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新ブランド-05 [安藤優-07]

会は質疑の時間となる。

「今回の企画は商品価格の内訳などを積極的に開示する事で、教育的効果も狙うとの事ですが、その効果はどの程度とお考えですか?」
「効果の程度は簡単に判断できません、基準も有りませんので。
ただ…、そうですね身近な経済と言いますか、物の価格は同じ物が店によって違っていたりもします、消費者で有れば基本的により安いものを求めるのが自然かもしれません、でもその背景を考えて欲しいとも思うのです、簡単な事では有りませんが。
粗悪な物が安価なのは当たり前かもしれません、しかしきちんと作られた物が必ずしも評価を得られていない場合も有ります、薄利多売の裏に劣悪な労働環境が有った事も聞いています。
父も色々な経済活動に関して若い世代に教育が行き届いていないかもしれないと申しておりました。
例えば…、結構勘違いしている子がいるのですが、一万円で買った物が一万円で売れる訳では無いという事です。
通常の流通システム外なら売れるかもしれませんが、普通の業者は一万円では買い取らないですよね、販売コストを考えたら。
私達はこういった経済活動についてもっと知って欲しいと考えています。
また、今までも父の主導で割高な国産の割りばしを使ったり、コストが掛かっても廃棄物の再利用を促進してきた桜根の姿勢を考えて欲しいと思っています。
それと一つの商品に多くの人が関わっている事も知って欲しいと考えています。」
別の質問者が。
「しかし、少年社長は経済の専門家でもなく、どれだけの成果が出せるのか疑問ですが。」
「そうですか、え~っとどこの記者さんでしたか?」
記者は雑誌の名を口にする。
優はその出版社を確認した後。
「申し訳ありません、本日の本題からそれますので、後日、場を設けたいと思いますが如何でしょうか。」
「えっ、ああ、勿論構いません。」
「社名とお名前を、秘書に確認して貰いますので、もう一度よろしいでしょうか。」
記者が応えた後。
「では経済教育問題に関する討論の場を設けさせて頂きます、他社の方にも参加して頂いてよろしいですね。」
「ええ、もちろん。」

後日、公開での討論会が開かれ、結果、この記者は自らの不勉強をさらす事となる。
逆に優のレベルの高さを世間に再認識させる事になり、彼に対してより注目を集めるきっかけともなった。
ブランドの宣伝効果に繋げるべく、優が即興で考えた討論会の模様をマスコミ各社が競って取り上げたのは、彼の計算通りだった事は言うまでもない。
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