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50-カリキュラム [キング-05]

和の国の教育担当は三郎。

「三郎、うちの子達、今日はスオミの子と遊んだのでしょ、どうだったの?」
「向こうの九人全員、和の国のお姉さんお兄さんが大好きだから楽しそうだったよ。
今回は一昨日ミュンヘンの大人に教えて貰ったゲームを彼等に教えていた、やりながら四人で相談して皆が楽しめるルールに変えながらね、スオミの保育担当者が六歳児の発想ではないと驚いていたよ。」
「言葉は?」
「極力フィンランド語を使おうとしてた。」
「子ども達にとって六つの言語ってどうなのかな、各国の子ども達と同程度に使えているそうだけど。」
「うちの子は疑問に感じ始めている、多言語の理由は簡単に説明しておいたが…、近い将来子ども達が六つの言語を基礎に新たな共通言語を構築しても驚かないよ。」
「共通言語の問題は子ども達に丸投げになるのかしら。」
「他の学習はどうだ?」
「算数も理科も順調に進んでいる、コペンハーゲンの教育担当と話したが、過去の記憶に残る六歳児よりかなり能力が高いという事で一致した、それだけに教育プログラムの構築は簡単ではないと思う。」
「無駄で無意味なカリキュラムは彼等の反発を受けるかもね、でも大人に対して反発し上を目指す心も必要かな。」
「歴史をどう教えて行くか決めたの?」
「ああ、何年に何が起きたかなんて無意味だし、別の世界の出来事でも有るから、架空のお話として教訓的にまとめようと考えている。」
「争いのないこの世界で争いを教える意味は有るのかしら。」
「小さな我儘による小さな喧嘩はしてる、大きな争いにならない様に知識として揉め事の解決方法を教える必要はあるだろう。」
「この国の始まりについてはどうするの?」
「神話でもでっち上げるかな、俺達が経験した戦争に関しては、どの国の連中も詳しく分かってないだろ、攻撃された後情報が全く伝わって来なかった、ラジオさえ沈黙してしまったからな。」
「この世界の事だって私達は理解出来てる訳でもない、多少の作り話でも用意しておかないと子ども達に説明出来ないわね。」
「そうだな。」
「一年生に関して一つ不安なのは、彼等には身近なお手本としての先輩が存在しないという事だ、その事が心理的な歪を作りかねないと思う、すでに子ども社会ではリーダー的立場になってしまっている彼等の意思はこの世界の子ども達に大きな影響を与えると思う。」
「それは否定できないわね、教育が成功するか失敗するか、四人の子ども達がどう成長するかに掛かってる、リーダーとしての教育を考える必要が有ると思うわ。」
「そうだな、彼等はこの世界で特別な四人だ、各国の教育担当者とも、もう一度話し合ってみるよ。」

リーダーの世襲という事は考えていなかった、だが私達の子がこの世界の次なるリーダーとなる可能性は高い、早い段階でリーダー論をカリキュラムに加えるべきだろう。
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