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転居-09 [飯山美里-01]

外は寒いな。
あれ、引っ越し作業はほとんど終わってると思ったけど、まだ人が大勢居るんだ。
何してるんだろう…。
あの人が手にしてるのは木を切り倒すのに使う道具かな。
あっちの人は草刈機を試してるみたい。
あのグループは森を観察?

「おおっ、皆さん動き始めましたね。」
「加賀さん、動き始めたって?」
「町から来た人たちが、実際に山の仕事を体験してみるという事も私達の取り組みの一つなの。
今日はまだ、その為の準備なんだけどね、お父さまは作業風景を撮影中ね。」
「記録写真かな。」

加賀さんはブログ用でとか写真の注文している…、私も一緒に映るという事かしら。

「美里、ちょっと皆さんの様子を見てるなんて感じで加賀さんと並んでくれるか…。
うん、じゃあ今度は加賀さんの説明を聞いてるみたいな…。
じゃあ家をバックに一枚…。
この周りも写真で紹介したいから、協力してくれるかな。」
「詩織は良いの?」
「ああ、詩織には別のミッションが有るからね。」
「どんな?」
「ここで何を飼うか、何が飼えるかと言った方が正確かもしれないが、どうせなら犬や猫ではなくヤギとかね。」
「あっ、ヤギって冗談じゃなかったんだ。」
「まだ、飼えたらというレベルなんだけど、世話が大変だったら飼えないだろ。」
「そうよね、私は自信ないわ。」
「大丈夫、詩織一人で飼えるという事を前提に考えてるからね、今頃パソコンで担当のお姉さんと色々調べていると思うよ、さ、美里のミッションは写真のモデルだからね。」
「はいはい。」
「まずは、物置から。」
「物置か…。」
「あっ、美里はこの物置を馬鹿にしたな。」
「えっ、ただの物置でしょ。」
「いや、全然違うんだ、ここは色々な人が使う事を前提にしているからね、初めて来た人がはさみを使いたくなった、さあ、どこに有るか分かるかな。」
「そりゃあ初めての人が探すのは大変ね。」
「でもこの物置ではすぐ探せるんだ、この物置システムへのアクセス権が有ればね、大きな倉庫で使ってる管理システムの小型版をこの物置で試しているんだ、端末で検索すれば、必要とする物が置いてある棚番号が表示される訳さ。」
「へ~、でもちゃんと戻さないとだめよね。」
「そこは、きちんとしたシステムになってるからね、美里も端末の使い方を覚えて利用出来る様になって欲しいかな。」
「難しくないの?」
「ああ、色々な人が利用する事を前提にしてるからね。」
「この家って私達だけのものでは無いということなの?」
「まあ、そういう事だな。」
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