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117-城の大人 [キング-12]

私達はのんびり気分だったが、子ども達は忙しげだ。
今回改造する惑星は帰るまでに海を形成し最低でもプランクトンが増える環境にしたいと考えている。
その作業と並行して近くの惑星探査も積極的に、資源調査がメインだが時間が掛かっても生物の住める惑星に出来ないか可能性を模索。
城での作業はコンピューターの製作。
町の人が自分達の手で作れる形にしなくてはならない、この旅行期間中の宿題だ。
和の国コロニーの改良も進行している。

「知らぬ間に自動化が進んでいたわね。」
「国民が手入れに来れなくなる分、頑張らねばと思っていたのだがな。」
「家畜は旅立ちに合わせて減らしたけど、農場は種子を確保するために面積を維持してるからな、帰ったらその種子は第五惑星の緑化で一気に使うそうだ、子ども達もやることが多いから効率を考えたのだろう。」
「まあ、楽になってはいるが、俺達の役割が微妙になってないか、子ども達の手ですべてが回っていて。」
「ふふ、私は常に美味しい食事を追求してるわ。」
「こんなに子どもを産むとは思ってなかったけど、一人一人個性が有って子育ては楽しいものよ。」
「物を作りだす喜びを三郎が感じる事はないのか。」
「そうか、そうだよな、やる事は有るな。」
「三郎も趣味を増やした方が良いぞ、城で暮らし続ければ老化は非常に遅いと聞いたろ、外見も肉体も若いままボケるなよ。」
「ああ、考えてみる、ところで外見的年齢は翔達に追いつかれてしまったが、抜かされる事はないのか。」
「尊達の成長期は終わったとマリアが話していた、もう対等の立場だとも。」
「キングはマリアとの関係をどう感じているのだ?」
「マリアはずっと私の人格を尊重してくれている、単なる実験研究の対象としてではなく、時には共同研究者がごとく、今でも意見を求められる事がある。」
「そうか、そんな関係が城の子と国民の間でも構築されている訳だな。」
「絶対的優位者で有る城の子が尊敬される行動をしている、対等であろうとしつつ。」
「ただ、巴だけは何というか…。」
「キング、気にするなよ、巴のおかげで町作りは随分スピードアップしたと思うぞ。」
「そう言われても簡単に服従させる能力なんて、国民は気付いてないのか?」
「逆に自分達で決めにくい事を決めて貰って助かっているのじゃないかしら、意見が分かれた時、そうね、どちらでも良い事なんて結構議論が平行線になってしまうでしょ、そこで巴の登場、巴の気分でどちらかに決めてしまう、はい議論は終了、巴さまの意見なら反対しません、ほら丸く収まった。」
「そういう事なのか…、あの子の能力に関して何となく議論する事を避けてきたのだが…。」
「キングがそんなに気にしてとはね、三郎も迷いを感じてるし、まだまだ若いわね、私達。」
「そして綺麗なままだよ、一花。」

城は何時も平和だ。
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