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64-会議 [キング-07]

緊急国連会議を終え、国民に事情を説明すると夕方になっていた。
城のダイニングルームで夕食を兼ねての定例会議。
今日から四人の子ども達も参加を許す事にした、強制ではなく自由参加だ。
城の子がこの世界で特別な存在だという事を皆に伝えるのは、子ども達自身が手伝ってくれた。
そして。

「でもね、ここにいない人達には内緒にしておいた方が良いと思うの。」
「どうしてだ、愛?」
「城の子だけが特別だって知ったら、やっぱり他の人達は気を悪くするんじゃないかしら。」
「ずっと、隠しておけるかな?」
「ロックおじちゃん、僕たちが皆の役に立てるという事を認めて貰えるまでだよ、それまでは子ども達の中で一番おっきい子って事でどうかな。」
「尊の言う通りだ、まあ、子ども達がマリアの授業を受け、その一環として国連の会議を傍聴した事、端末を貰った事、共通語に取り組んでいる事、そしてこの世界に住むすべての子ども達のお兄さんお姉さんとして、彼等に優しく接している事などを考えたら、認めて貰える日はそんなに遠くないと思う。」
「でも人間関係は難しいのよね。」
「もう一つ有る、他の国のリーダー達もまだ知らない事だが、今度の国が落ち着いた段階でマリア以外の管理者は観察のみになってコンタクトを取る事をやめるそうだ、現時点でもコンタクトの回数は極端に減ってるそうだから、感の良いリーダーは予測しているかも知れない。」
「そうか…、特別な存在で有るキングに対しての反発は感じてないな。」
「今はな、でも今後の事は分からない、ただ、この世界のすべての子ども達を城の子の影響下に置く事は難しくないと思う、翔はもうすぐ七歳か?」
「はい。」
「このタイミングが良いのかもしれない、もっと大きくなってからだと他の国の子ども達も成長して余計な事を考えてしまうだろう、どうして和の国の城の子どもばかりが特別扱いされるのだろうとか、今なら自然な形でリーダーとなれる、但し楽ではない、そうだったね望。」
「はい、マリアさまもその様に。」
「大変だと感じたら何時でも言うのよ、私達八人はあなた達の為に居るのだからね。」
「はい。」
「良い返事ね、なんて子ども扱いはもうしない方が良いのかしら。
ところで、今度繋がる国は随分特別なのね、キング。」
「ああ、まさしく実験的に作られた国だ、我々の国以上にな、トラブルが起きる可能性が高い。
だが広い国土、老化の進んだ住人が多めで、第一世代が向こうへ移住する事も可能という状況は有難いと思わないか。」
「えっ、それは聞いてなかったぞ、移住可って。」
「国のリーダーが認めなかったらだめなんだ、だから他のリーダー達にも教えてない、ただ移住が可能になれば新島の居住コロニーで仲の悪い人と暮らしている人達を離す事が可能になる。」
「画像では爺さん婆さんが子どもの面倒を見てたな、かなりの罰を受けたのだろうが死者は二名のみ
少し不思議な気もするが、移民を受け入れなければ子ども達が成長するまで持たないのじゃないか。」
「子どもが悪い事をしても、成長する訳ではないだろうからな。」
「僕らが大きくなったら罰を受ける様になるのかな?」
「尊、それは分からないが、私達と同じように真面目に世界の事を考えていれば、罰を受ける事はない、ここにいる八人は初めて会った時からほとんど変わっていないんだ。」
「あっ、マリアさまは、色々な意味で他の国は和の国ほど成功しなかった、と話してた、確かに他の国のリーダー達も皺は多くないけど、ちょっと違うと思う。」
「そうね、これは私の推測だけど、この八人は初めて会った時から喧嘩をしてないの、でも他の国のリーダー達は小さな喧嘩をしてる、罰にならない程度だけど私達程仲良しではないという事ね。
そして、あなた達が喧嘩をしている所を見た事がない、城が特別なのはその辺りに理由が有るのかもしれないわ。」
「喧嘩するほど仲が良いとか言う人もいるが、私はマリアが絶妙に相性の良い八人を集めたと考えている、遺伝的にもね、それがこの城の成功なのだろう。」
「成功したから特別なんだね、父さん。」
「たぶんな。」

正解は分からない、ただマリアがどれだけ私達の脳を改造したのかも分からない。
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