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98-競う [キング-10]

第四惑星では…、惑星の名がなかなか決まらず、この呼称が城の子達に定着し始めていた。
国名もまだない、惑星上に一つの集団しか存在しないのだから。
作業時の分担は城の子が調整、基本的に親子が言語の異なる親子と組むという形をとっている。
共通語は随分浸透しているが、大人達は子ども達程馴染み切れていないのが事実だからだ。
英語を使う大人も少なくなかったが、子ども達は外では共通語しか使わなくなっている。
町の建設は国民同士の結びつき、親子の結びつきを強める事となった。
小さなトラブルはその解決によって、人と人とが理解し合う事に繋る。
コロニーから惑星への移住が国民の半数まで進もうという頃。

「そろそろゲームを始めても良いと思わないか?」
「そうね、建設作業は順調に進んでいるし娯楽も必要よね、三郎おじさんどう?」
「タイミングとしては悪くないが、賞品は何にするんだ?」
「飛行艇による惑星一周の旅を考えているのですが。」
「飛行艇なんて見た事ないが。」
「町から遠く離れた惑星の反対側に僕らの秘密基地を作りまして、主にそこで使っています。
この機会にこの惑星の大きさを、国民の皆さんの代表に知って頂くのも良いかと思いまして。」
「それは大切な事だ、ゲームの賞品としても悪くないと思うよ。」

翌日国民に対してゲームの説明がなされた。

「もう少し娯楽が有っても良いと考えましてゲームを始めます。
ゲームは今後色々な形で色々な趣向で行って行く予定ですが、第一回はかけっこリレーです、一辺一キロの正方形になる中央広場は整地が終わりました、取り囲む道路も完成しています、この道路を利用して、一人一周四キロ、四人でリレーして十六キロのタイムを競って頂きます。
参加エントリーは四人一組で有れば、他は何も問いません。
賞は、この惑星の空を一周して頂く旅です、今有る飛行艇は色々な作業に使っていますし、近い将来別の惑星へ移動しますので期間限定のレアな体験が出来ると思って下さい。
上位三位までのチームメンバー全員の他、上位十位以内に入ったチームメンバーから抽選で四名となります。
リレーの模様や遊覧飛行の様子の映像は編集してご覧頂けるようにします。
第二回は数学です。
やはり四人一組、問題は基礎から高等数学まで用意しました、協力して解き進んで下さい。
規定時間内に、より高得点を取ったチームが一位となります。
参考問題と配点などの情報はエントリー用紙と一緒にお渡ししますので、作戦を立ててエントリーして下さい、賞は第一回と同じです。
質問が有れば受け付けますが。」
「遊覧飛行はプリンスやプリンセス達も同乗して下さるのですか?」
「ええ、誰が乗るかはその時の都合によりますが、食事なども用意させて頂きます。」

町の中央広場で聞いていた者達からどよめきが起こった、モニターで見ていた者達も同様であろう。
城の子達が小さい頃は他の子達とも遊んでいたが、マリアの指導を受ける様になってからはその時間が減り、作業が増えてからは国民が目にする回数もぐっと減っている。
だが、彼等は人気者なのだ。
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