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事業展開-01 [安藤優-09]

早春、優は南アルプスの見える地に来ていた。
ここに研究施設を作る予定だ。
優はこの地を管理する会社の社長、横山と話していた。

「横山さん、ずいぶん建物が増えましたね。」
「だろ~、こんなくそ不便など田舎でも住んでみたいって連中、ちゃんと環境を整えればいるんだよ。」
「単なる物理的な環境でなく精神的な環境なんですよね。」
「もちろんさ、日常生活の不便なんて慣れてしまえば何てことないんだ。」
「ここに研究施設を置く事に対して反発は有りませんか?」
「反発どころか大歓迎だね、農業主体といってもここで働いている人達は皆さん移住してきた方ばかりだからね、仲間が増えた方が暮らしの幅が広がるよ、しかも優が絡んでるとあっては誰も反対出来ないさ。」
「体験的住居と永住タイプとの調整も大丈夫ですか?」
「はは、ただ同然で手に入れたこの土地をここまでにして来たうちの連中に任せておけば心配いらないね。
優が提案してくれた、外観を行ってみたい村にするって企画も盛り上がっていてね、今有る住宅も外観を変えて現実離れした異空間を作るって皆はりきってるよ。
その中の一つを利用して、静かな村で過ごす一週間、みたいな滞在型観光の企画も出て検討中さ。」
「静かな村という事は人数限定ですね?」
「割高になるが、最高級のおもてなしを受けつつ人の少ない環境に身を置きたい、とかバックアップの整った状態で自炊して山の暮らしを体験とか、需要は有りそうな気がしている、景色も良いだろ。」
「う~ん、もう少し踏み込んで考えてみたいな…、それにしても綺麗な山だよね、僕もこっちに住もうかな。」
「はは、会社は大丈夫なのか?」
「もちろんですよ、会社が大きくなってきたから、副社長の権限を大きくして…、もう部門ごとに分社化しても良い状態ですからね、研究施設は自分の夢だったから、作ったのに自分が関われないなんて面白くないでしょ。」
「ならば、もっと自分の都合の良い所に建てても…。」
「自然環境の良さを求める研究者も少なからず居るんです、もちろん桜根の基本理念の一つ地方再生も頭に有りますし、横山さんとこに貢献したいですから。」
「優、有難うな、優は色々騒がれて育ったから心配してたけど、ほんとに真っ直ぐ育ってくれた、ここも優の会社が絡めばさらに良くなると、うちの連中も喜んでいるんだ。」
「まあYou&優が予想以上にうまく行ってますからね、自前の研究所はもう少し先と考えてたのが早まりました。」
「ここの人達もYou&優の製品を喜んで着ているよ、高校生がおばあちゃんと一緒に考えたって作業着がここのユニフォームみたいなレベルになってるぐらいさ。」
「嬉しいです、始めは中高生向けを想定していたのが、幅広い年代向けの商品が次々に出て来て売り上げをぐんと押し上げてくれました。」
「優の人気のなせる業だな、研究所もきっと大きな成果を上げてくれるよ。」
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