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17-幸福 [キング-02]

翌日から我が国の昼間人口は倍になった。
まず彼等に仕事を紹介して回る、それから仕事の割り振りだ。
隣人達、一人一人に問題はなさそうだが、各自不安感を持ち続けていると感じる。
リーダーは私と比較され少し可哀そうな状態。
夕方六時になる前に彼らはゲートを通って帰宅した。

「彼らの事、どう思う?」
「一組もカップルが成立していないなんて、余程仲が悪いのかしら。」
「いや、すれ違ってるんじゃないか、まあ俺達はキングが真っ先に麗子を指名してくれたお陰で抵抗なく相手を選べたけどな。」
「私達で刺激して上げたらどうかしら。」
「ただ、男性では一条、女性ではナナちゃんに人気が集中してるみたいだったよね。」
「九兵衛と武蔵は仲悪そうだから、離れた所で働いて貰った方が良いかも。」
「多少の気遣いをしつつ、私達が仲の良い所を見せながら…、しばらくは様子見かしら。」
「そうだな、九兵衛は漁で武蔵は畑をお願いしようか。」
「人の割り振りは、そのままロックに任せるって事でどうだろう。」
「賛成だ、でも、キングはもっとはっきり指示してくれて構わないと思うよ。」
「いや、キングと名乗ってリーダー役をやらせて貰ってるが、極力皆と同じで居たいんだ。」
「その姿勢があちらのリーダーとは大きく違うという事なのかもね。」
「どうかな、後、八重には一花の面倒を見て欲しいのだが。」
「えっ、一花どうかしたのか。」
「セブン、私、赤ちゃん出来たかも。」
「え~、本当か。」
「キングにもデータベースで確認して貰ったの、まだ絶対じゃないけど。」
「やったな! 八重、頼むぞ。」
「勿論よ。」
「何か俺達幸せだよな、記憶も曖昧なままだけど、ここで汗して働いて、愛する人に子どもが出来て。」
「それを隣人にも分けて上げないとな。」
「そうよね。」

記憶に問題は残っているが、気付けば充実した毎日を過ごしていた。
隣人達の様子を見て、さらにそれを実感する、ここの居心地は悪くない。
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