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65-準備 [キング-07]

新たな国との交渉、そのすべてを子ども達にも見せている。
子ども達は好奇心の塊、大人達の行動に対して様々な疑問を投げかけて来る。
質問をする対象は城のリーダー達だけでなく他国のリーダー達も含まれている。
リーダー達がそれを真面目に受け止めてくれるのはマリアの同僚が力を貸してくれたからだ。
これから付き合う相手国のリーダーさえもが、管理者から子どもが同席する事を知らされ、協力を要請されていたのには驚いた。
マリア達管理者全員が城の子ども達を特別な存在と考えているのだろうか。
だが、子ども達の質問が大人達に見落としを気付かせた事も有り、リーダーが子ども達に質問をするという場面が徐々に増える。
今回は、とにかくテレビ電話での交流を多く持った。
自己紹介や国の紹介に始まり…。

「そちらの国民に蘇る記憶は犯罪者の物、だが我々はあなた方の過去を問わない。」
「そう言われても…。」
「そちらでは死者こそ二名だが老化が目立つ、罰を受けてるのだろう。」
「確かにモニター越しのあなた方は若々しい、我が国は表向きずっと平和だったが、小さく傷つけ合う事は続いている、その結果が…。」
「差別意識はないのか。」
「言われてみれば心のどこかに有るのかもしれない、これで記憶のプロテクトが解除されたらどうなる?」
「精神的に不安定になるのは間違いない、その時殺人を犯せば、殺した本人もすぐ死ぬ、それがこの世界のシステムだ。」
「私はどうすれば良い?」
「すべての国民に、この事を理解させて欲しい、何ならモニター越しに我々が全国民と話し合っても良いのだが。」
「明日にでも直接会えると聞かされているがだめなのか?。」
「その瞬間から記憶のプロテクトが外れ始める、一つの国ではすぐに殺し合いが始まった、あなた方の国でも近い事が起こる可能性が有る、我々としてはそれを止めたい、それには充分な準備期間が必要だ。」

時間を掛け我々が経験した事を詳しく説明、好ましくない状況が起きた時の対策を話し合う。
その一方、六カ国合同で相手国を訪問する二百名ほどの訓練を行って来た。
誰しも、新島の悪夢は起こさせたくないと考え、色々なケースを想定しながら真剣にだ。
相手国の国民にどんな犯罪歴が有って、どんな能力を持っているかが最大の不安材料、例え年老いていても女性であっても油断するなと言い聞かせている。
準備期間中、城の子ども達の存在は大きかった、向こうの子ども達に色々説明してくれるだけでなく、リーダー達の話も聞いている、会談で知り得た情報を子どもに確認する事で安心感を得ている様だ。
ただ、どうやら女性リーダー達に気に入られてしまった様で長話になりがち、子ども達の為に周りの大人が気を付けて対話を終えるきっかけを作る必要が有ったが、両国の親善には大きく役立っている。
国連六カ国が協力し合っての準備作業には日数を要したが、現時点で考えうるすべての危険に対処出来る体制を整えた。

そして、対面の日を迎える事となる。
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