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室長-18 [安藤優-04]

ヨーロッパから帰国して二週間後、優は初めて取締役会への出席を要請された。
それは社長特務室から出された特務室拡大に関しての説明を求めるという名目。
優が要点のみを簡潔に説明した後。

「室長、今後とも社長特務室を拡大して行くおつもりですか?」
「はい、今の所は桜根に貢献出来ていると思いますし、業務内容は広がっていますから。」
「大きな判断は取締役会に委ねておられますが、このままで問題ないですか。」
「そうですね、一歩遅くなる事も有りますが、自分はまだ経験が浅いですからやむを得ないと思っています。」
「我々は、もっと室長にお任せしても良いのではないかと考えているのですが。」
「どういう事でしょうか?」
「社長特務室の業務の内、技術系を中心に新会社を立ち上げ、そこに移行しては如何でしょうか、これにより今まで取締役会の承認を必要としていた案件も新会社社長の裁量で行って頂ける様になるのですが。」
「え~っと、この事は社長も含めた取締役会の総意ですか?」
「はい。」
「すいません、その形は想定していませんでした、お話の流れからすると自分が社長という事でしょうか。」
「全面的にバックアップさせて頂きます、それこそが桜根の最も得意とする事ですからね、資本金も現時点の特務室がらみでそれなりの規模に出来ます。
大学の研究室と合同で新規事業というご提案も有りましたが、こんな事業規模でしたら室長の判断で簡単に出来る様になります。」
「う~ん、自分を海外留学させない為の、とかではないですよね。」
「えっ、それは考え過ぎですよ、今までの室長の功績を考えたら、何時迄も室長という訳にも行きません、かと言って本社の副社長や取締役というのでは余分な仕事が増えるだけでして、新会社の社長でしたら脇を固めたいという人物は掃いて捨てるほどいますし。」
「分かりました、少しお時間を頂けますか、自分なりに調べ検討させて下さい。」
「はい。」
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