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架空サークル-28 [動植物園再生-03]

ゴールデンウイーク、賑わいを見せる公園内にはサークルメンバー達の姿もあった。

「大川先輩、このプレート痛みが激しいです。」
「そうだね、チェックしておこうか。」

園内のネームプレート、動植物の名前を記しているそれを見て回っているのは、分類学の大川と園内の表示改善を目指している者達。
元々彼らに繋がりはなかった。
が、各々が企画書提出後、佐々木からアドバイスを受けた。
関連する企画に関してだ。
複数の企画が立ち上がれば、内容の重複は避けられない。
が、連絡を取り合い意見交換をしていけば、違ったものも見えてくる。
単に、古びたプレートの交換をイメージしていた者たちは、分類学的見地からデータベース作成を目論む大川と出会い、そのデザインを一歩踏み込んで考える様になった。

「ね、統一感はないけど、今までプレートを作ってきた人たちも色々考えてたんだなって思わない?」
「だな、色々な工夫があって面白いね。」
「バラ科カンヒザクラとかありますけど、大川先輩はここに分類上の番号とかQRコードとかって感じですか?」
「まあ、そんな感じだね…、でも君たちさ、バラと桜って同じ科で違和感ない?」
「私は違和感大有りです、全然違うのにって思ってました。」
「もう、桜がバラ科ってことは当たり前のことの様になってるけど、自分は間違ってると思っている。」
「えっ、間違いなんですか?」
「ま、お偉い先生方の研究の成果なんだろうけど、ここまで違う植物群を同じ科にしてしまってはね、まあ『科』というのは大きい分類だから多くしたくなかったのだろう、でもこのことで一般人に分かりにくくなってしまった。
残念なことに広まり過ぎているから、今さら変更出来そうにないけど、研究者のエゴだと思ってる。
簡単に言えばバラ科に色々な植物を入れ過ぎたということだね。」
「え~っと、間違ってるって、言い切れるものなのですか?」
「ああ、数少ない共通点から、無理やり一つの科としてしまったと思わない?
分類学的見地から見直したら動植物図鑑の表記なんて大きく変わってもおかしくないと思うな。」
「じゃあ、先輩のデータベース化って…。」
「基本、現時点で一般的なのを基に構築していくけど、何らかの形でより分かり易いものに出来ないかなとは思っている。
もちろん一人で出来る作業じゃないし、早い段階で他の動植物園でも利用してもらえるレベルにしたいと思っているから、多くの研究者の意見も聴きたい、まあそうなって来ると最終判断を誰が下すのかとか、まあ問題は多いけどね。」
「は~、かっこいい~。」
「はは、地道な作業だよ…、卒業後の生活考えたら…、かなり厳しい現実が待ってるだろう。」
「そっか、経済活動とは無縁なことですよね。」
「うん、でも研究者と名乗れる状況を目指そうとは思っている、皆が種の多様性を知るきっかけとなると思うし。」
「先輩かっこ良すぎです。」
「えっ、俺はださいと言われたことは有っても…。」
「はは、外見は確かにぱっとしないかな。」
「麻美、はっきり言い過ぎよ、先輩をコーディネイトしてさしあげたら?」
「でも、外見なんてさ…。」


花ワールド-hirata
ぷちぎふと工房 コンサルジュ
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