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67-夜 [キング-07]

作戦の初日、相手国の三名が死亡した。
予定外の事では有ったが作戦の失敗とは言えない。
元々老化が進んでいた人が、記憶の蘇りに耐えきれなかった様だとの報告を受けたからだ。
当初暴れた連中は、しばらくして大人しくなり、サポート担当者と対話をしているという。
食事の差し入れ業務、観察者の交代もスムーズに行なわれている。
残った五十九人の過去は少しだけ聞き出せた、それが事実かどうかは分からないが。
ただ彼等が元犯罪者で有ったとしても、暴力を振るわず過去の事を忘れてくれたら何の問題もないと考えている。

「向こうからの連絡はどうなの?」
「ロックから定時連絡が有った、特に問題は起きてない、居住コロニーの三名は落ち着いて来たが、三人とももうしばらく一人で居させて欲しいとの事、檻の四名は暴れて悪かったと反省しているそうだ。
話し相手を必要としている人は三之助が集めて、輪を作り語り合ってる、過去に囚われない様に時間を掛けて話しておいたのは正解だった気がする、もちろん安心するにはまだ早いと思っているが。
それより、八重、子ども達はどうしてる?」
「赤ちゃんは保育担当者が面倒見てくれている、他の子は城の子が誠達弟や妹も加わった八人で相手してるわ、不安がらせない様に沢山遊んで疲れた子から寝かせる作戦だそうよ。」
「そう言えば、誠や香も事前に顔合わせしてたな。」
「それだけじゃなく、お兄ちゃん達から色んな事を教わっているわ、下の子達の教育は尊達に任せて良いかも、学校教育は城の子以外で考えていかないと、教師がついて行けなくなるでしょ。」
「特別な子達か、リーダーとして大切な所がぶれない様に気をつけないとな、私はそろそろロックと交代しに行くが、持って行く物とか有るか?」
「麗子が夜食の用意をしてるわセブン、一花が三之助と交代するって言ってたから一緒にお願い、それと子ども達の様子は端末で翔を呼び出せばライブ映像が見れるの、子どもの事を心配している人がいたら見せて上げて。」
「分かった、キング、今回の交代は一花以外は予定通りだ。」
「三之助は予定を早めるのか?」
「ロックからの指示よ、今夜だけじゃないから三之助に無理させるなって、私が代わろうかと思ったけど、セブンと一緒なら私が行くって、一花が。」
「そうだな、セブン達の後はスコットランドに引き継ぐが、何時何が起こるか分からない、皆、休める時に休んでくれな、八重、三郎は休んでるのか?」
「さすがに疲れたと話していたけど、ここ数日が山だろうからと、ロックとも連絡を取り合いながら五十九人の分析をしてるわ、特に向こうのブラックコロニーが特定出来ていない事が気になるって、今までの国は簡単に特定出来たでしょ、死者が多く老化の進んでるコロニーなんだから。」
「今回は全部がブラックコロニーの可能性も有るな。」
「あっ、三郎から連絡だ。」
『ロック、セブン、第四コロニーが怪しい、コロニー居住者全員の所在を確認してくれ。』
「分かった、特に気を付ける事は?」
『本人は人を傷つけないが、言葉巧みに他人同士傷つけ合わせていた節が有る。』
『なるほどな、三郎、一人心当たりが有る、今、三之助が輪を解いて一対一で話始めた。』
『ロック、どんな人物だ?』
『この国の中では若く見える。』
『なら間違いない、三之助が相手してるなら問題ないだろう、セブン、他のブラックコロニーメンバーと思われる連中のデータは確認してくれたか。』
「ああ、確認した、今からどう動く?」
『あまり慌ただしく動いては向こうの連中に不安感を与える事になる、まずセブンはロックと合流して、そのコロニーのメンバーを彼等の居住コロニーへ隔離する事を考えてくれるか、全員若く見えると思う、探し易いだろう。』
「了解した。」
『私はキングに報告してから、そちらに向かう、自分の手を汚さずに小さな揉め事を起こして他人の老化を促進させた連中の意図は分からないがな。』
「分かった。」
『では、また後で。』

「という事で、すぐ行くよ、夜食とかは一花に任せてくれるか。」
「分かったわ、気を付けてねセブン、必要なら私も向かうから連絡してね。」
「ああ。」
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