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室長-14 [安藤優-04]

優は社長特務室室長として多くの実績を上げていたが、ようやく小学校卒業という年齢、それは大人達にとっては悩ましい事だった。
ある取締役会後の雑談。
「社長特務室はどうなるかと思ったけど、予想をはるかに上回る事績を上げましたな。」
「丸山さんは室長を侮っておられたのでは有りませんか。」
「ですね、的確な指示を出して後は部下に任せる、ご自身が会社に拘束されてる時間は極めて短いのに部下から大いに尊敬されてるそうですよ。」
「でも、遊んでる時でも仕事の事を考えておられそうじゃないですか、室長自身は副社長とか望んでおられないのでしょうか。」
「室長という立場に満足してみえる気もしますが。」
「それより怖いのは、ぽ~んとアメリカの名門大学に飛び級で進学とかを希望されたらどうします?」
「それは有るな、社長も本人任せと話しておられるからね、表向きは小学校卒業だが実質的には高校卒業レベルだそうだ、しかも優秀な成績で、特務室室長やりながら…、バイオリンの腕前も、かなりのものだそうだ。」
「天が二物を与えたか…、いやいや、一芸に秀でる者は多芸に通ずという事なんだろう。」
「室長が今まで我が社に貢献してきた額は有形無形合わせると何十億になるかもだぞ。」
「社長と同じ考え方を持ち、社長と別の視点で見て下さるからな、やはり本社の近くにいて頂きたいな。」
「でも、色々な事に興味をお持ちになられるから…、知的好奇心がここで満たされなくなったらやばくないかしら。」
「彼女とかはともかく友人とかはどうなんだろう。」
「私達とは規格が違い過ぎて想像すらできんが、何とか本社に居て下さる様に出来ないものだろうか。」
「直接聞いてみますか?」
「それで今のお気持ちは分かっても将来的な事は何の保証もないわな。」
「う~ん、誰か良い案無いのか?」
「こんな時、社長か室長なら、すぐに良いアイディアを出して下さるのにな。」
「はは、さすがにな…。」

こんな話し合いがなされていた頃、優は親と離れての海外旅行を計画していた。
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