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103-結婚式 [キング-11]

二組のカップルに対して過去のしきたりに囚われる必要はないと伝えた、ただ、今後、国民がまねしたくなる結婚式の形を作る事は良い事だとも。
様々な人種で構成される我が国において、過去のしきたりは邪魔でしかないと考える。
新しい国家にどんな風習が定着して行くのか興味深いところだ。
結婚式は当初、盛大に行う気はなかった、だが国民からの声に城の大人達は折れざるを得なかった。
子ども達の多くにとっては、小さい頃遊んでくれた大好きなお兄さんお姉さん、単独コロニーから移って来た者にとっては大恩人、他の大人達にとっても彼等の美貌は憧れの存在であり、世話になった者も少なくない、尊がこの国の王だと言われても国民は素直に受け入れるだろう。

「尊、国民の皆さんがどうしても盛大に祝福したいそうなの、私が考えてた程度では納得して貰えそうにないわ。」
「このパレードって何ですか?」
「特別な馬車を作り始めたそうなの、その馬車に乗って東のはずれから中央広場に向けてゆっくりと移動、沿道は人で埋まりそうだから、笑顔で手を振ってね。
中央広場で国民のパフォーマンスを楽しんだ後はゲートを通って城へ、城には抽選で当たった人との宴に。」
「宴の準備だって大変だろうに…。」
「そっちもやりたい人の中から選ばれた人が…、国民の祝福したいというパワーは半端じゃないのよ、あなた達がこの国の為に働いてきた事に対して感謝してるのよ。」
「そういう感覚じゃなかったけど…。」
「祝福されなさい、それが済んだらしばらくゆっくりしておいで。」
「大変そうだけど仕方ないのかな、でも巴達の結婚式も…、結婚式の度にそんな事やっていて良いのかな。」
「そうね、巴や香も人気者だから盛大になるでしょうね、昇や誠はあまり表に出て来なかったけど、その働きは充分国民の皆さんに伝わってる。
こういうのは国民にとって大切なイベントであり、国民同士の絆を深める事にもなるのよ、こちらから強要しない形で有れば問題ないと思うわ。」
「強要しない姿勢を僕らが守り続ければ良いという事なのか…。」
「ええ、そうしていればこれから政治をお任せする人達もそれに倣うのじゃないかしら。」
「そうだね、強要か…、今の大人達はきつい仕事でも必要性を理解してやってくれている、子ども達もそれに倣ってくれれば良いけど、そうでないと強要する事になるでしょ。」
「私が見てる範囲ではきちんと教育してるわよ、集団を維持していく為にはやりたくない事も進んでやる人が必要、子ども達も理解してると思うわ。」
「国民の義務が理解されてるなら安心だね、ねえ母さん、結婚って義務かな、権利かな?」
「微妙ね、広い大地を前にしたら義務かもしれないけど強制は出来ない、二人の合意有っての権利と考えましょうよ。」
「母さんにとって出産は、九人で終わらないのでしょ?」
「ふふ、義務と思われてもおかしくないペースだけど、健康で何より若いまま、子ども達は手が掛からないとなれば子を産み育てる事は自然でしょ、動物の本能なんだもの。」
「そうか、自然な事なんだ。」
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