [岩崎雄太-03]

学生のインターンシップは、定員十名で始めたがすぐに申し込みが殺到した。
定住となるとハードルが高いが一か月程度暮らすなら観光気分かもしれない。
旅費は自分持ちだが、住居を用意し三食無料の上作業実習の時間はアルバイト料が都会の仕事と同程度の時給で支払われる。
書類審査は厳しく行われた。
目的が明確でない者はすぐ不合格だ。
百名程度に絞り込んだ後は、上位の者から合格者としてスケジュール調整を行い半年先まで決まった。

「雄太、学生は卒業後、社員になってくれそうなの? 新卒枠を十名にしたって聞いてるけど。」
「いや、それは前提としていない、でも良い経験が出来れば色々な形で協力してくれるだろう。
今来ている子の中には卒論のテーマに考えていて、就職は親父の会社を希望してる子もいる、真面目で社員の受けも良いから、人事に話を通して内定を出しても良いと話してたら喜んでいたよ。」
「給料体系を変更してからさらに人気企業になったものね。」
「給料だけでなく労働環境の改善も図っているからな。」
「どう、学生からは何か面白い提案有った?」
「猿による被害の話をしたら、群れの調査とかを関連する学部の学生と連絡を取り合って実行出来ないか相談してくれる事になった。
他は、人が近づくとライトが照らすセンサーライトが使えないかとか、猿の嫌う周波数がないか探してみてはとかね。」
「こういう問題は学生の方が良い提案が出て来るみたいね。」
「そうだな、実際に効果が有るかどうかは分からなくても案が出て来ないとな。」
「他は?」
「お祭りの提案が有った、小規模でも良いからイベントが有ると、インターンシップに参加した学生が遊びに来るきっかけになる、この先ここでの生活を経験した人が増えれば、村を支える一つの力になるのではという事だ。」
「祐樹が第二の故郷を学生にって考えて、早めに始めたインターンシップだけど正解みたいね。」
「ああ、イベントが有れば社員の生活にも変化を付けられる、毎月やっても良いな、始めは身内だけのささやかな物でも。
さらにサークルの合宿所を隣村に確保出来ないかという提案も有った。
宿泊して農業体験や過疎地の問題を研究したり、真面目なサークルも少ないながら存在しているそうだ。
インターンシップではハードルの高い学生でも自費で宿泊費も食費も払ってでも田舎体験をしてみたいと考えている子もいるそうだ、今回参加の三人がまとめ役に立候補してくれたよ。」
「そうね、岩崎村への移住が進むと隣村に余裕が出て来る、大鹿さん指導の下なら安心かな。」
「全員が今後も何らかの形でうちと係わって行きたいと話してくれた、心強いよ。」
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