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34-国名 [キング-04]

新たな隣人との交流はテレビ電話だけで続けてきた。
これには相手側の事情も有る。
こちらとは違って、少しづつ記憶を取り戻している分、なかなか落ち着かないそうだ。
私達の衝撃的な記憶回復よりはましだと思うが、情緒不安に陥ってる者が多いと嘆いている代表者自身、蘇った記憶が整理されていなくて落ち着かないと話している。
そんな状態でも物事は少しずつ進んでいる。
その一つは国名だ。
今まで王国と呼んでみたりもしていたが、対外的な国名は必要なかった。
それは彼等も同様だったが、しばらくして自分達の国をスコットランドに決定したと連絡して来た、端末の画面表示もコロニー26489からScotlandに変わっている。
我々は日本と主張して良いのかどうか微妙だと感じていた、かつての総人口を考えたら、この人数で日本を名乗るのはおこがましい、そもそも私達が今いるのは日本とは思えない。
仲間達も過去に囚われず新しい国と考えたいとの意見で一致した。
色々な協議の結果、和の国となった。
頭に浮かぶ国名の常識とは少々違うがそんな物は過去の遺物でしかない。
和を以て貴しとなす、聖徳太子関連のこの言葉から複数の国民が推し国民の賛同を得られた。
国名の由来を子ども達に話す時、この国が永遠に平和で有り続ける事を祈って決めた名だと伝えよう。

暦に関してはこちらで使っていた物をスコットランドでも使用する事ですんなり決まった、先方がこれまで暦を意識をしていなかったからだ。
そして新暦六年五月十六日午前十時に先方の外交団八名を国を挙げて迎える事が決定した。
もう一度ゲートの機能を確認。
国家を結ぶゲートは双方のキーを解除しないと通れない仕組みになっている。
相手国の承認なしに足を踏み入れる事が出来ない訳だ。

「ゲートのマニュアルによると双方の合意が有れば通行の条件は変えれるという事だね。」
「音楽村のメンバーと私達は、相手の承認が有れば自由に行き来出来るけど他の国民はやはり時間制限が有るのね。」
「特権階級という事か…、他の国民は良い気がしないだろうな。」
「仕方ないだろう、だが以前よりは反発も減ってると思うし、子ども達の世代からは平等になるだろう。」
「他の国家が成長して交流できる様になった時もこのゲートを使うみたいだな。」
「もうゲートは増えないという事かしら。」
「まずは特権階級同士の相互訪問だね。」
「ああ、歓迎会の準備を進めるか。」
「そうだな。」
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