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107-金 [キング-11]

尊達は結婚式を済ませ、花に包まれた島で数日過ごした後は惑星探査を行っている。
高速船に乗り、第五惑星、第六惑星、第七惑星にゲートを置くためのコロニーを設置。
人が住むには適さないが、それぞれの星では金属を発見、それを扱いやすい形にした物はゲートを利用し町へ送っている。
彼等がその作業に専念しているのは、地上を国民から選んだ代表と弟達に任せるためでもあった。
もっとも惑星探査とはいえゲートで行き来出来、食事は共にしている。

「尊、やはり第五惑星とかに住むのは難しいのか?」
「いえ、時間を掛ければ第五惑星は何とかなるかもしれません、翔が計算を始めています、他はコロニー外での生活は出来そうに有りませんが。」
「当座の資源は確保出来そうだと聞いたがどうなんだ?」
「はい、鉄や銅といった加工しやすい金属中心に町へ送っています。」
「これからの工業を考えると、倉庫の近くにもゲートが欲しいと思うが。」
「便利過ぎない生活にも慣れて頂かないといけません、実の所この惑星でも金属は得られます、ただ町からは遠いので。」
「そうか、それなりに国民を甘やかした上での事なんだな。」
「先を考えると第四惑星と第五惑星の資源は僕らが手を付けない方が良いと考えています。」
「成程、で、今後のエネルギーについてはどうなんだ?」
「ここに化石燃料は存在しません、国民からも聞かれましたが、元々生命が存在してなかったので、でも、惑星規模で水の循環が出来上がれば水力発電は可能です、そのための湖を山の中腹に作って有ります、いずれ木が成長すれば火力発電も…、迷っているのは恒星からのエネルギーを利用する技術です、マリアさまの技術を使えばすぐにでも可能ですが、地球の技術では危険が伴うと思います。」
「ならやめておこう、人類が自分の手で管理し切れないシステムは不要だ。」
「そうでした、安全な発電方法を色々考えてみます。」
「お前達にとっても初めての体験なのだからな、どうだ、惑星探査では何か面白い発見は有ったか?」
「第七惑星で金を発見しました、他に精密機器に役立ちそうな金属も。」
「金か…。」
「金本位制とか貨幣経済の話は聞きましたけど、この惑星で必要ですか?」
「今の所必要ない、ここの原始共産制とも言える状況は大人達の常識に反し上手く機能している。
このままどこまで大きく出来るかなのだが…。」
「何か問題でも?」
「心の問題なんだ、昔は土地私有に始まって色々な物が私有物だった、それはお金によって取引されたりした、だが、社会のシステムの中で貧富の差が大きかった。
この国では、働く事がこの集団を維持する為に必要な事だと誰しもが理解している、生きて行くのに必要な物は普通に手に入る。
ただ、多く働こうが得られるのは満足感のみだ。
それを喜びと感じる心が子ども達に、ずっと伝わって行くのかどうかが将来に向けて、大きなポイントになって行くと思う。」
「昔はお金を多く手に入れる為に働いた…、でもそれは大きな目標となり科学を発展させたという事でしたね、お金の代わりになる様なご褒美を考えた方が良いでしょうか?」
「悪くはないが、迷惑をこうむる人が出て来る様な特権は良くないな。」
「ですね、一度皆で相談してみます。」
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