So-net無料ブログ作成

25-マリア [キング-03]

七つ目のゲートを利用する隣人達が島の暮らしに馴染んで来た頃、大きな変化が有った。
各コロニーの管理者がキングに従えとの言葉を残して、呼びかけに応じなくなったのだ。

「キングに従え、つまりはマリアがここの最高権力者という事か。」
「管理者は、始め八つのコロニーの大人達全員に一人ずついた、そこから俺達がこの島に来ることになって七人減った様に、他のコロニーでも減った、そして残ったのはマリアだけ。」
「はは、彼らはマリアとのゲームに負けたのかな。」
「可能性は有るな、だが音楽村は?」
「ゲーム中の賞品だったりして。」
「実際の所は分からないが、結構当たってるかも。」
「ゲームは続くのかしら。」
「さあな、だが九兵衛は早速、門限破りを試みて痛い目を見たそうだな。」
「ああ、瞬時にコロニーへ戻された後はゲートを通れなくなり、そして著しく老化が進んだそうだ。」
「前から感じてたが武蔵と二人は一気に老けたよな、初めて会った頃は俺らと変わらなかったのに、今じゃ。」
「罰なのね、総じてキングに反抗的な連中は老化が進んでいると感じてるけど。」
「だね、本人達は気付いているのかな。」
「出会った始めの頃に俺達を困らせてくれた三丁目の連中は、仕事熱心になってキングを敬う様になったからか全然変わっていないだろ。」
「という事を考えると、今からでも遅くないと思うけど。」
「悩ましい所では有るな、俺達が特権階級の如く振る舞ってでも反抗的な連中を抑え込んで行動を制限していたら彼らの老化は進まなかったかもしれないよな。」
「やむを得ないだろう、集団に於ける自己責任の範疇、記憶の狭間に残ってる法と照らし合わせて違法行為とまでは行かなかった、ただ真面目に働いてる連中を不快な気分にさせてくれた事は事実だが。」
「ゲームなのかどうかは不明だけど、マリアは楽園をさらに暮らし易くしたいと考えている節は有るわね。」
「この先どうなるのかな。」
「何時かは分からないけど次のゲートが開く可能性は否定できない。」
「今後考えられる試練は?」
「ゲートからどんな人が…、否、人じゃなかったりして。」
「余り考えたくないけど否定も出来ないわね、でも我等がマリアさまは今まで無理な要求はしてこなかったし、私達には甘いから。」
「信じるしかないね。」
「だな。」

マリアと話す機会はめっきり減っている、その必要がなくなって来ているからだ。
他の管理者が抜けた時もマリアは何のコンタクトもとって来なかった。
ただ、老化が進んでいる者達の姿によって、私達は管理されている事を実感させられている。
コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。