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五年後-01 [チーム桜-12]

佐々木達が中学校調査をしていた頃から五年の月日が流れた。
安藤隆二の自宅、隆二と佐紀との結婚を機に建てられた家には広いリビングルームが有り、そこでの金曜夜、少し仕事を兼ねた飲み会は定例行事となっている。

「佐紀、優くん達はもう寝たのか?」
「たぶんね。」
「今日の読み聞かせは?」
「フランス語よ。」
「そうか…、安藤、三歳児に外国語って実際の所どうなんだ?」
「ちゃんと相手によって使い分けてるよ、始めての人だとたまに外すらしいけど、ドイツ語で話しかけたら、イタリア語が返って来るとかね。」
「結局何か国語になりそう?」
「そうだな、英語の他はフランス語の人達が熱心だ、ドイツ語と中国語は担当の学生を気に入ったみたい、ポイントは語彙が増えた時だろうな、なあ佐紀。」
「佐々木くん、優達の能力と今後の皆さんの頑張り次第としか言えないわね、今の状態が続けば、英語、フランス語、ドイツ語、中国語、スペイン語は身に付くかも、後、可能性が高めなのがイタリア語くらいかしら、微妙なのがスワヒリ語、気に入ってるみたいなんだけど身振り手振りでコミュニケーションを取ってる感じも有って言語自体をどの程度理解してるのかは不明ね。」
「三歳児の頭は混乱してないのか?」
「大丈夫みたい、誰も言葉を無理に教えようとしてないのが良いんじゃないかしら、ベビーシッターに来て自分の母国語で母国の子どもに話す様に話しているだけだから、子ども達にとっては人によって同じ物を違った呼び方してるぐらいの感覚じゃないのかしら。」
「それにしても良くこんな実験承諾したよな、始まりは俺にも責任があるが…、言語教育を大人になってから受けるのと、幼児の頃から日本語を覚える様に覚えて行くのを比べてみるって、言語の種類は冗談だったのに。」
「冗談の割には外国語大学とか留学生とか紹介してくれたわよね。」
「まあ知的好奇心は旺盛なんで。」
「隆二は俺達の子だから大丈夫だろうって、私もベビーシッターが来てくれるお陰で仕事がはかどるし、国際交流の企画も好評で、次は優も来て欲しいって言われてるわ。」
「佐々木、優なこの前、犬と話そうとしてたんだぞ。」
「お~、犬語まで話せたらすごいな。」
「まあ会話は成立しなかったみたいだがコミュニケーションは何となく取れてて笑えたな。」
「はは、あっ日本語の方は大丈夫なのか?」
「本人も好奇心が旺盛だからな、俺も時間の有る時はとことん付き合ってるよ、日本語でな。」
「桜根が順調だから可能な事だぞ。」
「まあな、あっ、誰か来たね。」
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