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40-社会規範 [キング-04]

翌日、宗教の問題に関する会議の口火を切ったのは三之助だ。

「宗教と死は切り離せないと思うの、死と共に人の精神とか心はどうなるのか、科学的に考えれば死によって停止して消えるのでしょうけど、それだとちょっと寂しくは有る、そこで宗教の登場。
でもこの世界では昔いた世界と大きく違う事が有るわ。
それは管理者の存在、キング、亡くなった二人がどうなったかマリアさまに訊いて貰えないかな、肉体だけでなく脳内のデータも含めて。」
「ああ、何となく三之助の考えてる事は分かる。」
「でも教えてくれなかったら?」
「私達で作っちゃえば良いのよ、肉体は形を変えて再利用されるが記憶はマリアさまのデータバンクに保管される、より質の高い記憶や能力は人類をより高次元の生命体とする為に再び活用されるが、社会秩序に反する低次元な考えを持つ者の記憶は残す必要がなく抹消されるとか、どう?」
「うん、新しい世界になったのだから新しい宗教って考えていたが、なかなかの出来だな。」
「それ以外の部分は二丁目の二人が信仰してる宗教の共通点と異なる点を整理して作れば良いわね。」
「スコットランドの連中もカトリックとプロテスタントに分かれているって話していたから、第三者の視点で科学的に分析したら違う物が見えて来ないかと提案しておいた、我々が双方の主張を聞いて質問して行くという形、うまく行けばこの世界共通秩序作りへ向けての足掛かりにならないかな。」
「科学的考察による宗教の融合か、差別のない宗教なら可能かも。」
「特権を振り回す輩が…、他の国には誕生してるのかな。」
「国家成立の過程でコロニー間格差は生じているでしょうね。」
「まだ見ぬ国を心配するより、まずは手の届くところから考えないか。」
「そうだな、宗教に関してはデータベースに一切なかったが、ロック、皆の考えをどう思う。」
「ああ、良いと思うその方向で動かさせて貰うよ、和の国とスコットランドが同じ社会規範で行動できる様になれば先々楽になると思う、ただ、相手を説得して行く場面ではキングの力を借りたいが。」
「もちろんだ。」
「いっそ、キングを教祖様にして新興宗教でも始めるか。」
「はは、そいつは面白いな。」
「余計な対立の元になりそうだから遠慮させて貰う。」
「残念ね、どうやって崇め奉るか考えるのもイベントとして面白そうなのに。」
「所詮おもちゃなのか私は。」
「でも、ここへ来てからクリスマスも初詣もなかった、子ども達の誕生日ぐらいよね。」
「昔は宗教がらみのイベントが娯楽だったのかもな、新たに祭りでもやるか?」
「良いわね、何かオリジナリティーあふれるのをやりたいわね、国民の声も聴いて。」
「宗教の話はどうする?」
「我々の統一見解を国民に示すべきだろうな、三之助がでっち上げた部分だって話して良いかも、でもまずはマリアさまの話を訊きたいね。」
「そう言えば二丁目では葬式をしたのかな?」
「息を引き取ってしばらくしたら消えたという事だから、そんな暇はなかったかも、結構嫌われてたし…。」
「儀式的な事も考えて行くべきなのかしら。」
「儀式って必要なのか?」
「心の区切りをつけるという側面は有ると思うわ。」
「堅苦しいのは嫌かも。」

ひとまず宗教に関してはロックが動き始めた、これから出会うであろう国家を想像するとかなりの難題と言える。
だが先手を取れれば良い結果に繋がるだろう。
我々にどれほどの時間が有るのか分からないが。
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