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49-教育 [キング-05]

成立から二年が経過した国連は大きな問題もなく機能している。
当初は国家間の対立を危惧していたが、誰も対立を望まなかった。
六カ国の国家間交流は盛んに行われ、その結果暮らしがより豊かなものに。
養豚がスオミの援助でその効率を大きく上げ、ボルドーのワインを味わえる様になり、城に絵画が飾られ、アーティスト達は所属する国に関係なく、時に笑いを、時に感動を、楽しみを与えてくれている。
早い段階で、ゲートの規制を緩め夜十一時まで他国の一般人も和の国に滞在できる様にしたのは、城を会議の場としてだけでなく芸術活動の拠点とする意味合いも有った。
レストランは各国からの応援により、さらに席数を増やしたが昼も夜も盛況だ。
私達の城を中心に、六つの言語が飛び交う六カ国からなる世界が一つの共同体となった、世界の規模は村と言ってもおかしくないレベルでは有るが。
今は通貨を必要としないまま、共産主義の原点とも言える社会構造となっている。
皆、真面目に働いていて貧富の差もない、二丁目の住人に多少の規制は有るが、彼等は労働時間の短さと引き換えにそれを受け入れていた。
今後に関しては、過去の社会体制を研究しつつ、今後の社会体制を話し合っている、だがそれは未だに明確な答えは出せないでいた。
おぼろげに見えて来ているのは、子ども達がどう成長して行くかによって社会が変わるであろうという事だ。
貧富の差が有り犯罪というものを当たり前の様に受け止めていた過去とは前提条件が違う。
我々が子ども達の教育に成功して私利私欲に走る者が現れず、皆が社会の中で自分の役割を真面目に担ってくれるので有れば、今のまま通貨を必要としない平和な社会が存続するのかもしれない。
だが、最年長でさえようやく六歳になったばかりの子ども達から、それを判断するのは性急過ぎる。
そんな事情も有って教育の重要性はどの国のリーダーも真剣に考えている。
和の国で始まった学校教育への布石に各国からの参加が有ったのはこんな事情も有った。
小学校は城に住む私達の長子四人でスタート。
幸い四人の生まれには三か月の差しかない。
校舎は城の近くに建てた、今後人数が増えるので大きめに、また増築も計画されている。
朝九時には教室で授業開始。
午前中は算数や理科、国語、社会といった教科を六カ国の教育担当者が教師となって教えているが、そのまま今後のカリキュラム作りの参考にしている。
午後は国内で仕事のお手伝いをしつつ、植物や動物の観察、その後日替わりで他の国の三歳から五歳の子達と遊ぶ。
一か月もしない内に小学一年生達はこの流れに慣れた。
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