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46-フィンランド [キング-05]

端末に表示された次なる隣人のデータはスコットランドの時より少し詳しくなっていた。

「フィンランド語か、だったらフィンランドの人達だろうな。」
「言語を明示してくれたのは、私達の時に失敗したからかしら。」
「フィンランドの人は四か国語とか話せる人が多いと記憶している、英語で会話出来そうだな。」
「でもあえて日本語、翻訳機を使ってフィンランド語を聞きながらにして欲しいそうだ、マリアはね。」
「私達の時と同じ事になる可能性が有るのかしら。」
「ああ、彼等が落ち着くまでスコットランドに出番はなく我々だけがコンタクトを取る事になる。
もう一つ、マリアは言語に対して興味を持ったそうだ、子ども同士の会話を見てね。」
「キングはマリアさまとそんな話もしているのか?」
「一時期ほとんど会話がなかったが最近になって色々質問される事が多くなった、時には意見交換もしてる、異なる言語を使う子ども達が言語の融合を試みる事は想定外だったと話していた。」
「私達も想定してなかったわ、こんな特殊な環境がなかったら起こらなかったでしょうし。」
「翻訳機を使って知らない言語を習得するのも面白いかな、でもこの先、幾つの言語と出会うのだろう。」
「マリアさま達が単一の言語で生活して来たのなら、複数の言語を理解し複数の言語で思考するという人間の存在は新鮮でしょうね。」
「誰かフィンランド語話せるか?」
「さすがにいないだろ、それよりデータを見ると子どもが二十人となっている、スコットランドの時との共通点だな。」
「こちらの子どもは六十一人、子ども同士の交流もスコットランドの時と同様、同程度の人数で交流させないとね。」
「大人は五十八人、六名死亡、データを総合的に判断すると国の規模もスコットランドと大きく違わないという感じだな。」
「このデータはスコットランドでも見てるのか。」
「ああ、特に気付いた事が有ったら知らせて貰う事になっている。」
「フィンランドとのファーストコンタクトは何時?」
「画面右上でカウントダウントしている。」
「まだお茶する時間は充分有るのね、皆さんご希望は?」

新たな隣人とも良好な関係を築かなくてはならない、麗子達の入れてくれたお茶でも皆の緊張をほぐすには充分ではなかった。
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